ブルーコスモスとは、TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」と続編の「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する、反プラント・反コーディネイターを掲げる人々の諸集団の事である。
『機動戦士ガンダムSEED』作中では「青き清浄なる世界のために」を合言葉とする反プラント・反コーディネイター思想の主義者をブルーコスモスと呼称している。
原型はアズラエル財団が結成した自然保護団体「ブルーコスモス」。C.E.15年、コーディネイターを作る技術に反意を示した事で反コーディネイターへの道を歩み始める。とはいえ初期は現在ほど過激ではなく、遺伝子操作によって生まれるコーディネイターの存在は生命論理違反として弾圧したり、反対デモを行う程度だった。
翌年のC.E.16年に遺伝子操作を禁じる議定書が採択され、コーディネイターの誕生に歯止めが掛かったように思えたが、実際にはコーディネイターは違法に生まれ続けた。これに不満を覚えた一部のブルーコスモスが過激派と化し、C.E.17年にコーディネイターの出産を極秘裏に行っていたシカゴの病院が焼き討ちに遭う。捜査の結果ブルーコスモスの関与が疑われたものの、結局真偽不明となった。
第一世代コーディネイターが大人になり、各方面で才能を発揮し始めたC.E.40年以降は更に活動が活発化。コーディネイターに対する迫害やテロを行うようになっていった。ラウ・ル・クルーゼは「持つ者に持たざる者の想いは分からず、持たざる者は持つ者を妬む」と評しており、過激な活動の根源には嫉妬や妬みが含まれている。また、コーディネイター側もナチュラルを見下している節があったようで、これが過激派をより過激にさせる一因となっていた。
また最高のコーディネイターを生み出す計画を推し進めていたヒビキ博士やヴィア博士はブルーコスモスから最重要の標的として命を狙われていた。最高のコーディネイターことキラ・ヤマトは無事に誕生したが、C.E.55年に研究所のあるコロニーメンデルがブルーコスモスを名乗る武装集団に襲撃される。この事件で両親は行方不明になったが、事前に襲撃を察知していた両親はキラをヴィア博士の妹夫婦に預けていた。C.E.63年にはプラントのエネルギー生産部門が爆破され、プラントは深刻なエネルギー不足に苛まれる。5年後、ブルーコスモスは拡大の一途を辿り、その規模は数十万に達した。度重なる迫害によりコーディネイターは地球を追われ、プラントに移住。唯一迫害の無いオーブだけが地球上で生活できる国となった。
ブルーコスモスの思想を持つ人間やそのシンパは非常に多く、経済界の大物や地球軍の軍幹部、政治家といった有力者にもブルーコスモスの賛同者がいる。当然一般市民にも数多く賛同者が存在し、その殆どがナチュラルである。極僅かだが、複雑な環境からブルーコスモスとなるコーディネイターもいる。
ゆえに強大な発言力を持っており、新鋭戦艦にオブザーバーとして乗り込めたり、地球軍内部に私設部隊を配備したりできる。
戦争の引き金にもなった血のバレンタインは、ブルーコスモス派の地球軍士官が独断で核ミサイルを持ち込み発射させた事で引き起こされたという。
物語が中盤に差し掛かるころから、本編中にもブルーコスモスの存在が出始める。バナディーヤの街でアンドリュー・バルトフェルドを襲撃するも、周囲に潜んでいたザフト兵によって一掃された。
ザフト軍を地球軍アラスカ本部に誘い込み、友軍のユーラシア連合の戦力ごとサイクロプスで撃滅するという計画を発案し実行したのはブルーコスモス派のウィリアム・サザーランドであった。サザーランドの目論見どおりサイクロプスはザフト軍部隊を巻き込みながらユーラシアの戦力も壊滅させ、ユーラシアは発言力を失った。
その後は更に軍内部に食い込み、今度は核攻撃を以ってプラントを壊滅させるエルビス作戦を開始。宇宙要塞ボアズを核攻撃で陥落させた地球軍艦隊はプラントも殲滅しようとしたが、三隻同盟のフリーダムやジャスティスによって核攻撃は防がれ、しかも戦闘の最中にアズラエルが戦死。プラント・地球連合は休戦条約を締結するに至る。
アズラエル死後のブルーコスモスを立て直したのが次なる盟主のロード・ジブリールである。新たに存在が明らかにされたブルーコスモスの母体とされる軍産複合体・ロゴスへの影響力が強いジブリールは、地球軍内部にファントムペインという私兵部隊を設置させるなど、陰謀を張り巡らせていた。
物語序盤からジブリール率いるブルーコスモスは再度プラントへの核攻撃を敢行。しかしザフト軍の新兵器「ニュートロンスタンピーダー」により、持ち込んだ核弾頭は全て誤爆させられ、艦隊は壊滅。核攻撃は失敗に終わった。
その後、コーディネイターに対する怨念の塊のようなデストロイガンダムを開発。地球軍の弾圧に耐えかねてザフトに寝返った西ユーラシアの3都市に制裁すべくデストロイを投入すると、都市に駐留していたザフト軍ごと3都市を焼き払う。デストロイはベルリンにまで迫ったが、駆けつけたザフト艦ミネルバや、オーブ軍アークエンジェル隊の奮戦で撃破された。
都市を無慈悲に焼き払った事をギルバート・デュランダルによって全世界に喧伝され、ブルーコスモスとロゴスは民衆の敵意を一身に集め、一部の地球連合国にも反旗を翻される。構成員は次々に暴徒に襲われ急速に力を失っていった。辛くも暴徒から逃れた構成員もザフト軍に狙われる事となり、連合軍本部ヘブンズベースでジブリールを除く全構成員が逮捕された。
ジブリールはヘブンズベースから脱出しオーブ、月面基地ダイダロスと逃げ回った。ダイダロスでは秘密裏に建造されていた大量破壊兵器「レクイエム」を放ちプラントのコロニーを複数破壊(本来の照準はプラント首都アプリリウス・ワンであったがジュール隊の奮戦により別のコロニーにずれた)、プラント市民を大量に虐殺する。しかし、逆にこの事件で士気を上げたザフト軍の猛攻撃に遭い、ダイダロスから脱出を試みるも、最期はレジェンドガンダムにより搭乗艦を撃沈され死亡した。
ロゴスは瓦解したが、ブルーコスモス自体は弱体化しつつも未だ存続している。とはいえ、作中では政治的なロビー活動組織というより、一部の地球軍戦力を吸収し、武装テロを行うゲリラ勢力に成り下がったような描かれ方になっている。
特にユーラシアで活動するミケール大佐の部隊は、2機のデストロイ(1機は「とりあえず動く」小破状態だが)や多数のウインダム、ダガーを保有し、小都市を焦土に変えることができる程度の戦力を有していた。
掲示板
176 ななしのよっしん
2024/03/23(土) 22:53:32 ID: xMiJSoKvBM
ただの環境保護団体じゃなくてキリスト教やイスラム教
なんかの過激派も取り込んでる団体
特に2008年頃の新しい7つの大罪には遺伝子操作なども
含まれていて本当に生々しいことになってる
177 ななしのよっしん
2024/03/27(水) 08:28:32 ID: OuPGlodn9Y
サイクロプス起動はカギを2つ同時に回さないとダメなようでサザーランドの他に、もう1人いた!
PHASE-35「舞い降りる剣(まいおりるつるぎ)」の後半にて確認
178 ななしのよっしん
2024/03/31(日) 10:16:27 ID: MBktY3+LQP
アコードの一件で、ブルーコスモス激増案件になってもおかしくないよな。
最終的な状況ではコーディネイターのマッチポンプ戦略でナチュラルが大量殺戮されましたってのが、世間的なオチにされた上に、プラント内部にも協力者がいたって事態だし。
小説版ではレクイエム解体はプラントが対応し、解体困難なレクイエムの反応炉はザフトが使用するという協定を地球連合と結んでいたのに、こんなことになったからプラント自体がグルだって煽れてしまう。
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最終更新:2024/04/24(水) 00:00
最終更新:2024/04/24(水) 00:00
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