この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
パシフィック・リム(Pacific Rim)とは、以下のことを表す。
配給はワーナー・ブラザースで製作は「300」「ダークナイト」らを世に送り出したレジェンダリー・ピクチャーズ、総製作費2億ドル。アメリカでは2013年7月12日公開。日本では8月9日公開となっている。レジェンダリーは後に「GODZILLA(2014年版)」、過去にも「かいじゅうたちのいるところ」など迫力のあるモンスター系の映画を製作していることで有名。
ギレルモ・デル・トロと言えば、「ミミック(映画)」や「パンズ・ラビリンス」「ヘルボーイ」などの独特の世界観を持つホラーやファンタジー系作品に定評のある監督だが、かなりの日本(のアニメや特撮が)好きとしても知られている。しかし特撮が好きとは言え、今やハリウッドの巨匠の一人とも言える人物が「怪獣映画撮るよ!」と言ったときには、ファンは少なからず「お前は何を言っているんだ」と思っただろう。しかし予告編が公開されるや否や「この監督、本気だ…!」と世界中のギーク達を熱狂の渦に巻き込んだ。日本でも言わずもがなである。
ちなみに、スタッフクレジットの「special thanks」には、庵野秀明や河森正治などアニメ・特撮に関わりの深い人物が名を連ね、また「故・レイ・ハリーハウゼン (特撮の神様) 及び 本多猪四郎(ゴジラシリーズ監督)に捧げる」となっている。
また、エンドクレジット上でジェームズ・キャメロンの名前が見られる。これはデル・トロがまだメキシコで主に活動していた時代、彼の父親が身代金目的で誘拐されてしまった。その際に、J.・キャメロン自身が自費でネゴシエイターを雇用、メキシコに送り込んだ事で父親が2ヶ月後無事解放された事に対する感謝の意を表するからである。
2016年3月5日に地上波で初放送されると、日本のtwitterトレンドワード10件中9件がパシフィックリム関連で埋まり、Googleの検索ワードでも断トツの1位になるなど反響を呼んだ。
そして2018年春、続編である「パシフィック・リム:アップライジング」が公開される。監督はギレルモ・デル・トロに代わりスティーヴン・S・デナイトが務める。こちらの方も負けず劣らずの日本オタ。
2013年8月10日、サンフランシスコに太平洋の海溝から突如正体不明の巨大生物が出現し、世界中の都市を襲撃し始める。「怪獣」と呼称されたその生物たちに通常兵器では全く歯が立たず、人類は滅亡の危機に立たされる。人類は最終兵器として巨大ロボット「イェーガー」を開発、イェーガーの活躍により最初こそ人類優勢に持ち込んだが、海底からは更に強力な怪獣が次々と現れ…。
対怪獣用に開発された超巨大人型兵器。決してサイボーグ忍者でも駆逐系男子でもない。核爆弾等を使わないと倒せない怪獣達に対する唯一の対抗手段。
プラズマ兵器やアンチ怪獣ミサイル、重力制御システム等、怪獣を解析して得られた技術も多く適用されている。
(操縦システム)
Conn Pod と呼ばれるコックピットは頭部に存在し(一部例外も)、基本はダブルエントリーシステム2人乗りである。「Drift」または「The Neural Handshake」と呼ばれるシステムを介し、2人のパイロットの神経をイェーガーに接続・シンクロさせることで、若干のラグはあるもののパイロットの動作がそのままイェーガーに反映される。なお、神経と記憶をシンクロさせるパイロット・システムの為 (プライバシー保護の為?)か、パイロットは兄妹や親子など血縁者や夫婦が多いである。記憶と感覚をより優れた状態で共有すればするほど、機体の操縦ラグと動作速度=戦闘成績も比例して向上する為、パイロットの選択はデリケートな問題である。
後述するが、ドリフトのサイドエフェクトとして 文系→体育会系へと人格に変化が出たり、どう考えても他人に知られたくない様なイヤらしい記憶まで筒抜けになり、個人のプライバシーなどは屈辱的に壊滅させられかねない可能性もある。
なお、機体損傷を最小限に抑える為の措置として、 機体ダメージを敢えてパイロットの痛覚に伝達させることで、パイロットの生物としての反応速度を最大限に利用するシステムを搭載している。
(武装)
パイロットの動きをトレースするため体型は人間に近いシンプルなものが多く、武装なども人間が扱いやすい形になっている。また、対決する怪獣の特徴上(後述)格闘戦がメインとなるので搭載火器は少ないまたは一切ないが、どれも非常に強力。敵は大軍ではなく一対一が基本、またパイロットにとっての操作し易さが鍵となるため、扱いの難しい装備や小型火器等は一切必要がなく、むしろ拳で直接殴りに行く方が効果は高いのだ。 これぞロマン 。操作性を高める為に敢えて武装の数を少なくしている部分もある。要は怪獣プロレスである。
後述の "Kaiju Blue"の流出を抑えるため、火器はプラズマ系などの敵の外表よりも内部へのダメージが大きく、かつ傷口を焼く・凍らすなどの特性を備えた、あるいは麻痺させる系統の物が搭載される傾向がある。実弾兵器でもこれらの特性を持つ物も積極的に装備されている。
敵は知能が高く学習能力に非常に優れている。敵に情報を学ばれては困るので、仮に強力な隠し武器なんかを持っていても、ここぞ!というタイミングで強襲的に使用しないとマズいのである。
(サイズ)
運用のストラテジー上、主要な都市部の沖合い10マイルの沿岸や大陸棚での戦闘・迎撃が基本となるので、海水の質量や海底地形に動作速度を阻害されたり翻弄されない程度のサイズはある。
(装甲)
機体表面は生物との格闘を想定した滑らかな物になっており、装甲も Kaiju Blueにある程度は耐えられるようになっている。が、怪獣達も進化してきていて イェーガーの装甲を簡単に溶かすほど向こうの酸性も強化されている。
(保有国)
イェーガーは環太平洋地域の国々が1体ずつまたはそれ以上保有しており(太平洋から怪獣が出現しているため)、現時点で判明しているイェーガーの保有国または過去に保有していた国はアメリカ・中国・ロシア・オーストラリア・メキシコ・チリ・カナダ・日本・ペルー・韓国・ パナマ etc.。それぞれの機体は各国のシャッタードームに格納され、自国内のみならず国外に出張して他のイェーガー達と協力する事もよくある。他国で製造することもあり、所属先のシャッタードームの変更(=引っ越し)も状況に応じてあるようである。これらの傾向は、特に残存するイェーガーの数が減少していく後期になるにつれてより顕著になっていったと思われる。
一応各々の所属国は決まっているものの、怪獣襲来の危機に際して国境を越えた協力態勢が築かれている。前述の通りイェーガーは自国のみならず海外遠征にも度々適用されるほか、他の機体との共同作戦も多かった。よって、各々のイェーガーの怪獣討伐数と作戦参加数や戦闘経験数、討伐のアシストをした数は全く一致しない。
※シンガポール、マレーシア等の国々は環太平洋国家ではない為イェーガーを保持してはおらず、ニュージーランドやフィリピン等の東南アジア諸国は、近隣のイェーガー保持国からの遠征で何とかなる為、こちらもイェーガーは保有していない。
(技術の進歩)
マーク○という形でクラス分けされる。マークが表すものは製造年である。イェーガーのデザインや武装に一律性はない。これは、出現する怪獣達が実にバラエティに富み、それに対応する為である。基本的には単発の型が多いが、後述の「チェルノ・アルファ」、「ホライゾン・ブレイブ」、「コヨーテ・タンゴ」等の量産型も存在する。
マーク1~3のイェーガーはすべて動力が原子力の為、パイロットの発がん率を高める可能性が非常に高かったらしい。その他、技術力の進歩の影響か、初期のイェーガーと新型では機体の総重量に明確な違いが表れており、ヘタをすると初期型の1/4近くにまで軽量化されているのだ。しかし建造コストは馬鹿にならず、マーク5の「ストライカー・エウレカ」になると10~12兆円を軽く超え(1000億米ドル)、これは現存する核兵器のエアー・キャリアーの10倍以上であり、並みの発展途上国なら余裕でぶっ飛んでく額である。この経済的な理由により(発展途上国はヒーヒー言い、先進国は先進国で負担額の差に不満を募らせ、暗黙の了解的にドネーションを求められる富裕層は青筋をピクピクさせるので にっちもさっちも行かない) 、「イェーガー・プログラム」は危機を迎える事になる。司令官の頭痛は日々増えるばかりである。
(運搬方法)
イェーガーの運搬は、特殊な技術を利用した大型ヘリコプターのユニットで行われる。その特殊技術とは何と反重力システム(=重力軽減装置)。現実じゃありえなさそうな運搬法もこれなら納得できる設定である。もしかすると、イェーガーの駆動系を支える技術も反重力システムかもしれない。
「イェーガープログラム」のきっかけは、最初の襲撃である2013年8月10日のサン・フランシスコ襲撃事件「K-Day」後に、韓国・ソウルで開催された怪獣対策サミットに遡る。当時、怪獣の度重なる襲撃、それも核兵器などリスキーな武器を使わなければ対処できないようなタフな怪獣達が次から次へと襲ってくるので、良案も見つからず会議は行き詰っていた。
そんな折に発生したシドニー襲撃、その際に後のイェーガーの生みの親であるジャスパー・スコエンフィールド (Jasper Schoenfield) が本事件のニュースをテレビで視聴していた。その時に、傍らで自分の幼い息子が怪獣とロボットの玩具で遊んでいるのを見た。そしてこの時に、対怪獣用の革新的なカウンターとして「巨大ロボット兵器」の構想がインスパイアされた。つまり、イェーガーはお前らの相棒フィギュア=子供の夢がそのまま現実になったものなのである。ますますロマンがある。
ジャスパー自身は優秀な教授であり、後に「Drift」の開発者及び「イェーガー・プログラム」の責任者の一人であるケイトリン・ライトキャップ(Caitlin Lightcap)の師匠でもある。 彼女 (Caitlin)は プロトタイプのイェーガーである「ブロウラー・ユーコン」のレンジャーズの一人でもあり 、2015年には「クリムゾン・タイフーン」のConn podのデザインを担当した(レンジャーのWei三兄弟の脳橋間の接続に特化した特殊なもの)。
なお、彼女はドリフトの影響により、文系メガネっ娘から体育会系メガネっ娘へと変身を遂げた。
2025年までに総30~40機程度(演習機を含むかは不明)が建造されたが、 2024年内だけで8体が失われ(計14回の怪獣の襲撃があった)、2025年時には4体しか残っていない。そして、これら4体のイェーガーこそが今作メインの「ジプシー・デンジャー」、「クリムゾン・タイフーン」、「チェルノ・アルファ」、「ストライカー・エウレカ」である。彼らはイェーガーの最後の生き残りであり、同時に討伐数も多いエリート集団、つまりは最強のイェーガー達なのだ!!
怪獣の人類居住圏への進行・突破を防ぐ為に建造されている巨大な防護壁 。「イェーガー・プログラム」が直面する実情を述べると、イェーガー達が敗北するペースが製造のそれよりも速いのが現状であり、PPDCや様々のファンドはおろか、国際連合の力を持ってしてもサポートが事実上不可能となり、対怪獣用政策は防護壁、通称「命の壁」にシフトされるようになっていった。用途は怪獣の進入阻止または住民の避難やイェーガーの到着迄の時間稼ぎ。仮に沿岸部に大型兵装を配置したところで フレキシブルに対応出来るものではなく、また フレキシブルに対応できる程度の兵器では怪獣の足止めにすらなり得ない。実際に壁があるのと無いのでは、被害の規模や作戦の進行、迎撃の成功に大きな差が出る。また、雇用問題の解決や経済展開にも一役買っていて、克つ安上がり(というかイェーガーが高すぎる)、形上「日々切磋琢磨して対策してますよ~、ちゃんと責任果たしてますよ~、 税金無駄食いしてませんよ~」と言い訳にも使えるので、お上や役人様からしたらこれ以上に美味しい方法もあまりないのだ。 そして劇中では、上記の事により(主に経済的な理由が大きい)既にイェーガー不要論の声が大きくなってしまっている。予算だけでなくロマンも半減である。
※ちなみにこの「命の壁」、モチーフは「キングコング」である。変な誤解はしないように。
イェーガーのパイロット達は「レンジャー」と呼ばれ、危険な職務と引き換えに報酬と名声を手にする。英雄視されるだけでなく、半ばスーパースターやアイドルと化し相当な人気を博すが、当然ながらセレブに付き物のパパラッチに晒されかねない。また、殉職率が非常に高い職務であるため積極的になりたいと思う人は少ないかもしれない・・・。特に初期からマーク3のイェーガー達までは、動力が原子力であるため発がん率もかなり高く、エリートと言えば聞こえは良いが、何時なんどきでも自己犠牲が出来るような精神が(暗黙の了解的に)求められる部分があるのは否定できない。いわば大多数の一般人のために犠牲となる事を要される捨て駒のような存在でもある。
特にしつこいパパラッチやジャーナリストが”湧く”のも特徴で、「イェーガーフライ Jaeger Fly」、つまり”イェーガーに集るハエ” と呼ばれる。いくらなんでもあんまりじゃ・・・。 名前が判明しているのはNaomi Sokolovというロシア系のアジア人女性である。名前の意味は、ヘブライ語で「快適さ」という意味のNaomiにロシア語で「ファルコン」の意を持つSokolov。名前の通りの鋭い面を持つらしく、持前の潜入技術を存分に奮い、「イェーガー・プログラム」のかなり深くまで潜り込んだ。その結果、何とペンテコスト司令官のチームを崩壊させかねない所まで追い込みかけた。ベケット兄弟も彼女には(悪い意味で)色々お世話になったようである。特に兄ヤンシーには枕営業を施したほどで、その記憶にシミュレーション訓練が邪魔されてしまうほど。(後述のベルボグの項目にて解説) しかも、その時の二人の喧嘩する音声をNaomiはちゃっかり録音しているのだ。末恐ろしいハエである。テンドー・チョイなどの手助けもあって無事に足を洗ったようではあるが。さまざまなドラマの末に最終的には「イェーガー・プログラム」の機密保持に肩入れすることを彼女自身の正義感で選ぶので、質の悪いパパラッチとは同類にはできない。ちなみに彼女、家族構成など一切の情報が不明だが、電話番号は判明している(555-034-6996)。掛けてみるのも一興である。
※つまり結局、ベケット兄弟は遅かれ早かれ二人とも日本人または日系女性と関係を持ってしまうのである。
なお、パイロット達の死因で最も多いのは(小説準拠だと)溺死である。また、気休め程度だがエネルギーリアクターから少しでも距離を置いた方が操縦者の安全にも繋がる。怪獣の攻撃で狙われやすい頭部や上半身に操縦室があるのも仕方ないのかもしれない。これらは、怪獣達の上陸を阻止するために海上での戦闘を余儀なくされることに起因する。この海上での最終防衛ライン(10マイル)を「ミラクル・マイル」と言う。なぜミラクル(奇跡)と名付けられたかというと、このラインを怪獣が超えてしまうと、阻止する事は至難の業であるという経験則による。
レンジャーズに課せられるトレーニングの一つで、一対一で組み合って行う棒術。レンジャーズの精神研磨、肉体強化、戦闘技術の確立を兼ねた(名目上は)優れたトレーニング。この棒術は軍所属の長い司令官自身の考案によるもので、「イェーガー武士道」なる名が付けられている。五十二もの型があり、これを全てマスターし戦闘中に自然に繰り出せないようでは未熟らしい。なお、これらの型をマスターしてイェーガーで披露すると、司令官自ら″強すぎる″ と評するほどの鬼の様な攻撃力を体現するそうである。また (意味不明ではあるが) 棒術の実力が拮抗する者同士ほど「ドリフト」が上手くいくとか。ノベライズ版では実力が拮抗=相手の行動が予測できる=ブレイン・ハンドシェイクが強くなると説明されている。
PPDC内のトレーニング場では主に棒術を使った試合形式のトレーニングが行われているが、棒術の他フェンシングやボクシング、相撲 etc. まであるという(チャックは相撲も含め全分野で優秀だとか)。
イェーガーの英語での三人称は、すべて she である。これは、イェーガーに限らずタンカーやハリケーンなど巨大で順序立てて名づけられる特性のあるもの全てに共通する英語の用法であり、別にイェーガー達が女性体型をしているとか、そういう事ではない。
各機体のスペックは「WonderCon2013」で披露されたTCGより。劇場未登場機体については「Pacific Rim: Tales From Year Zero」や設定集の「Man, Machines, and Monsters」より。なお、ブループリント公開時にはそれぞれ100m越えの機体として言われていたのが、実際には70-80m台にサイズダウンしたため、ファンからは不満が続出したとかしないとか…。
また、お分かりになると思うが(ここからは独自のネタです)、それぞれのイェーガーは所属国の国柄や国民性をネタにしている部分がある。例:アメリカ=アメフト&マッチョ&カウボーイ、中国=赤&カンフー&奇抜性&雑技団、ロシア=戦車&喧嘩好き&発電所、オーストラリア=新しい&洗練されてる、日本=地味&引っ込み思案 ひかえめ&オタク(ロボット好き)しかしながら、どれも非常に上手くまとまっているのも事実であり、何より全部カッコイイ!
近年の日本のアニメに出てくるようなロボットとはデザイン性が異なり(似てる部分もあるが)、シンプルかつオリジナリティに溢れた大胆な造形である。この為、デザイン公開時は「ダサい」と言っていた輩にも、しばらくする内にカッコよく見えてくるのだから不思議である。
なお、本来あった怪獣やイェーガーの設定などの全部は劇中では出てきていないのが惜しまれるが、XBOX 等のゲームではこれらの設定がスカナーの大きさなど一部を除き忠実に再現されており、そちらを一見される事をオススメする。ひょっとすると、映画よりもこっちが本編なんじゃ・・・。 以下のリンクでプレイ動画を拝見できる。
http://www.youtube.com/show/pacificrimthevideogame
イェーガーの格納・発進基地である巨大な建造物。地下や岩壁の中など、安全性が高く身を隠しやすいものもある。現在知られている中で、過去から現在に至るまで9ヶ所のシャッタードームが環太平洋地域にあった。2015~2017年にかけて一斉につくられたが、今度は2025年までに、香港のものを除くすべてが一斉に閉鎖されることとなった。
なお、各シャッタードームに同時に配置されるイェーガー達は一つのチームと見なされ、それぞれ「攻撃チーム Strike Force」と呼ばれる。規定により、一チーム最大4機体まで所属可能であり、所属チームはその都度に応じて変更される。劇中のメイン4機体は、自然的に「2025香港チーム」に組み込まれる事となるのだ。
香港:2015年11月にオープンした。ビクトリア湾を見渡せる青衣島の南端に位置する。 世界最初に完成したシャッタードームであり、現在まで残っている唯一の基地でもある。それと同時に、最大で6機のイェーガーを同時に格納できるという世界最大のシャッタードームで、シャッタードーム界の名声を欲しいがままにしている。「クリムゾン・タイフーン」、 「ホライゾン・ブレイブ」、「シャオリン・ローグ」(マーク3) のホームベース。「ラッキーセブン」イェーガーがここに格納されていたかどうかは不明。
リマ:2016年8月オープン。東太平洋側および南半球にできた最初のシャッタードーム。メデジンからパタゴニアまでの広大なエリアが担当だった。 「ソーラー・プロフェット」(マーク2)、「マタドール・フューラー」、「ディアボロ・インターセプト」、「タシット・ローニン」が格納され、これらの機体達で「リマ攻撃チーム Lima Strike Force」を形成していたが、2024年10月に閉鎖。その後はペルー政府に販売された。 「タシット・ローニン」のふるさとで、彼?彼女はここで建造されて活躍した後に東京に移された。
アンカレッジ:2016年11月オープン。「アイス・ボックス」と呼ばれ、最極北にあったシャッタードーム。「ブロウラー・ユーコン」、「クローム・ブルータス」(マーク3) 、「ジプシー・デンジャー」の基地。2024年10月に閉鎖となり、個人バイヤーの所有物となる。
ウラジオストク:オープンは2016年12月。かつての「太平洋艦隊 (ロシア海軍)」の基地があった、ゴールデン・ホーン湾の南端に位置し、「エデン・アサシン」(マーク2) 、「チェルノ・アルファ」、「ノヴァ・ ヒュペリオン」を抱えていたが、2024年12月に閉鎖してしまった。東京の基地と協力し、ロシア領内の警護に当たっていたとされる。 閉鎖後はロシア政府によって買収され、燃料の補給及び航空機の着陸基地として機能した。
東京:ウラジオストクのものとほぼ同時期にオープンを迎えた。「コヨーテ・タンゴ」、「タシット・ローニン」、「エコー・セイバー」の出撃場所。「タシット・ローニン」は後からここに移された。閉鎖は2024年10月。後に個人のバイヤーがこれを購入することとなる。
大阪: 日本列島が東アジア中最もポータルに接近するため、東京のサポート用に建造されたシャッター・ドーム。韓国から 「ノヴァ・ヒュペリオン」を、ペルーからは「タシット・ローニン 」を譲り受け、このペアが所属した。
シドニー:2017年5月のオープンで、地理的な理由から他のシャッタードームからは比較的孤立的だった。が、同時にカバーする領域の広さは世界でもっとも広大でもあった。「ストライカー・ユリーカ」と「ヴァルカン・スペクター」(マーク4) がここを拠点としていたが、2024年12月29日の閉鎖となった。小説版に出てくる「タンゴ・タスマニア」(マーク1)は名前からすると豪国機と思われるが、当シャッタードーム出身かどうかは良く分かっていない(製造はアンカレッジ)。
ロサンゼルス:2017年の11月に開所。「マンモス・アポストル」(マーク4)及び「ロメオ・ブルー」の格納場所であり、カナダから中央アメリカまでの非常に広大な地域をカバーしていた。やはり2024年12月をもって閉鎖。ロングビーチの跡地は東海岸沿いの「命の壁」の要所となる。
パナマ・シティー:2017年11月29日の完成で、世界の航路中でも最も重要な一つであるパナマ運河の護衛を担っていた。「ピューマ・リール(リアル)(マーク2)&「ハイドラ (ヒュドラ)・コリンスィアン」(マーク4、操縦士は美女二人組→Kennedy LaRue & Stephanie Lanphier )のホームだったが、結局は 2024年11月に閉鎖の運びとなる。
なお、上記以外にも朝鮮半島、九州、上海の範囲をカバーするシャッター・ドームがあったらしい。
オークランド(Oakland の方)にあるイェーガーの廃棄場。つまり象の墓場ならぬイェーガーの墓場。マーク1~3のイェーガー達のほとんどがここに眠っている。「ジプシー・デンジャー」も「ナイフヘッド」との戦闘の後にここにいたが、司令官とマコの強い要請でマーク3のリサイクル・プロジェクトが発足して復活&再雇用が決定した。「ジプシー・デンジャ ー」が伝説と呼ばれる由縁はこれなのだ。ちなみに 、劇中冒頭のプロローグでは一瞬だが此の地に投棄されたイェーガー達(前面に「タシット・ローニン」と識別不能のもう一機の頭部、背面に「ロメオ・ブルー」含む三機)が確認できる(これまた超絶的に判りにくいが)。「マタドール・フューラー」も画面に映っている可能性がある。
太平洋の海底に空いた次元のポータルから出現し、何故か人口密集地ばかりを襲う謎に満ちた存在。かなり巨大で、体高は(成体なら)小さいものでも100m前後もある。地球の生物とは異なり、骨格の主成分はシリコンである。非常に頑丈で、比較的弱いとされる怪獣でも、核爆弾等を数発以上使わなければ倒せない。知性を有するとされる。倒されても次々により強力な怪獣が現れるため、人類は大損害を被った。
非常に攻撃的な生物だが知性は高く、怪獣同士はテレパシーで瞬時に交流が可能。他の怪獣と協力して行動する事もあり、どこかイェーガーと共通点を感じさせる。それだけでなく、怪獣達は過去に現れた個体から最近までの全ての個体(※胎盤中にいるのも含む)が記憶を共有しているので、どのイェーガーはどこが弱点なのか、どこに操縦者は乗っているのか、武装や得意技は何なのかまで全て把握している。そして、その情報を利用して各イェーガーの弱点をピンポイントかつ一撃で崩し、複数のイェーガーに単体でも対応できるように進化した個体が後発で次々に出てくる。
エラの存在は確認されていないが水中での活動が自由に出来る。というか、その気になれば宇宙空間でも活動が可能。
本作の怪獣達の最もユニークな特徴がこの Kaiju Blue である。
怪獣達は、目や口内、舌の裏側や体の模様などが青白く、またはそれ以外の色に発光しており、その血液は猛毒かつ強酸であるとされている。この発光源=液体は"Kaiju Blue"と呼ばれるアンモニア成分由来の強酸性かつ猛毒であり、建造物を溶かすだけでなく空気も瞬時に汚染し、防護服をも貫通するので対処が難しい。また、怪獣達は死亡後に自壊し、この液体をばら撒くので非常に厄介である。つまり、怪獣が倒されてもその地域は人間の居住に適さなくなってしまうのだ。これ以外にも、怪獣はそれぞれが独自の能力と性格を有しているとされる。
このため、火器等で攻め立てるよりも物理的な力で体内へのダメージを与える(つまりはぶん殴る)方が、都市や人間などを巻き込む危険性が少なく、また環境汚染も抑える事ができるためにわざわざ金をかけてイェーガーが開発されたのである。イェーガーの火器にプラズマ・キャノンが多いのも、身体の表面よりは内部にダメージを与えることが出来て、かつ同時に傷口を焼くことでKaiju Blueの流出もより抑えられるためである。
とはいっても、より進化して襲ってくる怪獣達相手には一瞬の猶予=敗北を意味し、牧歌的な打撃だけでは対処仕切れなくなってくるのも然である。Kaiju Blueの流出を防ぐよりは、まず相手の討伐ありきで、それから流出量を如何に抑えるかがポイントとなってくる。よって、後期のイェーガーには刃物を標準装備するものが多い。また、怪獣は熱にはある程度強いので、たとえ実弾兵器でも麻痺系の武装や液体窒素も有効である。
本作品の怪獣には、日本の特撮によく見られる「非生物的な特殊能力」を持つ怪獣は多くはない(酸を吐いたりEMPを出すのはいる)。「怪獣」というと、口から炎や光線なんかを吐いたり出したりしろよ! と思うが、リアルな話をすると自然破壊ならともかく、侵略・蹂躙が目的の都市破壊に於いて物理的破壊力がよっぽど高くない限り口から火や電撃なんかを出しても、航空機や歩兵等への猫だまし程度の意味しかないのだ(彼らの目的は環境汚染ではない)。むしろエネルギーの無駄や浪費が増えてしまうし、戦闘がなければ無用の能力となり自然淘汰されるのがオチである。だからこそ、無限に生成可能な体液であるKaiju BlueをばらまきながらEMPでコンピューターや都市機能を無力化し物理で攻めまくる本作品の怪獣達の行動はある意味理に適っていると言えるのである! なお、これらのゲーム等ではビームや電撃なんかをバンバン撃っている。
地球外生命体、異次元の存在という事で、クラシックな怪獣というよりはエイリアンを思わせる形をしている。ガメラシリーズやウルトラシリーズの怪獣からちょくちょく取ってきたような独特の奇抜さがある。六本~八本足の怪獣や複数の目玉や発光器官をもつ怪獣が比較的多い。このほか、「Pacific Rim: Tales From Year Zero」には肉食哺乳類型の四足獣や比較的人型に近いタイプなど他多数の怪獣も登場する。
本作には、頭部の角が異常に発達したギロンみたいなタイプや、空を飛ぶタイプなど、様々な容姿をした怪獣が登場する。その他、触手のような尻尾を持つ水中戦が得意なタイプなど全9~12タイプが劇中に出現し、設定やコミック上のみの怪獣達を含めると40頭以上が出てくる。なお、後述の「ダガー(ナイフ)ヘッド」、「トラスパッサー」、「スカンナー」などの複数の怪獣たちは、二足歩行、異常に発達した上腕(何故か上腕二頭筋のあたりに隙間が空いてる事が多い⇒何と六本ある前腕のうち外側の四本が二本ずつフュージョンして二本の巨大な腕を形成している事が判明した)、胸前面についた小さな前腕という基本体型を共有している。
怪獣はクローンで培養された生物兵器であり、同系統の体型をシェアする個体が多いのがその理由である。イェーガーと違い、植民地搾取の為の侵略兵器として、コストも手間もかからず、かつKaiju Blueによってクリエイター達にとってより良い大気環境を作り出すので、実に優れたものである。ビームや電撃なども出さないので、過度の破壊をすることもない。
身体から発する放射線量や毒性の強さ等でカテゴリー訳されており、現状では1から5まである。数字が大きいほど強力。ちなみに、このカテゴリー様式は「セリザワ・スケール」(!)と命名されている(特撮・怪獣ファンなら説明不要だろう)。
なお、当クラス訳は実際の竜巻の強さや規模を測る際に用いられる国際的な指標の「フジタ・スケール Fujita Scale」(特に改良版フジタ・スケール Enhanced Fujita Scale)と比例する。差点は 0 の階級がセリザワ~には無い事(改訂前のフジタ~の場合に限る) と、上限(厳密に言えば上限でないが、地球上で発生しうる上限)がフジタ~の場合 6 まである事であり(EF の場合 5 まで) 、階級が大きくなるほど 大きさ、破壊力、被害の規模・様相が悪化する。
※良く誤解されている事だが、カテゴリーの配分に怪獣のサイズは全く関係ない。
その他に特徴的なのは脳の構造。前述の通り、怪獣同士はテレパシーで高度な交信が可能だが、それだけでなくアンギラスや平成シリーズのゴジラ等がそうだったように脳を身体の二ヶ所に分散させて持っている。これにより、思考と身体機能を別々の脳で管理することが可能となり、生物としてより強力な存在になっている。また、戦闘で脳が一つ損害を受けても、もう一つの脳でカバーできる(かもしれない)。ちなみにこの第二の脳、アンギラスがデビューした当時は、実在した先史時代の恐竜達が実際に身体に持っていたものだと一部の人々に信じられていた説である。
また、ダイオウグソクムシに似た、キモくてデッカい寄生虫が付いているのも平成ゴジラシリーズ(ショッキラスというかなりのトラウマもの)との共通点である。ただし、顔的にこっちの方が王蟲を思い浮かべさせてキモさは上である。
襲撃の傾向として、北米やオーストラリア等の大陸側や東南アジアの広大な範囲が人気多い様に思える。特に2024年頃等の後期には襲撃が集中したらしく、当然「ジプシー・デンジャー」や「ストライカー・エウレカ」、「クリムゾン・タイフーン」等のみでは対処仕切れない為、チェルノ等他国のイェーガー達も引っ張りだこだったようである。
なお、名称に日本古来の妖怪などの名前がついた怪獣もいくつかいる。早期案では、「テング」などもいたらしい。 命名はテンドー・チョイによるもの。 十中八九その場のノリひらめきや思い付きで決めている。躊躇する事もなく瞬時に命名できてる(しかも結構コアなネタ)ところを見ると、彼もかなりのガチヲタ相当な博識者であると思われる。司令官を含めて誰もそのセンスに疑問を持つことなく、瞬時に受け入れて作戦に対応するのが大人である。彼は日本の怪獣映画でも見まくって造詣でも深めたのだろうか。ひょっとすると、Kaijuを「怪獣」とオフィシャルに呼称するようになったのも、彼の影響があったのかも知れない。(ちなみにテンドーは常に数珠を腕に填めているが、これは「もし全てが終わりを迎える事になった場合のため」である)
なお、怪獣災害は本来、戦争被害や核兵器などと同様にデリケートに扱われるべき問題である筈なのだが、プロローグをご覧になればわかる通り、(イェーガーならまだしも)なんと怪獣がマスコットや商品になり、普通に子供向け番組のキャラクターとして登場するほか(よりによってトレスパッサー)、イェーガーと怪獣のバトルはまるでプロレスの如く扱われ、終いには内臓を喰う者や怪獣を信仰してしまう者等まで現れる。被害者および遺族の意思など知らんぷりであり、この世界の人間は随分とタフなもんである。
怪獣の遺骸に許可なしに接触することは違法とされるが、オニババ襲撃を皮切りに 怪獣の臓器を売り捌くブラックマーケットが横行し、もはや PPDC ですら 無視することが出来ない程の資料や情報を有する 一大ビジネスと化している。蓄積された技術やノウハウにも目を見張るものがあり、怪獣の解体時には毒性を人間が素手で触れても問題ない様に中和できる等優れている。怪獣の遺骸は加工することで様々な効用をもたらすらしく、骨を粉末にして飲むと男性機能の向上に効果があるらしい(副作用?何それ美味しいの?)。
2024年終わりまで世界は計46回の怪獣の襲撃を受け、2024年だけで14回の襲撃があり、8体のイェーガーが失われることとなった。出現する怪獣もより戦略的に、またより強力な個体が多くなっていると予想される。
襲撃の歴史と場所は以下のリンクで閲覧できる。
https://pacificrim.wikia.com/wiki/File:Art-aa-map.jpg
なお、イェーガー達がサイズダウンしたことにより自ずと怪獣達もサイズダウンしてしまった(それでも日本の怪獣に十二分にタメを張れるほどデカい) 。しかも、劇中の描写を見る限りでは 日本の怪獣達(昭和世代の一部と「ゴジラーFinal Wars」を除き)よりも 平均点な身体能力ではかなり優れている。
良く誤解されているが、怪獣映画の原点はアメリカにあり、ゴジラでさえ「原始怪獣現る」や古典的なアメリカの巨大タコ映画のオマージュである。その事を考えると、本作や「クローバーフィールド」、2014年公開の 「Godzilla」公開の流れは、正に怪獣映画の凱旋帰国と言っても差し支えないのである。
「クローバーフィールド」からの影響を受けている部分もあり、「クローバーフィールド」の発案者である J.J.エイブラムスのそっくりさんをモブ出演させてるなどオマージュに余念がない。
ちなみに「クローバーフィールド」の怪獣「クローバー君」、大西洋の深海で何万年も暮らし、人類の兵器など一切通用しなく、体長も370m 近いがアレでも赤ちゃんである。設定だけ見ると″ アトランティック・リム ″と呼んでも差し支えないが、恒例の如くパチもん映画制作の大本命、俺達のアサイラム御大が今年も頑張ってくれたようで、既に本物の「アトランティック・リム」が存在する。
※上記の他、イェーガーパイロットの訓練用に用意されたシミュレーション中に登場する怪獣達も判明している。
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1698 ななしのよっしん
2022/04/28(木) 12:19:30 ID: WMURd2vzrj
1699 ななしのよっしん
2022/05/06(金) 21:47:09 ID: 7XRkytgF8Z
>>1697
香港戦の最後の最後で使ったチェーンソードを裂け目防衛では真っ先に腕ごともぎ取ったり(逆の腕にも付いてたけど)一々丁寧に潰してくるんだよな
一度使った手は相手に通じている、なればこそイェーガーの武装は目の前の敵に止めを刺す「必殺技」であらねばならない…っていうのとかいいよね
ジプシーの補改修もそれ自体がKAIJYUに対するリーサルウェポンだったのかもしれない
1700 ななしのよっしん
2022/06/23(木) 20:13:03 ID: jNQEevM8ot
>>1695
DLCでサプライズ参戦が1番可能性高いかな。しかし、一番の問題は役者の肖像権だ..
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最終更新:2024/04/24(水) 02:00
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