CC・サバシア(CC Sabathia、1980年7月21日-)とは、アメリカ合衆国出身の元メジャーリーガー(投手)である。
本名はカーステン・チャールズ・サバシア(Carsten Charles Sabathia)。登録名は「C.C.サバシア」だったが2008年に移籍したのを機に現在の名に変えた。
OB | |
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CC・サバシア CC Sabathia |
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基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | カリフォルニア州 |
生年月日 | 1980年7月21日 |
身長 体重 |
200.7cm 131.5kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 左投左打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 1998年 |
引退 | 2019年 |
経歴 | |
メジャーリーガーテンプレート |
4歳のころに野球を始める。子どものころから体が大きく、8歳を過ぎるころには相手チームから年齢を疑われるようになったため、母親が試合の度に出生証明書のコピーを持参していた。母親は元ソフトボールの捕手でサバシアのボールを自ら受けていたという。1992年に両親が離婚し、父が家を出て行った。
ヴァレーホ高校に入ると野球以外にもアメフトとバスケットボールも掛け持ちでプレイ。野球では早くからスカウトの間で「まるで大人のような子供が、時速90マイルの速球を投げている」と噂になっていた。アメフトではタイトエンドとしてオール・カンファレンスに選出され、バスケットボールでは州を代表するパワーフォワードとして高い評価を受けていた。
ハワイ大学がアメリカンフットボール奨学生の推薦をサバシアに出し、これに対してサバシアは野球も両立できるようにする条項を契約書に加えたうえでサインしたが、1998年MLBドラフト1巡目(全体20位)でグリーブランド・インディアンズから指名されると、進学を撤回してプロ野球選手の道を選んだ。
球団は「絶対にこの逸材をつぶしてはならない」と慎重かつ綿密な育成プランを作成。入団3年目でAA級アクロンに昇格しマリナーリーグのオールスターであるフューチャーズゲームなどにも出場した。この年のシドニー五輪に出場するアメリカ合衆国代表の候補にも選ばれたが、インディアンスがサバシアを先発として起用することを条件に代表入りを許可していたのに対し、代表チームが中継ぎで登板させる方針だったことが発覚したため、インディアンスはサバシアを無理矢理帰国させている。
2001年にはAAA級を飛び越えてメジャーに昇格。開幕5試合目の2001年4月8日のボルチモア・オリオールズ戦で先発してメジャーデビュー。その試合でメジャー初勝利をあげる。その後先発ローテーションに定着。33試合で17勝5敗171奪三振、防御率4.39を記録し、チームの地区優勝に貢献した。ポストシーズンでもシアトル・マリナーズとの地区シリーズ第3戦で先発し6回2失点で勝利投手になった。その年の新人王投票ではイチローに次ぐ2位となり、サバシアは「本格派左腕として今後の球界を代表する存在になるだろう」と期待されるようになった。
2002年以降は伸び悩み、精神面が安定せず、サバシアとバッテリーを組むビクター・マルティネスは「何か理由を見つけては怒り狂っていた」と語り、自分を抑えられなくなっていたという。
2004年には開幕直前に上腕二頭筋を痛め故障者リスト入りし、復帰後には左肩を故障。医者通いをしながら登板を続けたものの、9月には膝の腱まで痛めて、再び故障者リスト入りしそのままシーズンを終えた。
2005年にも契約延長交渉を進めていたさなかに脇腹を負傷。開幕を故障者リスト入りで迎え、シーズン初登板は開幕から半月近くが経った4月17日と出遅れる。契約交渉は同月27日にまとまり、2007年から2年総額1,775万ドルで残留が決まった。
2006年4月の試合中にまたも右腹部を痛めて戦線離脱したことで、ついには巨漢サバシアのコンディショニングを問題視する声も出るようになった。
2007年に、サバシアは一気に飛躍する。各球団エースの中でサバシアだけは投球回が210を超えることはない、と予想する声もあったが、ボールを低めに集めるのを徹底したことで試合中盤に打ち込まれることが減った。相手打者として対戦したトリー・ハンターはサバシアの変貌ぶりを「投手として成熟してきた。三振も取れるが、必要なときにはゴロを打たせて併殺に仕留められるようになっている」と語っている。
結果としてリーグ最多の241.0イニングを投げて19勝7敗・209奪三振・防御率3.21という成績を残し、エースとして活躍。6年ぶり出場のポストシーズンでは、ボストン・レッドソックスとのリーグ優勝決定戦で2戦2敗・防御率10.45と本来の力を発揮することができなかったが、シーズン終了後にはサイ・ヤング賞を初受賞するなど、レギュラーシーズンでの働きは高く評価された。
2008年、サバシアは開幕投手に。しかし開幕戦を6回途中5失点で降板するなど、4月終了時点で1勝4敗・防御率7.88と不振 に陥った。さらにチームのほうも、前年の地区優勝から一転して最下位に低迷。サバシアのほうは5月・6月の2か月間で5勝4敗・防御率2.19と復調した が、チームのほうはなかなか浮上できず、そのためクリーブランド・インディアンスがシーズン途中でサバシアを有望若手選手とのトレードを決定した。
2008年7月7日、サバシアは若手選手4人とのトレードでミルウォーキー・ブルワーズへの移籍が決定。資金力のないブルワーズはシーズン終了後にサバシアと契約を延長する可能性は低く、ブルワーズの狙いはシーズン終了後にサバシアがFAで移籍することで移籍先の球団から補償としてドラフト上位指名権を獲得することにあると見られた。
サバシアはナショナル・リーグでは3か月弱しか投げていないにもかかわらず、サバシアはリーグ最多の7完投・3完封を記録。移籍前のアメリカン・リーグでの成績と合計すると、奪三振・防御率・完投・完封・投球回で、前年のサイ・ヤング賞受賞時の成績を大幅に上回る自己最高を記録した。
2008年11月1日にサバシアがFAを申請すると、ミルウォーキー・ブルワーズを含めた複数の球団による争奪戦が繰り広げられた。サバシアとの独占交渉権を同月13日まで保有していたブルワーズは5年1億ドルを提示。他球団との交渉解禁となった14日には、ニューヨーク・ヤンキースが6年1億4,000万ドルでオファーした。その後、サバシアが生まれ育ったカリフォルニア州を本拠地とするロサンゼルス・ドジャースがサバシアに興味を示し、サバシア本人もドジャースを希望していると報じられたこともあった。しかし結局12月18日になってヤンキースが、7年1億6,100万ドルという投手史上最高額の大型契約をサバシアと締結した。
2009年、開幕投手となったサバシアは19勝を挙げ、最多勝のタイトルを獲得した。過去2年間は結果を残せなかったポストシーズンでは、ミネソタ・ツインズとの地区シリーズでは第1戦を7回途中2失点でまとめ勝利投手になり、続くロサンゼルス・エンゼルスとのリーグ優勝決定戦では、2試合16イニングを投げ2勝・防御率1.12の好投でシリーズMVPを受賞。ヤンキース6年ぶりのリーグ優勝の原動力となる。自身初の出場となったふぃリーズとのワールドシリーズでも、2試合でにソロホームラン3本を浴びた以外はほぼ抑え、ヤンキースはフィラデルフィア・フィリーズを4勝2敗で下し世界一となった。
2013年7月3日のミネソタ・ツインズ戦で通算200勝を達成。
2016年は二桁勝利はならなかったが、田中将大に次ぐチーム2位の勝利数を挙げた。
2019年に現役引退。6月19ン日のタンパベイ・レイズ戦で通算3000奪三振と通算250勝を達成した。通算成績は561試合の登板で251勝161敗1ホールド、防御率3.74で現役生活を終えた。
6' 7"(200.7cm)の巨体から投げ下ろす速球と、スライダーやチェンジアップなどの変化球が持ち味。サバシアと対戦したマイク・ローウェルは「30フィートくらい離れた場所から玉を投げ込んでくる」と表現。奪三振数・奪三振率は毎年アメリカンリーグの上位10人以内に入っている。同僚のデレク・ジーターは「小細工をせずに勝負を挑んでくる。現役最高のパワーピッチャーの一人」と評価した。
守備は苦手でフィールディングに難がある。特にバント処理は苦手。またクイックモーションの時に牽制ができないため、盗塁されやすい。
通算:19年 | 登板 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 勝率 | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
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MLB | 561 | 560 | 38 | 12 | 251 | 161 | 0 | 1 | .609 | 3577.1 | 1099 | 3093 | 1623 | 1485 | 3.74 |
タイトル | ||
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最多勝 | 2回 | 2009年、2010年 |
表彰 | ||
ルーキー・オブ・ザ・マンス | 1回 | 2001年 |
ピッチャー・オブ・ザ・マンス | 5回 | 2006年5月、2008年7月・8月、2009年8月、2011年7月 |
サイ・ヤング賞 | 1回 | 2007年 |
リーグチャンピオンシップシリーズMVP | 1回 | 2009年 |
その他 | ||
開幕投手 | 11回 | 2003年、2004年、2006年-2014年 |
オールスターゲーム出場 | 6回 | 2003年、2004年、2007年、2010年-2012年 |
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最終更新:2024/04/19(金) 12:00
最終更新:2024/04/19(金) 12:00
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