小椋由美とは (オグラユミとは) [単語記事]

小椋由美（おぐらゆみ）とは、小説・アニメ版『Another』の登場人物である。

概要

アニメ版の三年三組の生徒の中では最も小柄な身長（152cmで見崎鳴と1位タイ）・茶髪の肩まで届くセミロングヘア・リボンの形をしたピンク色の髪留めが特徴的な美少女。敦志という4歳年上の兄がおり、演劇部仲間の綾野彩とは親友。物語前半では台詞の無いモブキャラの一人であるが、その中ではそこそこ出番が多く、赤沢泉美率いる対策係のグループと一緒に行動する場面がよく見られる。また、クラスメイトの有田松子や中島幸子とも仲が良い模様。

9話で初めて台詞が付き、漸く本編に深く関わるようになるが、その矢先に兄と綾野を事故で相次いで失う。引きこもりだった兄は、家に居ながら無人で暴走した重機が家に突っ込んで潰されて死ぬという無惨なものであった。三年三組の合宿では、杉浦多佳子が発した館内放送を聴いて鳴を死者と思い込み、災厄に巻き込まれて死んだ兄の仇を討とうとして鳴を殺そうとするが、榊原恒一に手痛い反撃を受ける。それでもドアを蹴り破って二人を追いかけ、二階の窓から逃げようとする所を見つけるが、鳴を斬ろうとした時に足を滑らせて落下、そのまま転落死した。

とある現象の災厄惨劇

11話放送後はその死に方（詳細はブリッ死を参照）で一躍有名になってしまったが、それ以前からも、その可愛らしい容姿や「兄貴」と呼ぶギャップ等から、Anotherモブキャラの中でもトップクラスの人気を誇り、現在に至る。劇中で呼ばれている訳ではないが、ファンからは“おぐりん”や“おぐおぐ”等の愛称で呼ばれる事も。

原作では兄・敦志の事故死に関する供述があるのみで、彼女自身は名前のみの登場に過ぎない（尚、合宿には参加したかどうかは不明で、犠牲者の名前にもない事から生き残ったと思われる）。漫画版では名前も含めて完全に未登場だが、赤沢さんが引きこもりの兄を持ち、その兄の死によって憎しみにとらわれるという描写がある。つまり、アニメ版で赤沢さんのキャラクターが大きく変化した為、漫画版の赤沢さんの設定を小椋が大体引き継いだと言える。

その性格も漫画版の赤沢さんをほぼ受け継いでおり、アニメ版の彼女は割と気が強く、張り詰めた雰囲気を感じさせる。親友の綾野彩が誰とでも仲良く接するのに対し、彼女は恒一に対して特に好意を寄せる様な場面は見られず、笑顔を見せるシーンも少ない。だからこそ、正反対のタイプである綾野とはかなり気が合ったのかもしれない。「兄貴の仇！」という台詞もあってブラコンの印象を受けやすい小椋だが、再会を約束して別れた悩みを分かち合える親友・綾野も立て続けに失った二重の死が、彼女を狂わせて悲劇的な最期へ繫がったのではないだろうか？