鬼太郎夜話とは、水木しげるの漫画作品である。「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズの一作品。
三洋社の貸本漫画版と月刊漫画ガロ版の2つが存在する。本稿ではガロ版について紹介する。
月刊漫画ガロにて1967年から1969年まで連載。
当時は週刊少年マガジンで「ゲゲゲの鬼太郎」(途中までは「墓場の鬼太郎」)も連載されていたが、それと平行して描かれている。
貸本時代の「鬼太郎夜話」のリメイク作であり、そのためか、話の内容も鬼太郎が悪の妖怪と戦うという内容ではなく、貸本版の「鬼太郎が出会った相手に不吉で怪奇な事件をもたらす」という特徴が強く出ている。
本作は他の鬼太郎シリーズに見られる一話完結方式ではなく、始まりから終わりまでひとつなぎの物語となっているのが本作の特徴。
見出しは便宜的に付けたものです。なお、ネタバレを大量に含みます。
寝子関連のエピソードは後に1969年に別冊少年マガジンで「ねこ屋のきょうだい」としてリメイクされている。話の流れは途中まではガロ版と大体同じであるが、いくつかの設定が異なっている。
ちなみに、ガロ版鬼太郎夜話は講談社の「KCコミックス」と朝日ソノラマの「サンコミックス」で単行本化されているが、単行本化の際に加筆修正が加えられており、一部のシーンが端折られたり、台詞が異なる。
(例)貸本版にあった「下宿屋」のエピソードと、吸血鬼の口調
KCコミックス版→存在。吸血鬼はカタコトで喋る。
サンコミックス版→カットされている。吸血鬼は普通に喋る。
(例)鬼太郎が新たな旅立ちの際に、ねずみ男に「ところで、どこへ行くんだ」と聞かれた時の台詞
ガロ連載時版→「お前の知ったことじゃない」
サンコミックス版→「旅だよ」
近年発刊された「水木しげる漫画大全集」では、「ガロ版鬼太郎夜話」として、ガロ掲載版に加え、KC版、サンコミックス版で加筆修正された場面が全て収録されている。貸本版も含めて入手して比較するのも面白いかもしれない。
ちなみに、下記の関連商品の中公文庫版はサンコミックス版が元になっている。
掲示板
2 ななしのよっしん
2017/05/24(水) 12:14:45 ID: 8OovPDc/8B
3 bcg
2017/07/02(日) 18:02:02 ID: nU/HI/EAS5
まとめてくれてサンクス!
4 ななしのよっしん
2021/08/12(木) 14:28:17 ID: hFECEqucbt
単独記事があったとは…
ガロ版(ちくま文庫)を読んで妙な雰囲気(ゲゲゲとも墓場初期話ともなんか違う)にはまると共に、前史とかがわからなくて他を読み漁ってしまった
記事にある「下宿屋」はマガジン版でもリメイクされてるけど
マガジン版ではラストがいかにも端折った感じになっていて(鬼太郎の魂をカラスが持ってきてくれたとか)
ちくま文庫版(記事のサンコミックス準拠)でもほとんど端折られているので
貸本版まで遡ってようやく話の全容がわかった感じだ
マガジン版の翻案(ねこ屋も)は短編化するためだとわかるけど
ガロ版やサンコミックス版で縮めたエピソードは意図的に不要と思ったのか、それとも別の事情か
興味はつきない…
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/25(木) 23:00
最終更新:2024/04/25(木) 23:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。