119番とは、日本において消防機関に出動を要請するための電話番号である。
1926年(大正15年)に定められたときは、ダイヤル式でなるべく早く回せる番号として112番が割り当てられたが、思いのほか間違い電話が多く、「落ち着いて」回せるように119番に改められた。
このあたりの公的かつ詳細な経緯はwikiをご覧いただくとして、間違い電話の技術的な理由(公的な資料がないので予測)を以下に記述する。
交換手による手動交換から機械による自動交換機に変わった当時電話は10ppsと呼ばれるダイヤル式であった。ppsはPuls Per Secondの略で1秒間にダイヤルパルスを10回送るので10ppsとなっている。ダイヤルパルスとは何かというとまず受話器が置いてある状態(オンフック)から受話器を上げる(オフフック)とダイヤルをできる体制になる。ここで1を回すと交換機側ではオフフックが一瞬オンフックになったと検知し、1が回されたと判断する。これがダイヤルパルスである。同様に0.1秒置いて2回ダイヤルパルスがあると2を回されたと判断し3,4,5とパルスの数が多くなり0を回すと1秒間に10回パルスを検知することになる(10 pps)。
ところで受話器を上げ、一瞬受話器ホルダーにあるスイッチを「カチャッ」とたたいても当然のように一瞬だけオンフックになる。そう、交換機には1を回されたのか、スイッチを一瞬たたかれたのか区別がつかないのである。例えば「誰かと電話をしていて電話が突然切れた」というときに「もしもしもしもし」とスイッチを連打することをやった人、あるいはドラマなどで見かけた人はいると思うが、これをやられると交換機は当然のように1が何回も回されたと認識し、さらになにかのはずみやノイズで2を検知するという流れで112番につないでしまうといった具合で間違い電話が多くなったと思われる。
このような事情はあったものの専門的な話であるため、一般には「11の後落ち着いて9を回す」と説明されるようになったと思われる。
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最終更新:2024/04/25(木) 02:00
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