『異世界迷宮の最深部を目指そう』とは、オーバーラップ文庫より刊行されているライトノベルである。 著者は割内タリサ、イラスト担当は鵜飼沙樹。
小説投稿サイト「小説家になろう」にて2012年10月19日より連載開始。 2014年3月に書籍化発表、同年10月に1巻が発売される。2021年8月現在、既刊16巻。 通称は『いぶそう』である。また2019年7月よりコミカライズ連載が開始、単行本は2024年3月現在、既刊6巻。
目まぐるしく変化していく怒涛の展開、緻密な世界設定や周到に張り巡らされた伏線、熱く燃え上がる迫力満点の戦闘描写、キャラそれぞれの抱えた背景の掘り下げと苛烈なまでの主義主張など、要素の一つ一つが丁寧に組み上げられている。
タイトル通り異世界で迷宮を探索するという現在ではポピュラーなものであるが、基本はシリアス路線をいくものの、恋愛要素、友との友情、師弟の絆も含まれており、王道的展開を踏襲しつつも読者を飽きさせないものとなっている。そして突き詰められた世界観も噛み合って、とても読み応えのある作品となっている。
※ついでに裏切りのしょっちゅう有り。
大百科の記事としては少々偏った紹介ではあるかもしれないが、なろう系小説としては古参であるものの、同期の他作品より埋もれがちであり、ジェットコースターさながらな急転落と急上昇を繰り返す展開に、途中で振り落とされそうになるかもしれないが、3章(書籍6巻)まで読んでもらえれば文句なくオススメ出来る事を実感してもらえると確信できる作品である。
見覚えのない回廊で目覚めた相川渦波は、魔物から受けた傷をラスティアラという美少女に治療してもらい、ここが非常にゲーム的な異世界であることを知る。カナミは優遇されたステータスやスキルを武器に、世界に優遇された全てを利用し、才能ある仲間たちと共に少年は『どんな望みでも叶う』と噂される迷宮の最深部に向けて突き進んでいく――。
これは少年が迷宮の最深部(しんじつ)を暴き、願いを叶える物語。
「絶対におまえを助ける。そのためなら、僕は――!!」
本作の主人公。異世界に迷い込んだ高校二年生。
素質が7.00と異様に高く、魔力に特化している次元属性の魔法使い。次元属性の才能しかないはずだが、なぜか氷結魔法と剣術が使える。異世界ではゲーム的な『システム』の恩恵を受けているが、全ての理由は不明。 元の世界に帰るため、異世界迷宮の最深部を目指す。
同胞を探す目的で「キリスト・ユーラシア」という偽名を名乗る。書籍版では「ジークフリート・ヴィジター」という偽名に変更されている。
性格はよく言えば慎重、悪く言えば優柔不断。適度な正義感とモラルを持つものの中々の被トラブル体質。
自覚は無いが重度のシスコンであり、掲げる第一目的は『妹の幸せ』。
※尚、天然の女たらしでもあり、そのことで後にヒロイン達の苛烈な好意を集めて息を吸うように地雷原をタップする。
ディアブロ・シス
「――なあ、良かったらだが、俺と一緒に迷宮へ行ってみないか?」
金髪青目の中性的な少女。ただし本人は男をかたくなに自称している。
剣の才能が皆無だが、クラスは剣士。剣士に強い憧れを持っており、接近戦を非常に好む。カナミの仲間となり、共に迷宮攻略を開始する。 ちなみに、彼女を男と信じている人は少ない。
性格は純真で基本は英雄譚に憧れる乙女であるものの、決断を下した際には非常に苛烈な一面を見せる。
掲げる目標は『金と力を手に入れて周囲を見返す』こと。
※比例して『キリスト』に対する依存度も高くなっていく。
ファニア国の辺境に生まれた黒髪の少女。少々発育不足の13歳。
その容姿と少し秀でた『素質』から奴隷市場に赴いた際にで主人公の目に留まり、後にオークションで性質の悪い貴族に奴隷として売られそうになっているところを咄嗟に買い上げられる。奴隷からも解放され、自身の持つ本質を見抜く特殊な『目』によって主人公のお人好しな一面を見抜いたことにより、徐々に主人公に心を開いていく。火炎魔法の適正と狩の知識が少々あるものの、主人公が求める迷宮探索の仲間としての力不足に焦りを覚える。
性格は、強がって見栄を張っているものの本質は寂しがりやで年相応の甘えたがり。
その生い立ちから親しい者からの愛情に飢えており、主人公に『家族としての繋がり』を強く求める。
※燃え上がるような淡い恋心が、後に物理的に主人公を焦がす。
「あなた、本当におもしろいです――」
金砂が流れているかのような長髪に、人形のように整った顔だちの美少女。
主人公が死に掛けていた所に遭遇し、自身の持つスキル『擬神の目』により主人公に興味を持ち、助けた上で手助けをし後に仲間として探索をすることを申し出る。
本人曰くミステリアスな振舞いと物言いで主人公を掻き回し、慎重な姿勢を心がける主人公を引っ張って心躍る冒険へと誘う。前衛向きでありながら多くの魔法も扱え、武器は何でも使えるというオールラウンダー。
主人公に『素質』というものの違いがどういうものかを示し、どこか舞台に上がった物語のような言動を仄めかす。 性格は奔放で享楽的で、とにかく前向き。主人公曰く慎重な自分と冒険思考のラスティアラでどうにかバランスが取れると言わしめるくらいであり、とにかく『物語のような冒険譚』が大好き。
一番の目的は言わずもがな『心躍る冒険』。尚、その思考に主人公は出生の秘密などから違和感を覚える。
※尚、本来ハチャメチャな性格なはずなのだが、主人公含め問題だらけまともな人物が少ないために、一週回って 一番まともなことが多い。……というか他が酷い。
ここが、『ここ』こそがいぶそうの用語集!ネタバレが含まれた階層だ!
この大長編の試練を読むかどうか迷ってる諸君に興味を持ってもらうため、多少先取りして魅力を伝えるために用意したものだな!
本来なら読み進めれば説明口調無く自然と明かされていくものではあるが、用語のかっこ良さを触りだけでも目にすることで興味を持って貰えれば幸いだ。
出張の上急造で申し訳ないが、覚悟があるならば心して覗いてくれ!
大陸に各地にある巨大遺跡から繋がる文字通りの迷宮郡で、千年前に何者かによって創造されたと言われている。 1章の物語開始時点では二十三層まで攻略され探索者の手が入っており、そこまでは『正道』と呼ばれる正規ルートが開拓されている。 百層まで存在すると噂されていて、最深部まで辿り着いた者には何でも願いが叶う『奇跡』が用意されていると言われている。
※尚、最新7章現在、階層主攻略深度に対して半分以上はまともに探索していないとは言ってはいけない。
舞台となる世界において、魔力と呼ばれる要素を『血』に刻まれた性質により力に変換して行使する行為全般を指す。 基本属性の『火』『水』『土』『木』『風』の五つと『無属性』の魔法他、少々特殊な位置付けの『神聖』魔法や、マイナーな属性の『光』『闇』『次元』『星』『血』といったものがある。 広く信仰されているレヴァン教の『聖人』が魔法の基礎を築いたと言い伝えられている。 基本的に一人に扱える属性は『神聖』『無属性』を除いて一種類のみとなる。
※後述する『守護者』と呼ばれる存在は、それぞれ世界の『理』まで至った一点特化の属性を駆使して探索者を待ち構える。
前者は迷宮探索を生業とする者達を指す。 迷宮に出現するモンスターを倒すことによって得られる『魔石』などの産物により発展してきた大陸の戦力の大部分を兼ねていて、時にギルドのような組織が請け負った依頼をこなしたり根ざした地域の治安維持を担当したりと、トラブルシューターのようなこともしたりする。 後者は国や組織に所属する正規戦力であり、迷宮探索者としても活動することもあるエリート集団。 それぞれ魔法や剣技を駆使して有事の際にはその力を発揮する戦闘要員である。
上記の騎士に分類されるもので、第一章から度々舞台となる『フーズヤーズ』国の国教である『レヴァン教』の擁するエリート集団。 登場当初から主人公を取り巻く環境により基本的には立ちはだかる位置付けになる。
社会的地位も確立しており、実力主義によって選出されるものの多くは貴族の関係者および当事者である。 相応に人類の中でも最高峰の『レベル』や『ステータス』を備えており、例え主人公が退けても策謀を持って封殺してくるような手合いもおり、以降の物語においても要所要所でキーパーソンとなり得る人物を排出する。
守護者(ガーディアン)
迷宮内において、10の倍数の階層において探索者達を待ち構える階層主で、所謂ボス格。
姿形は人型であるが、それぞれの属性に突出したことによって世界の『理を盗むもの』にまで至った存在であり、モンスターに分類される。 初めて人類である探索者が階層に赴いた際に、迷宮から『想起(ドロップ)』されることによって、それぞれの目的の為に活動し始める。創造者の意図としては探索者を最深部に導く助けにするというものであるが、その制御を半ば離れている節が見受けられる。
※章毎に性別関係なく裏のヒロインを張るといっても間違いではない。
十層守護者『火の理を盗むもの』アルティ
人類が迷宮の10層に辿りついたことでドロップされた『守護者(ガーディアン)』。
見た目は赤髪赤目の幼女で、10歳前後ほどに見える。体の一部が炎に変換されており、その部分には包帯を巻いている。言動は大人で尊大な態度をよくとる。 火炎魔法に特化している。
※ヤンデレ着火娘。
二十層守護者『闇の理を盗むもの』ティーダ
人類が迷宮の20層に辿りついたことでドロップされた『守護者(ガーディアン)』。
黒い液体状の身体をしており、顔は凹凸のない能面のようである。 戦闘大好き戦闘狂。 精神干渉系の魔法を得意としている。
※噛ませ感。だがしぶとい。
三十層守護者『地の理を盗むもの』ローウェン
人類が迷宮の30層に辿りついたことでドロップされた『守護者(ガーディアン)』。
くすんだ栗色の髪を垂らした青年。どこかやつれた印象を与える。 剣術に特化しており、組み合わせて水晶を用いた魔法を駆使する。
※不憫臭MAX。
以降、読み進めることによってそれぞれ階層主に遭遇していくことになる。
急造により無断拝借したが、パーティメンバーもヒロイン候補もじゃんじゃん増えていき、迷宮の真実に触れていくことで加速するように複雑化していく人間模様は、是非その目で確かめてくれ!
因みに、守護者としての階層主の名乗り上げもそれぞれ心からの叫びを表していて味わい深いので、要チェックだ!
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最終更新:2024/04/24(水) 08:00
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