鞠とは、以下のことを表す。
- 鞠(まり) - 球体の遊具。ボール。
- 鞠(まり) - 蹴鞠のこと
人名
中国語圏に鞠姓がある。
その他
漢字として
- 意味
-
- まり、けまり、養う、満ちる、窮まる、若い、告げる、かがむ、 (鞫と通じて)問いただす
- (芎と通じて)川芎、オンナカズラ
- 〔説文解字・巻三〕に「蹋鞠なり。革に从(したが)ひ匊聲」とあり、蹴鞠のこととある。〔爾雅・釈詁〕に「鞠、盈なり」、〔爾雅・釈言〕に「鞠、稚なり」とある。
- 字形
- 形声。声符は匊。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合、キク(漢音)、2.の場合、キュウ(漢音、呉音)、訓読みは、まり、やしなう、つげる、わかい、きわまる。
- 規格・区分
- 人名用漢字である。2004年に人名用漢字に採用された。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 鞠を声符とする漢字には、蘜、驧などがある。
- 語彙
- 鞠育・鞠躬・鞠子・鞠訊・鞠断・鞠問
異体字
- 𩍸は、〔説文〕に「或(ある)ひは𥱩に从(したがう)ふ」とある異体字。
- 𠮑は、〔字彙補〕に「古鞠字」とある異体字。
- 毱は、〔集韻〕に「鞠、蹋鞠なり。或ひは毛に从ふ」とある異体字。まり、けまりの意味で用いる異体字。〔広韻〕に「皮毛丸なり」とある。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𣮕は、〔竜龕手鑑〕に「𣮕、俗。毱、正」、〔字彙補〕に「毱と同じ」とある異体字。毱の異構の字。
- 𣮓は、〔竜龕手鑑〕に「𣮓、俗。毱、正」とある異体字。〔康煕字典〕に「按ずるに卽ち毱字の譌」とある。
- 𣮥は、〔竜龕手鑑〕に「𣮥、俗。毱、正」、〔字彙補〕に「𣮓、――亦、𣮥と作す」とある異体字。𣮓の異構の字。
- 𣯲は、〔竜龕手鑑〕に「𣮥、古。毱、正」、〔字彙補〕に「毱と同じ」とある異体字。
- 𥷥は、〔漢語大字典〕に唐玄応〔一切経音義〕を引いて「古文𥷥、今、鞠と作す」」とある異体字。
- 陱は、〔集韻〕に「養なり。盈なり。通じて、鞠と作す」とある異体字。
- 𩊸は、〔竜龕手鑑〕に「𩊸、俗。鞠、正」とある異体字。〔康煕字典〕に「按ずるに卽ち鞠字の譌なり」とある。
- 𩌽は、〔字彙補〕に「鞠と同じ」とある異体字。
- 𩍔は、〔集韻〕に「鞠、〔説文〕蹋鞠なり。――或ひは𩍔と作す」、〔五音篇海〕に「音鞠、義同じ」とある異体字。麹の異体字と同形。
- 䪕は、〔正字通〕に「鞠に同じ」とある異体字。Unicodeにsame as 鞠とある。別の意味もあり、〔玉篇〕に「裹なり」とある。
- 𠤄は、背を屈めるという意味の字。〔説文解字注〕に「(𠤄のは)此れ論語・鄉黨、聘禮記、鞠躬の正字なり」とある。
- 鞫は、問いただす意味で通用する字。異体字とする字書もある。
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