Cities in Motionとは、Colossal Orderが開発、Paradox Interactiveから販売されている都市交通シミュレーションゲームのシリーズである。
シムシティシリーズやA列車で行こうシリーズに代表される、都市開発シミュレーションゲームの一種である。しかし本作は都市における公共交通機関(鉄道・路面電車・バス・水上バス・他)の整備と経営をゲームプレイのメインに据えており、その点で他の開発シミュレーションとは一線を画す存在である。
ゲームの流れとしては、路線網と停留所の整備→路線設定→車両の配備→運行の調整と維持→得られた資金を元手にまた路線を策定… といった具合になる。
Colossal Orderの処女作であり、記念すべきシリーズ一作目。Steam・GamersGateで取り扱いがある他、DLCも多数販売されている。サイバーフロントから日本語版パッケージも出ている。
登場する交通機関は鉄道・路面電車・バス・水上バス・ヘリコプター。DLCではモノレールやトロリーバスも利用できる。
開発の舞台は欧州各国の実在する都市がモデル。キャンペーンではこれらの都市の過去や未来の時代において、都市交通の整備を任されることになる。同じ都市でも時代によって利用できる交通機関や車両、都市の姿は変動していくため、その時代に合わせた路線計画を考える必要がある。
車両ごとの個性が強いのも本作の特徴である。最高速度が速い車両、とにかく収容力に優れる車両、壊れにくい車両など千差万様である。郊外の村落を結ぶバス路線にはジュビリー・ビリムのようなスピードの出るミニバスを割り当てたり、利用客が多いが混雑しやすい都市部には二階建てバスで故障しにくいスターンバーガー・ドッペルを配備したり、といった路線環境に合わせたこだわりが出来るのも特筆すべき点である。これらの車両は時代によって入れ替わるほか、ゲームプレイ中に新しく追加されるものもある。ちなみに登場する車両も実在のものをモデルにしている。
路線の設定は停車する停留所をループするようにつないでいくのみであり、完成したループにそれぞれ車両を割り当てることで運行が開始される。配備された車両は設定された路線のみを延々と周回して乗客を運ぶ。仕組みとしてはシンプルな一方、運行間隔を調整できないほか、ルート設定が自動で決まるため渋滞箇所を迂回するのが難しい欠点もある。
プレイ中のタイムスケールは日付のみがどんどん進んでいくタイプ(4までのシムシティと同じ)で、昼夜のような細かな時間の流れは存在しない。通勤ラッシュなどの時間帯によるピークやオフピークのような概念もない。あくまで停留所周辺の建物にあわせて移動需要が増減するのみである。
後のDLCでは東京のマップも提供された。本編の欧州マップが伝統的な煉瓦造りのビルディングで大部分が占められるのと対照的に、東京マップはコンクリートの雑居ビルやガラス張りのオフィスビルが立ち並ぶ近代的な街並みになっている。東京DLCでは路面電車が使えない代わりに、単線走行だが路上の渋滞に影響されないモノレールが利用できる。
ちなみに70年代の東京を舞台にしたキャンペーンでは、当時の都知事である美濃部亮吉が交通機関改善の依頼主となる。美濃部亮吉は外環道や中央環状などの道路整備に反対する一方、高齢者の都営交通の利用を無料化したり、歩行者天国を導入したりと、当時急増していた自動車問題に対する改善策を実現してきてもいる。DLCに登場したのはこうした背景があってこそだろう(路面電車が登場しないのは氏の赴任中に荒川線以外の都電が全廃されたためであろうか?)。
シリーズ2作目。Steam・GamersGateにて販売されている。日本語版の販売はなし。そもそも2バイト文字に対応していないため日本語化できないらしい。
前作とはゲームコンセプトがかなり異なっている。一作目が実在の都市や時代、車両をモデルに、大まかな時間の流れの中で開発を行っていた一方、本作では対照的に架空の都市や車両が登場するほか、細やかな時間の概念が導入されている。
登場する交通機関は鉄道・路面電車・トロリーバス・バス・水上バス。DLCを追加することでモノレール(前作とは異なり基本複線である)も使えるようになる。鉄道もDLCを追加することで、編成の車両数や構成を自由に設定できるようになる。
また、本作ではダイヤパターンの設定が可能となった。時間の概念も前作とは異なり、分単位で時間が流れ、太陽と月が昇り昼と夜が存在する。曜日も存在する。そのため一日の中に通勤ラッシュやオフピークのような乗降客の「波」が存在するほか、週末になると職場への通勤が減ってレジャー施設へのアクセスが増えるなど、時間や曜日が都市住民の移動パターンに大きな影響を与えるようになった。このため適切なダイヤパターンを設定することが、本作において重要な要素となっている。
路線の策定も前作とは異なり、車庫を起点に停留所を設定していき、最終的に出発した車庫に戻るよう設定する必要がある。これに加えて車両も路線ではなく車庫ごとに割り当てられ、路線の出発時間になると起点の車庫から随時割り当てられるシステムに変更された。さらに「通過するだけの点」としてWaypointを車線ごとに設定できるようになり、混雑する箇所を迂回できるようになるなど路線配置の自由度が増している。
道路や線路の配置も大幅な改善がはかられている。ユーザーが自由に道路を引けるようになった他、道路や線路、建物がグリッドによらない配置が可能となったため、自由な角度で線形を引っ張ることができるようになった。道路にはバス専用レーンや駐車帯、一方通行などが設定できるようになった他、線路も一方通行の単線や複々線などバリエーションが増えている。トラムの線路は既存の道路に「上乗せ」するように敷設する形に変更された(道路が無いところに通すには新たに道路や歩道を敷設したり、鉄道線路に乗り入れさせる必要がある)。
一方で前作から削られた要素もある。時代の流れがなくなったため、車両のバリエーションは(DLC無しで)現代的なデザインのものが数種類ずつ用意されるに留まったほか、車両ごとの個性も前作ほど強くなくなった。特に車両の最高速度は交通機関毎に共通となったため、「スピードの速い優等列車」「遅い各駅停車」のような差別化が図りにくくなっている。ユーザーインタフェースもかなり簡略化され、前作に慣れたユーザーはまごつくこともあるかもしれない。
なお、本作にはマルチプレイが存在する。
掲示板
1 ななしのよっしん
2015/03/20(金) 09:02:31 ID: Qi3BP+s5Xb
記事作成乙。
作った異なる路線を乗り継いでくれる様を見ているのが本当に楽しいし嬉しい
他ゲーにはない快感ではないかと思う
Cities:Skylinesが出たけど今後ナンバリングではなくなるのかな
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/24(水) 23:00
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