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ホネ

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とは、脊椎動物の骨格を構成する組織である。

概要

骨は硬い組織であり、動物の身体を支える。軟骨はまた別の組織。

リンカルシウム成分とし、炭酸カルシウムやIコラーゲンも多く含む。

軟骨から骨化するタイプ(手足の骨など)とそうでないタイプ鎖骨など)がある。

生物学的見地から

骨の大まかな役割は、以下のものである。

  1. 骨格として動物の身体を支える。
  2. 衝撃に対して脆弱な組織を保護する。例えばを保護する頭蓋骨など。
  3. 機質、特にカルシウムを貯蔵する。

生物進化の過程において、その初期では3の役割がであったが、陸上生活を送るために1と2の役割の占めるウェイトが相対的に大きくなっている。もちろんカルシウムの貯蔵機という3の役割が軽くなったわけではなく、この機がなければ全ての生物は生きていくことが出来ない。

また、骨の中には骨髄と呼ばれる組織が存在する。これは造血幹細胞を持ち、血球を生産するという重要な役割を担っている。白血病はしばしば血液のガンと呼ばれるが、正しくはこの骨髄の病変である。

文化とのかかわり

人の体を支える重要な役割を果たしていることは古くから知られており、このため建物や要素などを支えるものを「骨組み」と呼ぶ。これは日本語に限らず、例えば英語でも骨格にあたるskeletonというには「骨組み」という意味がある。

人骨(骸骨)は「人の死」の喩としてもよく使われた。このため、物を示すシンボルマークには、人の頭蓋骨の下に、×字に交差した骨のマークが使用されている。このマークはしばしば「海賊」を表すマークとしても使われた。
フィクションにおいては、死神は、しばしばローブをい、三日月の大きなを携えた骸骨の姿で描かれる。また、ファンタジー作品においては、呪い魔術などで人骨などに仮初の生命を与えた魔物スケルトン」がしばしば登場し、ゴースト(幽霊)、ゾンビイ(生ける屍)と並んで「アンデッドモンスター」(不死の魔物)の代表格として扱われている。

食品としての骨

畜の骨は、食品として扱われることもある。もっとも骨自体は咀嚼がほとんど不可能な硬組織であるため、これ自体が食品として供されることはほとんど存在しない。多くは、野菜や香類、香辛料などと煮込んで、骨髄部の旨味を抽出するために使用される。

例えばニワトリの骨や骨周辺のを香類と長時間煮込んだ「トリガラスープ」、ブタの膝関節部分の骨を長時間煮込んだ「トンコツスープ」などは、ラーメンスープを始めとして料理に広く使用される。出汁を取る程旨味を含むため、もちろん加熱調理したものをそのまま食してもよい。例えばフランス料理ではウシブタの大腿骨を切ってオーブンで焼き、その骨髄を供する「モワル」が存在する。

イヌと骨

イヌはしばしば骨を食べるとされる。野生において骨…正確にはその中の骨髄は栄養価が高いことを動物たちは知っているらしく、ハイエナ等の腐動物はしばしば獲物の骨を噛み砕いて中の骨髄を啜る。

イヌが骨を食べるとされる理由についてはよく分かっていないが、動物であるオオカミを祖に持つ関係もあり、本的に「骨の中には栄養価の高い部位がある」ことを知っているものと思われる。また、硬組織を咀嚼することで本的な欲求を充足し、ストレスを和らげる効果もあるものと考えられている。なお、イヌ人間と長く暮らしているうちに半ば雑食化しており、一部の禁忌成分を含むもの以外であればある程度のものは適応する。

人間の食生活でも動物の骨が出てくる場合は多々あるため、イヌを飼っている、または知人宅にイヌがいるという場合はこれを与えたいを思うこともあろう。しかしながら、調理した骨を与えるのは基本的に禁忌である。特にニワトリタイなどの骨は、細く裂けて内臓に刺さる虞があるため絶対に与えてはならない。また、出汁を取るために香類や香辛料と煮込んだもののうち、特にネギ類、ニラニンニクなどと煮込んだものは、イヌが中を起こすため与えてはならない。基本的にはウシブタウマなどの、非調理の骨を与えることが望ましい。屋や屠畜業者から生の骨を譲ってもらうのが確実であると思われる。

その他の意味

漢字として

Unicode
U+9AA8
JIS X 0213
1-25-92
部首
骨部
画数
10画
音読み(常用)
コツ
訓読み(常用)
ほね
Unicode
U+2FBB
意味
ほね、骨格、要所、骨のような物、骨組み、身体、屍体、硬い、鋭い、人の性格、品格。
説文解字・巻四〕に「の覈(あな)なり」とある。なお〔太御覧〕が引用する〔説文〕では「の質なり。の核なり」となっている。
字形
を組み合わせた字。解釈について諸説ある。まずは胸骨より上の部分または肩甲骨形とされる字である。を加え、の残っている骨とする説、は身体を表す意符で形字とする説などがある。
日本台湾中華人民共和国で標準字体がずいぶん違う。
音訓
音読みはコツ(音)、コツ、コチ(音)、訓読みは、ほね。
規格・区分
常用漢字であり、小学校6年で習う教育漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年常用漢字になった。JIS X 0213第一準。
部首
骨は部首である。に偏に置かれ、ほねへんと呼ばれる。骨に関する字が属する。
骨を符とする漢字に、䯉、縎、顝、鶻などがある。
骨格・骨幹・骨気・骨子・骨酔・骨髄・骨折・骨董・骨法・骨・骨

互換文字

  • ⾻はUnicodeにおいて骨と互換とされる字で、部首としての骨を表す。

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最終更新:2024/03/29(金) 10:00

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