ラブプラスとは (ラブプラスとは) [単語記事]

ラブプラスとは、他人の彼女をゲームの登場人物だと妄想する幻覚症状を持った人々に共通して見られる、当該女性への呼称である。

概要

2009年 9月3日を境に、全国で男女交際が急増すると同時に、それらについて「ゲームの登場人物と擬似恋愛している」という強迫観念に駆られる幻覚症状に数多くの人々が襲われる現象が発生。社会問題となっている。

おおまかな症状としては上述の通りだが、奇妙なことに全員の幻覚・妄想の内容が細部まで一致するという特徴があり、従来確認されてきた精神疾患のいずれにも見られない特異な現象であるとして、世界中で注目されると共に、研究・治療法開発が急がれている。

ゲームと現実の区別がつかなくなった患者の証言

※以下、幻覚症状に襲われた人々に共通して見られる証言をまとめ、記する。

ラブプラスとは、コナミデジタルエンタテインメントより2009年 9月3日に発売された、ニンテンドーDS専用のゲーム作品である。

同社の人気シリーズ『ときめきメモリアル』に代わる新たな人気シリーズの確立を目指し、コナミエンタテイメントが一から作り上げた恋愛シミュレーションゲーム。

3人のヒロインの中から1人を選び、3Dで描かれる彼女達との恋愛を経験する。

DSのタッチペンシステムを効果的に使用したコミュニケーションなども話題になったが、何といっても最大の特徴は物語がリアルタイムで進行することであり、膨大な会話パターンやイベントを収録している。
これは、「告白される（告白する）ことで恋愛関係になる」ことをゴールとして進行する従来の恋愛ゲームから、「告白されてからの恋人としての関係」をメインにすえるという新スタイルを目指した末に生み出されたシステムであるという。

その全量は実に、全ての会話を聞くまでにリアルタイムでほぼ2年必要という狂気じみた量である。
もちろんボイス量も半端ない上に、何と1500通り以上の名前データを収録しているため、大抵の名前ならフルボイスで呼んでもらえる（Softalkのようなテキスト読み上げシステムの応用）という強烈な長所も持つ。

容量の少ないDS ソフトにおいて、ヒロインを3DCGで描きあげるうえ、このような膨大なイベント数・ボイス・会話パターンを収録したことは特筆すべき神業であり、コナミのギャルゲーへのこだわりと力の入れようが伺える。

以上が、患者に共通して見られる証言である。

驚くべきことに、急性の精神疾患による妄想としては非常に細部まで正確に形作られており、まるで本当にそういうゲームが存在するかのような緻密さを持っている。

上述の通り、奇妙なことに全国に数多く発生した患者の証言は、ほぼ全てこれと同一のものである。疾患による幻覚・妄想は、周囲の環境や体験によって他人と似通うことはあるものの、ここまでの一致は前例のない異常なものであり、当疾患の特異さが現れている。

影響

疾患にかかった人々は、そのゲーム作品（便宜上、以降これを幻覚の証言に倣って『ラブプラス』と呼ぶ）が社会に与える影響について危機感を覚える、一種の被害妄想にも取り付かれている。

以下は、その顕著な証言例である。

上述の通り、リアルタイムで進行する上にイベントを全て消化するのに2年必要という狂気じみた内容から、発売前から廃人育成ゲームとして大きな期待がかかっていた。

案の定、発売日にはmixiでの検索ワード 1位にいきなり君臨し、一部のゲーマーを熱狂の渦に巻き込み、ピュアな名言を生み出しまくるなど、恋愛ゲーム業界、ひいてはゲーム業界に多大な影響を与えた。

確かに、疾患大量発生の2009年 9月3日を境に、mixiなどでの恋愛・カップルに関するページや話題が急増しているものの、特に異常は見られない健全な男女交際である。無論、証言どおりこれらが全てゲーム内の人物と恋愛をしているということならば社会問題だが、常識的に考えて現実と妄想の区別のつかない人間はそこまで多くない。

ストーリー

以下、当該の幻覚・妄想に登場する『ラブプラス』におけるストーリーを記する。

あなたは新しく引っ越してきた街“とわの市”で、女の子との運命的な出会いを体験します。
そこで「ともだち」として、2人だけの思い出を積み重ねていきます。

そして訪れる、“告白”という名の運命の日・・・・・・。

しかし、あなたと女の子の物語は、これで終わりではありません。
ここからは、「恋人」としての2人のストーリーが続いていきます。