甲虫王者ムシキングとは、セガによるトレーディングカードアーケードゲームである。
じゃんけんバトルに勝利すれば攻撃できるという単純なルールで、低学年男児を中心にブームを巻き起こす。同時期には『おしゃれ魔女ラブ&ベリー』も稼働しており、この2タイトルはキッズ向けカードゲームの先駆けとなった機種として知名度が高い。
他メディアでは下記TVアニメや劇場版、GBA版などの家庭用、コロコロコミックなどの雑誌媒体もあり、当時は高い人気を誇っていた。
更にはプロレスリング・ノアから『ムシキング・テリー』という覆面レスラーまで誕生した。
その後のセガは『古代王者恐竜キング』『ヒーローバンク』をはじめとしたキッズ向け機種をリリース。さらに稼働開始から12年経過した2015年には最新技術を駆使した後継作、『新甲虫王者ムシキング』にリニューアル、新たな展開を見せることとなった。
2001年に開発を開始。2003年1月21日にアミューズメント施設に登場。稼働終了はちょうど7年後の2010年1月21日。
全国のアミューズメント施設やゲームセンター、果てはコンビニエンスストア等にも設置される程に普及していた。なおコンビニにも設置されていた理由は法律上自動販売機として扱われるためである。
筺体が無くてもカードを持ち寄りじゃんけんで遊ぶ事もできる。実際そうしたユーザーも多いだろう。
2008年に公式大会開催数が10万回を越えギネス記録に認定された。
余談だが、2005セカンド以降でムシキングのカードを読みこむと1Pモードでヒントを出してくれるのがムシキングになる。しかもポポより具体的な内容。以下は例。
あるところに、緑豊かで平和な森があった。その森ではムシと森の妖精たちが仲良く暮らしていた。
ところが、そこへ人間が他の国から連れてきた巨大な体を持つムシ達が現れ、平和な森を荒らし始めた。
森の妖精ポポは味方になってくれるムシと協力し、どうにか乱暴者のムシを退け森に平和が戻った。
しかし再び、今度は赤い目の外国甲虫が襲来、更には森を追放されたはずのアダーと出会う。
彼はムシに改造手術を施し、操っているという。
一度はアダーのアジトを突き止め捕まえるも、無理矢理洗脳したムシを利用して脱獄。
再びアジトでアダーを追い詰めるも、アダーは森に火を放ち始めた。
ポポは洗脳されたムシの捨て身の策により、ムシの犠牲と引き換えに何とか生き延びるも、森は既に炎の海と化していた。
炎の海の中、ポポはムシキングと共にアダーとの最終決戦に臨む……。
炎の海の中に姿を消したアダーとムシキング。
長く降り続いた雨のおかげで森の火事はおさまったが、赤い目のムシがまた現れた。アダーは生きていたのだ。
しかし、同じく無事だったムシキングがポポの前に現れ、再び力を貸してくれた。
ポポとムシキングは赤目甲虫と戦ううちに、焼跡の森―くろい森―にアダーがいるとの情報を手に入れる。
くろい森へやってきた彼らの前に、新たなアダーのアジトを守るムシが現れた。
門番のムシを倒し、基地に入った彼らが見た物は……。
くろい森での決戦から長い時間が経ち、森は元の姿を取り戻した。
ポポとムシキングは仲間のムシ達と一緒にトレーニングに励んでいたが、近頃この森には今まで見たこともなかった花が咲いていた。そんな話をしているところへまた赤目甲虫が現れる。
そこへアダーも現れ、ポポに「おまえは まだ この森の おそろしさを 知らん」と言い放つ。
アダーを追った先でポポが見た物は人間が捨てたごみの森、そしてサナギの頃からムシを改造する、アダー工場だった……。
工場の一件が片付いた時、ポポの元に見慣れない1匹のムシが現れ、助けを求めてきた。
そのムシ―パプアキンイロクワガタ―は自分達の森にも赤い目のムシが襲ってきたという。すぐに彼の森へ向かったポポとムシキングだが、そこは森と呼べる状態ではなかった。
砂漠と化していたのだ……。
その後も果てしなく続くアダーとの戦い。
ついには日本のムシ達にまで魔の手が伸び始めた。仲間のムシ達とも戦わなければならないポポとムシキング。
戦いを重ねるうちに、様々な話を聞いた。
「アダーは本当は森が大好きなんだよ」とアダーをかばう者
「アダー様の真実を知るものを抹殺」しようとする赤目甲虫
「ムシキングをねたむ者」として行く手を阻む仲間
「この森の秘密…。人間によってこの森が小さくなりつつある事」を語る改造甲虫
遂に、アダーとの本当の最終決戦だ!!!
カードは2009年まで様々なバリエーションが登場した。
ちなみに初期はムシカードは緑色、わざカードはオレンジ色になっており、筺体でスキャン時「緑色のカード/オレンジ色のカード」とアナウンスされていたのはこのため。
カードカラーが変わった2004以降から入った人には何の事やら(一応、2004年以降もカードNo.の縁がそれぞれ緑とオレンジではある)。
個性豊かな開発チームのメンバー達。雑誌やホームページ等でムシキングの紹介や解説をしたり、イベントやゲームにも登場した。
テレビ東京系にて2005年4月から2006年3月まで水曜日18:00~18:30に放送された。全52話。
タイアップの子供向け作品だが生き物の生死や家族愛、自然の中でどのように生きていくべきか、というテーマを扱いもの悲しく重い一筋縄ではいかないシリアスな話しが多く、SF的な重厚なストーリーが展開される。また虫達の生態を現実に即して詳しく描写している。
原作ゲームと同様に登場人物は身長数センチの小人サイズである。 主人公たちの種族は森と共生する『森の民』。森の民の「死」は「光になる」と言われており、命が尽きると体が光になり、天へと還っていく。
ゲームボーイアドバンスソフト。2005年6月23日発売。
日本でもムシキングが盛んな町「ハネダシティ」に引っ越してきた主人公(男女両方から選択可能)。ある時ネブ博士と道でぶつかった際に「Dr.NEBU(ドクターネブ)マスターズカード」が道に落ちているのを発見、それを拾ったことがきっかけでムシキングを始めることになる。ネブ博士や友達からアドバイスをもらいつつムシキングの世界に入っていく主人公だが、その中で様々な人たちとのドラマが繰り広げられていく。
ソフトにはシリアルナンバー付きの『Dr.NEBU マスターズカード』が付属。
ニンテンドーDSソフト。2005年12月8日発売。
簡単に言うとGBA版のパワーアップ版。GBA版のストーリーモードに加え、ムシキング・テリーが登場する追加シナリオが遊べるようになっている。グラフィック向上やレアカードの入手率の向上などがされているほか、GBA版と連動することで手に入れたカードを引き継ぐことも可能。こちらにも『Dr.NEBU マスターズカード』が同梱。また同年12月に公開された映画「劇場版 甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道」の映画特典のステッカーに記載されたパスワードを入力することで、映画に登場した「ダークサイド・ネプチューンオオカブト」を入手できる。
上記2作品の続編。世界征服を企む闇の組織「ワルキング団」と手を組んだブラック博士により、ネブ博士の誘拐事件が起きる。ジョニーに認められジョニーマスターズカードを渡された主人公は、ネブ博士を助けるためにジョニーと行動を共にすることになる。「グレイテストチャンピオンへの道」に登場したキャラクターも登場するが、過去作品と比べるとやや暗い展開が多いかもしれない。
上記2作品からカードを引き継げるほか、ゲーム中の文章をDSが読み上げてくれるガイドボイス機能も付いていた。シリアルナンバー付きの『ムシキング・ジョニーマスターズカード』と、イケダ研究員特製シールが同梱。
ニンテンドーDSソフト。2007年7月19日発売。
アーケード版の一人用モードがプレイできる「ムシキングバトル」モードに加え、森の妖精となってムシを育てる「そだててぼうけん」モードが遊べる。さらにDSのGBAスロットを用いて使用するカードリーダーが付属しており(DS Liteではカードリーダーに専用アタッチメントを取り付ける必要あり)、「5周年コレクションカード 第2弾」までのカードを実際にスキャンして遊ぶことが可能。
実機さながらのドキドキワクワクを感じながら遊んだプレイヤーも多いだろう。
特典カードが7枚同梱。
今賀俊による漫画作品。2004年に小学二年生~小学四年生で並行して連載されたため雑誌によって違った話もあり、コミックスによって一本の完結した話となる。現在は電子書籍版が発売されている。
てんとう虫コミックススペシャル以外から単行本化されているものにはタイトルに「森の救世主」や「バトルストーリー」などとつけられている。
あらすじ:虫が大好きな少年タンゴと、かつてタンゴに助けられたカブトムシ・キングの物語。突然小さくなってしまったタンゴはキングと共に、外国昆虫を操る謎の敵・カクタスから森を護るために戦うことになる。
後に主人公のカブトムシ「キング」と彼のライバルのノコギリクワガタ「ジョー」、キングに弟子入りしたコクワガタの「ジャンボ」がカード化された。
キングはツノに絆創膏、ジョーは顎の先端が白く、ジャンボは赤いスカーフを巻いているなどゲームCGも専用に作られている。
おおせよしおによる漫画作品。『月刊コロコロコミック』と『別冊コロコロコミック』でそれぞれ2005年2月号から2006年10月号、2004年4月号から2008年2月号まで連載された。コミックスは全8巻。
あらすじ:惑星デカイヤで繰り広げられる財宝ハンター・ザックと、侍甲虫カブト丸の物語。お宝を探し求め続けるザック、ムシキングを目指して戦うカブト丸が共に冒険し、それぞれのライバルや敵と戦い成長していく。
後に主人公のカブトムシ「カブト丸」と彼の家来のノコギリタテヅノカブト「ヤイバ」、中盤から登場し真のムシキング伝説を語るムナコブクワガタの「チャン・G」がカードとして登場した。
カブト丸は青い体にツノの×印(印の詳細は漫画のネタバレになるので省略)、ヤイバはオレンジ色の体に黄色いツノ、チャン・Gは灰色の体などゲームCGも専用に作られている。
ニコニコでは2012年、2014年と2回一挙放送が行われた。
掲示板
438 ななしのよっしん
2023/12/03(日) 06:22:27 ID: TFa+MgZWZj
439 ななしのよっしん
2023/12/06(水) 22:51:51 ID: dVg7joTvIF
いい加減バーコード印刷に切り替えろ
440 ななしのよっしん
2024/01/23(火) 10:01:03 ID: BRhjEDVyjQ
20周年展開終わったのにカード価格が下落するどころか高騰してんのすげぇわ…
SPウィニングはもうすぐ10万超えそうだし、ホットケーキミラクルは2万超えの上で流通0なんだよなぁ…5周年つっよ。
大怪獣バトル、ガンバライド、バトルロード等の有名ACGタイトルすら最高額カードは8000~10000くらいで止まってる辺り、ムシキングやばいわ。
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最終更新:2024/04/23(火) 16:00
最終更新:2024/04/23(火) 16:00
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