井生崇光とは (イオウタカミツとは) [単語記事]

井生崇光（いおうたかみつ、1981年 3月12日-）とは、福岡県出身の元プロ野球選手（外野手）である。現在は広島東洋カープの球団職員を務める。

愛称は「HOI」、「ホイ」（どちらも井生のローマ字表記を逆さ読みしたもの）など。

概要

内野手（主にはショート）として入団したが、2004年に外野手転向。
捕手としての出場経験もあり、投手以外の全てのポジションを守る事の出来るユーティリティープレイヤーである。

選球眼が高く、2008年はファームで.369の高い出塁率を記録した。

2006年 7月9日の対読売ジャイアンツ戦で盗塁を成功させたにもかかわらず何故かベンチに戻ろうとした「謎の帰塁事件」を起こした（帰塁前に審判がタイムをかけていたためアウトにはならず）。巨人側が抗議をするも判定は覆らず、試合再開直後にタイムリーヒットで井生は決勝のホームを踏んだ。試合後、これについてマーティ・レオ・ブラウン監督は「晩飯の焼き肉の相談でもしに行ったんだろう」と語っている。
ちなみに、帰塁しようとした理由は現在でも不明である（アウトと勘違いした説が有力）。

2011年は、怪我の赤松真人・廣瀬純に代わり、久々に一軍出場を果たすと、持ち前の堅実なバッティングが開花し高打率を維持。投手の左右に応じて左打者の丸佳浩との併用だが、3番を任されたこともある。7月15日の中日ドラゴンズ戦（ナゴヤドーム）で、13年目にしてプロ初本塁打を放つ。これは、投手である工藤公康の記録（23年目の2004年 8月17日にプロ初本塁打）を除くと、セリーグ史上最も遅いプロ初本塁打である。また、この日はプロ入り初の猛打賞も記録した。
井生について語る際には、5月24日の千葉ロッテマリーンズ戦で見せた「ファールになったセーフティバントでヘッドスライディング」という場面が出てくることが多い。終盤1点ビハインドの膠着状態で、恐らく自分でもファールだと分かりながらヘッドスライディングをしたその姿勢は、達川光男曰く「生活感がある」と評価された。また、その日直接試合をひっくり返した選手は結果的に井生でなかったにも関わらず、その姿勢などから野村監督に「今日は井生デー」だと言わしめた。まさに井生の野球人としての姿勢を表すようなプレーだった。

2012年は5月に一軍練習に合流という情報があったものの結局登録はされず、シーズンを通して一軍での出場機会はなかった。11月5日、球団に現役引退を申し入れ受理されたことが発表された。

引退後はスコアラーに就任。2019年までスコアラーを務め、2020年からは一軍管理課長という肩書きとなる。一軍マネージャーのトップらしい。