漢字記事とは、ニコニコ大百科での漢字一文字の、漢字に関することを書いている記事である。
この単語記事では、漢字一文字の記事のありようについて整理する。
漢字記事であるということ
まず、漢字記事とはなにであるか。漢字記事では、字についてと同じく語についても触れる必要がある。
これは文字一文字の記事の特色である。たとえば、「ウ」の記事では、語としてのウ、つまり鳥のことを書きつつ、字としてのウ、カタカナについても書く必要がある。それらを別の記事に書いても良いのだが、ニコニコ大百科では傾向として、同時に一つの記事に書くことが多い(気がする)。
漢字でも同様であり、語として使われる漢字については語についてと漢字について書く必要がある。
語としてなにを書くべきかは、この記事の主眼ではないので、書く必要がある、ということだけにとどめる。
漢字について書くべきこと
漢字は表意文字であり、形声義の三要素があるとされている。さらに現在の法制上の取り扱いの観点や計算機上の取り扱いについても触れる必要がある。
- 形
- 形とは漢字の字の形のことである。たとえば画数はいくつであるか、どのような要素からなるかが形の観点から書くべきことである。字形の分類については、後漢の許慎による六書の分類が使われており、これを使って分類を示すのがよい。しかしながら、六書の分類は考え方によってどうとでも分類できるところがあり、字書によっていろいろな分類がされる。そのときは両論併記でよいだろう。
- また別の観点として字が、どのようにしてそのような形をし、そのような意味を持つようになったのか、についても書いておきたい。甲骨文や金文での字形からの変遷について、甲骨文、金文での意味などである。
- 書体
- 形についての要素の一つとして、書においてどのようにその字を書くのか、筆順をどうするのか、という観点もある(筆順については凸の記事などが参考になるだろう)。ほかに、印刷書体などについてふれてもよいだろう。
- 声
- 声とは、漢字の音のことである。日本語ではさらに訓読みの概念がある。音については、漢音、呉音、唐音、慣用音、などがあるので、触れられるのであれば触れておきたい。ほかに中国での音についても書けるなら書くと面白いだろう。
- 義
- 義とは、意味のことである。現在の日本語での用法、意味を書くのがよいが、漢字はその成立から2000年以上が経過しており、成立当初の古義も参考のために載せられる良いだろう。
- 法制
- 漢字に関する法制での扱いにおいて重要なのは常用漢字と人名用漢字であろう。常用漢字は、日常に使う漢字として政府が公布している漢字においてはもっとも基本となるものである。人名用漢字も子の名づけに使える文字として日常生活における影響は大きい。漢字記事では、常用漢字なのか人名用漢字なのか、という情報について基本情報として載せるべきである。また、教育用に、小学校の各学年ごとに学習すべき漢字を定めた、学習漢字も重要である。
- 計算機上の扱い
- 計算機上の漢字の扱いとしては、1978年に制定されたJIS X 0208とその後継であるJIS X 0213、JIS X 0208の補助として制定されたJIS X 0212が重要である。JIS X 0213では、区点コードで管理しているが、それについての情報をまとめておきたい。また文字を扱う計算機上の標準としてUnicodeの存在を忘れてはいけない。Unicodeでのコードポイントについても記載をするのが望ましい。
ニコニコ大百科での扱い
ニコニコ大百科で、漢字記事を記述する際の、ニコニコ大百科特有の事柄について説明する。
- 自動リンクについて
- 1文字記事の自動リンクについては、いろいろな議論があるが、事実上、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字の自動リンクは切るという運用がされている。さてでは漢字ではどうあるべきか、というのはルールが決まっていない。漢字は、ひらがななどと違って頻度が高くないので、オンにするべきだという意見もあろうが、かといって日常で使われるような漢字をすべて自動リンクオンにすると誤クリックなど意図しないリンクの率が増えてしまう。メリット・デメリットのある話である。
- 記事のタイトルに使えない漢字
- ニコニコ大百科には記事のタイトルに使えない文字がある。そのため一部の(マニアックな)漢字については、タイトルにすることができない。そのため、別の文字を使ってタイトルに代用する必要がある。回避策としては、Unicodeのコードポイントを使う(U+00000など)などが挙げられる。
- 一部のブラウザで投稿できない文字
- 一部の漢字はGoogle Chrome、Safariで投稿すると別の漢字に置き換えられてしまうため注意が必要である。条件は分かりづらいが、Unicodeの互換文字ブロックにある、互換文字が指定されている漢字である。
関連項目