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全員

全員とは、属する全ての人員のことである。

「全員」が「ぜいいん」になる理由

全員」というは概して「ぜいいん」と書かれ「ゼーイン」と発音されることが多い。「正しい」発音は後述するが、近頃では発音に厳格とされるNHKアナウンサーですら、若いアナウンサーらははっきりと「ゼーイン」と発音することが多くなってきている。

ひらがなの「ん」は鼻音 (びおん) という鼻腔を共鳴させる発音に分類されうる。鼻音にはいくつか調音部位が異なるものがあり、日本語でも開音節においては (例えば「な」と「ま」のように) 分別して使うが、音節末の鼻音 (すなわち「ん」で表す鼻音) の調音部位は後続の発音に左右される。例えば「全体 (ぜんたい) 」の「ん」はnに近い歯茎鼻音、「全滅 (ぜんめつ)」の「ん」はmのような両唇鼻音で発音されることが多い。

んでもって「全員 (ぜんいん)」の最初の「ん」は正確には、と呼ばれる音の調音と同じ状態で鼻腔の方に気流を持っていく発音になる。「全音 (ぜんおん)」等のように口腔を較的大きくとる発音の前では鼻音もわりと容易に発音できるが、口腔後部が狭くなる音 (代表的なものは「い」。他に「え」など方言によって様々) の前では意外と難しくきちんと発音されることが少ない。

結果、後続の音と同じ調音になってしまい、それを聞き取ったものをそのまま文字に起こした結果起きた悲劇が「ぜいいん (←なぜか変換できない)」である。そして「ei→e:」の音推移の法則 (「計画」が「ケーカク」、「制作」が「セーサク」になるアレ) により、「ぜいいん」をそのまま音読した結果「ゼーイン」と発音されるという二段階進化を遂げて今に至るのである。

首都圏の若年層(大学生)では「全員」を「ぜいいん」と読む人が「ぜんいん」と読む人より多い[1]

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関連項目

脚注

  1. *久野 マリ子 (國學院大學) 「首都圏方言若年層の音声の変種」PDF

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