medieval 2:total warとは (メディーバルツートータルウォーとは) [単語記事]

Medieval 2:Total Warとは、　Creative Assem bly社の開発によるRTSでトータルウォー(TW)シリーズの4作目にあたる。ファンの間では、M2TWと略記される。

概要

　イングランド、フランス、スペイン、神聖ローマ帝国をはじめとしたキリスト教カトリック勢力や、ロシア、ビザンティン帝国（東ローマ帝国）といった東方正教(オーソドックスとも)国、そしてエジプト、トルコなどのイスラム教国が、中世を舞台に西はヨーロッパ、東はアラビアまでの広大な範囲で覇権をめぐって争うストラテジーゲーム。十字軍やジハードといった宗教的覇権をめぐった争いも織り込まれるなど、これまでのTWをさらに進化させた内容となっている。

　戦略 MAPではいわゆるファイアーエムブレムのように、ターン毎に勢力の軍隊を移動・統合させたり敵軍勢に攻撃を仕掛けたりすることが出来る。スパイ・外交官・暗殺者を使っての政治的駆け引きや工作活動も可能。手持ちの資金(画面右下の数字)を使用して募兵・貿易増加・治安維持の為の建物を建てたり、兵を雇用したり出来る。

　戦術MAP(戦闘)は約1km～1.5km四方のエリア内で敵軍勢と戦う。PC スペックによっては援軍を呼び込めば千単位から1万越えの戦闘も可能。リアルタイムで進行し(ポーズも可)兵の一人ひとりが固有の動きをし、とてもリアルな戦闘を垣間見ることが出来る。ただし海戦は自動戦闘のみ。

時代

シナリオにもよるが基本、西暦 1080年から1530年まで。1ターン2年で合計225ターン。

人物の加齢は2ターン(4年)で1歳。16歳で成人し60歳くらいで天に召される。

ターン経過ごとにその時代の西欧～中東に起こった歴史的出来事がアナウンスされる。

■　アレッポでの地震災害
■　フットボールに集まる批難
■　西欧を襲った大嵐

　…等、多くのイベントがある。しかし大半はアナウンスされるだけで効果が無いものが多い。

プレイヤー及びCPU勢力に直接影響を及ぼすイベントは以下。

○モンゴル来襲(13世紀初頭)
　最初に警告が出、その後のターンにモンゴルの大軍隊がMAP東端から出現する。モンゴル軍はコンスタンティノープルやエルサレムなど、固定された拠点に向かう性質がある。ちなみに拠点が無くても資金の自動補給を受けているが、兵は拠点が無い状態では兵士は増員されない。将軍は殺害してもある程度の数まで減ってしまうと一般兵を将軍に自動的に登用する模様。

○新兵器の発明(1290年～1300年の間でランダム)
　このターンから「大砲工房」「大砲搭」の建設が可能になる。また、火縄銃やマスケット銃兵を扱う兵の雇用もこのイベント後に可能になる。

○ティムール来襲(14世紀後半)
　モンゴルと同じスタイルでティムール出現。基本的な兵の構成はモンゴルだが、こちらには超強力な象兵が居る。

○ペスト禍(1346年から1354年にかけて連続発生)
　ほぼ全拠点に「疫病」が起こる。1348年から3ターンかけて全拠点に広がって行き、ユニットの移動を制限していても防疫は不可。ただし、それ以外は一般的な災害「疫病」と性質は同じ。必然的に凄まじい人口減少・貿易停止による収益の激減が起こる。この期間はほぼ収入がゼロになるので、緊縮財政を強いられることになる。

○印刷機の発明(1454年)
　その名の通り印刷機が発明される。神聖ローマ・ポーランド特有の建設「印刷所」「出版所」がアンロックされる。

○世界は丸い(1400～1408年の間でランダム)
　新世界(アメリカ大陸)に行けるようになります。金鉱山やチョコレート、タバコへの商人スタック配置により大量の貿易収入増加が期待できます…もう少し早くにイベントが起こってくれれば良いんだけど。

ゲームのクリア目標

　中東からイベリア半島まで広がる広大なMAPに拠点(地域)は100以上。使用勢力により勝利条件は異なる。ロング/ショートの2種類あり、たとえばロングのイングランド使用なら「45地域の獲得(エルサレムを含む)、スコットランド・フランスを滅亡させる」。ショートの場合は条件が緩く、手軽にミニ・ゲームとして遊べる。

　拠点を支配下に置くには、まず軍で拠点を包囲。攻城兵器(破城鎚)など様々な手段を使って拠点内に突入し、中心部を占拠しつづけるか、敵を全滅させれば成功となる。また、規定ターン数包囲を続ければ籠城側が餓死し、自動的に陥落となる。　

　基本的に、兵を雇用し過ぎると維持費で収入が食われてくる、収入を上げるために税率を上げると民衆の不満度が高くなり、人口増加が遅れたり、最悪の場合は反乱を起こされたりする。民衆の不満を抑えるためには守備兵を大量に置いて押さえつけるほか、公会堂などの治安を上昇させる建物を建設したり、治安を上げる能力の高い将軍を駐留させたりなどの方法がある。

　拠点都市や城の成長は、人口増加により伸びてゆく。人口の増加は間接的に治安の悪化を招く。この辺りのバランス感覚が内政の肝となる(軍事増強・都市発展・治安維持)。

都市・城の発展のさせ方

　拠点には、都市系・城系の2種類がある。それぞれによって役割が違い、必要であれば拠点の転換を行う事も出来る(数ターンといくばくかの転換費用がかかるが)。拠点の転換は基本的に同じレベルの建物(大きな町⇔城)であるが、都市は、小都市以上に発展すると城系に変えるのは不可能になるので注意。

都市

　拠点LV0(村)から5(巨大都市)まで。港や市場等の利益を稼ぎ出す建物を建設し、国庫の収益源となる拠点の種類。以下の建物がメインで建てられる。イスラム圏などでは名称が違う事もある。(ex.教会→モスク、娼館→シーシャバー、総督の公邸→スルタンの宮殿、等)

公会堂系(治安維持・人口増加に大きなボーナス)
教会系(改宗効果の向上・人口増加や治安維持にもボーナス・聖職者が雇える)
市場系(都市の陸上貿易での収入を増加、商人が雇える)
農場系(人口増加にボーナス、農場収入も＋)
娯楽系(治安維持・人口増加にボーナス、スパイ等が雇えるようになる)
兵舎系(治安維持の向上・城ほどではないが強い民兵が雇えるようになる)
防衛兵器(高LV都市で建築可能、塔にバリスタや大砲を据え付ける)
道路系(戦略 MAPでのユニット移動力の向上・貿易の増加)

　他に、攻城兵器工場(バリスタ等の雇用)や、鍛冶職人系(防具の強化)、鉱物資源があれば鉱山、海に面していれば港(軍艦の建造・海洋貿易)や商業埠頭(陸運と海運の連携強化)が建造できる。
　規定人口に到達すると、都市の拡張(外壁の強化)の話が来る。基本的に人口は勝手にターン経過で増えていくが、上記建物や駐留将軍の能力によってブーストを掛ける事も可能。勢力固有の建造物(フランス：劇場、等)もある。

　基本的に、国庫の支出の大半はこれらの建築に充てられる(もう半分は兵の雇用・維持費等)。その都市の状態を見て、治安が良いなら商業発展・人口増加、治安が悪いならまず公会堂や教会を建て対策する。すぐに治安を良化させなければならない程の事態においては、駐留兵士数を増やしたり税率を下げる方法がある。セオリーとしては、公会堂系→商業埠頭・港系→道路系→教会系→娯楽系→市場系→農場系→兵舎系で建設して行くと良いだろう。ただし「公会堂」「穀物取引所」の二つは、諸々の理由で最優先で建てておくべき。

城　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　都市と違いLV4(大城砦)まで。LV2の「城」までは人口がいくら少なくてもアップグレードは可能。
　こちらも中東で建物の名称が微妙に違ったりする(ex.騎士厩舎→アミールの厩舎、等)。
正規兵生産が目的の拠点で、収入は一応あるが商業系の発展を実施させるのは殆ど不可。また、人口増加を促進させる建物も農場・教会(LV2まで)しかない為、都市に比べて発展が遅い。騎士道系の高い将軍を常駐させて、人口増加を促進させるのも良いだろう。城特有の建物の効果としては

・兵舎系(上級歩兵の雇用を可能にする)
・厩舎系(上級騎兵の雇用を可能にする)
・弓射撃場系(上級弓兵の雇用を可能にする)

である。その他にも多少の勢力特有の建造物がある(ex.ハンガリー：城内図書館　ムーア：商隊停留所等)。

　兎に角正規兵を生産するのが城の仕事。また、敵の攻撃についても都市より硬く、城塞では2重防壁・大城砦では3重防壁を突破しなければ中心部にたどりつく事が出来ない。勿論バリスタ搭や大砲搭も設置可能。
　城は、兵舎系を整備せずとも城の規模を上げるだけで雇用出来るユニット種が増える。場合によっては兵舎などを建てずとも強力な兵が雇用出来るようになるので、そこは良く建物の詳細を調べてチェックしておくといいだろう。

ギルド

　特定の行動を繰り返していると、拠点にギルドポイントがたまって行き(他の全拠点にも1/10程ポイント加算の波及効果がある)、規定ポイントに達するとギルド建造の話がターン最初に来る。ポイントをため続けることで　基本(拠点LV3)→上級(拠点LV4)→本部(拠点LV4or5)　とアップグレードが可能。ギルド特有の効果範囲などが広がる。ギルド本部は世界に1か所？上級～までは複数拠点での建設を確認。基本的に都市に建ち、城に建設できるギルドは少ない。

○盗賊ギルド
　比較的建ちやすいギルド。スパイを雇用したりスパイ活動をさせたりしているとポイントがたまり、雇用したスパイの能力が最初から高くなる恩恵がある。効果はそれだけのやや微妙なギルド。

○商人ギルド
　同じく建ちやすい。商人の雇用・他国と通商条約を結ぶなどでポイントがたまり、拠点の貿易収入増加や商人のベースレベルの底上げの他、勢力によっては維持費無料の「商人騎馬民兵」が雇用可能になる。非常に有用。

○探検家ギルド
　自国軍船の遠方派遣・商人雇用でもたまる。探検家ギルドがあるとユニーク従者の発生フラグが幾つか建つ。それだけなので、効果としてはかなり微妙。

○暗殺者ギルド
　盗賊ギルドの暗殺者版。一部の国では(エジプトとかハンガリーとか)戦闘中にどこでも潜伏できる暗殺者隊ユニットが雇用出来るようになる。暗殺者能力の底上げが出来るほか西欧では多少の治安改善効果(+5%)がある。重要度は中程度か。

○神学者ギルド
　同じく聖職者版、聖職者を雇用しまくればOK。異端者の浄化でもポイントがたまる。聖職者の基本能力が少し上がるが重要度は低い。

○テンプル/ヨハネ(ホスピタル)/サンティアゴ/チュートン騎士団修道院(カトリック教国のみ)(城でも可)
　「騎士」ユニットの雇用でポイントがたまる。最強クラスの重騎兵が雇えるようになる。東方正教やイスラム勢力には建たない。厩舎の建設無しで最強の重騎兵が雇用出来るようになるので非常に便利。

○錬金術師ギルド
　銃兵や艦隊の攻撃力や士気の強化が出来るらしいが正直微妙。

○石工ギルド
　なんでも建設することでポイントがたまる。本部まで発展させれば全都市の建築費30%引きになるのでとてもおいしい。幸福による治安改善・人口増加促進効果もある。建ちにくいが効果は強力。

○調馬師ギルド
　騎兵の雇用や、厩舎・競馬場(イスラム)の建設、競馬の開催頻度UPでポイントがたまる。騎兵の経験値にプラス効果、すなわち騎兵雇用時に初期から攻守ボーナスが付く。本部まで建てば全拠点に効果があるのでそこそこ便利。

○剣鍛冶ギルド(城でも可)
　全てのユニットの直接攻撃用武器の強化、本部になると勢力全体に効果が及ぶ。剣をメイン武器に使うユニットの雇用や、鍛冶工房系の建設でポイントがたまる。武器強化は槍兵の槍や、弓兵の直接攻撃用ナイフにも及ぶ。素の攻撃力が上がってくると相対的に恩恵が薄くなってしまうギルド。

○狩人ギルド(英国のみ)(城のみ)
　弓兵を雇えばポイントがたまり、弓兵の初期経験UPと共に、上級～からは森の狩人シャーウッド弓兵が雇えるようになる。ユニット構成人数が半分・HP2だが攻撃力は弓兵の中では最強。ただし杭が使えない…

　ギルドは1拠点1種までしか建てられない、その為気に入らないギルドが占領拠点に建っていたら、破壊する必要がある。ただし、破壊したギルドのポイントは大きく減少していまい、他種ギルドのポイントも少し減少してしまう。

兵士の種類

歩兵

○軽歩兵
　軽装の歩兵。防御力が低く、安くて捨て駒にしやすいユニット。民兵系や下級兵士に多い。
　初期の主力ユニットで、数を繰り出して戦わせれば主力になりうるが、士気が低い為すぐに敗走することが多い。
　農民、市民兵、市民槍兵、ハイランダー、民兵剣士、ビル民兵、ヴルジュ民兵、槍兵従士など。

○槍兵
　槍をもった兵士、短槍・長槍の2種がいる。更に長大な槍「パイク」は後の項にて。
　装甲は様々あるが、押し並べて騎兵に強い。騎兵と交戦中には攻撃力ボーナスを得られる。ただし、他の剣やメイス、斧などの武器を持つユニットには若干不利を付けられる。能力としては軽歩兵を一回り強化したような兵種が多く、多くの勢力で全ての時代で主力になる。
　市民兵、市民槍兵、重装長槍兵、サラセン民兵、下馬ポーランド名門兵、大盾槍兵など。

○重歩兵
　訓練により高い士気・重装の鎧、盾を持つ。盾を持たない両手武器装備の兵種は騎兵をも上回る最強の攻撃能力を持つ。中～後期から、主に城で出せるユニットであり高価だがそれに見合う能力がある。野戦でも強いが真価を発揮するのは攻城/防衛戦。野戦は騎兵・城内戦は重歩兵の独壇場である。
　下馬封建騎士・下馬騎士道騎士・重装剣士・イェニチェリ重装歩兵・下馬ドルジーナなど。

○両手武器兵
　両手剣や斧など、盾を持たず攻撃力に特化した兵種。とにかく攻撃力が高く、防御は中程度～紙。攻撃力＋突撃力は数値で見れば騎兵をもしのぐことがしばしばだが、徒歩での突撃は騎兵突撃のように敵をなぎ倒さず、すぐに止まってしまうので実際そんなに強くなかったりする…ただし、雇用維持費も安いので、費用対効果で見れば使い捨ての兵種として有用な場合が多い。
　きこり隊、ビル民兵、ヴルジュ民兵、ハルバード民兵、ツヴァイハンダー兵、タバルダリイヤ、下馬騎士道騎士など。

○パイク兵
　槍よりさらに長い「パイク」と呼ばれる武器を装備したユニット、パイクは両手持ちの為盾が装備出来ない。一列に並べて特殊能力「槍壁隊形」を使用すれば、槍を並べて敵兵を強制的に止める事が出来る。その状態で一方的にチクチクするので使い方によっては強力。ただし弓での攻撃や、背後からの攻撃には無力。レベルが高い兵種では、パイクを使わせずに剣で戦わせてもそこそこ強い兵種がある。スコットランドはほぼパイク一色の国。
　パイク民兵・名門パイク兵・テルシオパイク兵・アヴェントゥーロ・ハイランダーパイク兵など。

飛び道具兵

○弓兵
　クロスボウ以外の弓を扱う兵全般を指す。装甲や攻撃力もまちまちで、上級弓兵は軽歩兵程度なら殴り合いで勝てる能力もある。　通常弾と火矢と使い分けが出来、火矢は連射速度が遅くなるが、ある程度鎧の防御を無視するダメージを与え、拠点防衛時には迫ってくる破城鎚や攻城櫓を炎上させる事も出来、更には敵の士気を減退させる効果もある。
　農民弓兵・ロングボウ射手・砂漠弓兵・スコット護衛兵・北方弓兵・ヴェネチア弓兵など。

○クロスボウ兵
　クロスボウを装備した兵士で、弓とは区別する。クロスボウはAP 属性(鎧貫通)があり、鎧防御の高い相手ほどAPの効果が相対的に大きい(盾には防がれる)。連射力で劣り、火矢が使用できず、射角も限定されるが攻撃力は弓を一回り上回る。クロスボウ兵も上級になると弓兵同様、ある程度の近接はこなすようになる。
　農民クロスボウ射手・大盾クロスボウ民兵・ジェノバクロスボウ民兵・冒険家部隊など。

○投射兵
　弓やクロスボウ以外の物を投げつける兵種。投槍で攻撃する兵は連射も速く、そこらの軽歩兵以上の直接戦闘能力。イスラム系にはナフサの入った手榴弾を投げるナファトゥンという兵種があり、こちらは攻撃力が全飛び道具ユニット中最強、当たれば確実に死ぬ。
　投槍兵・アフガン投槍兵・ルシタニア投槍兵・アルマガバールなど。

○銃兵
　火縄銃を装備した部隊、。火薬発見のイベントの後、かなりレベルの高い兵舎を建てなければ雇用出来ない。弾丸の部隊への命中は敵を恐怖させる効果はあるものの、連射が遅く頭越しの射撃も出来ないため使いづらい。玄人もしくは雰囲気が好きな人向けのユニットだろう。因みにポルトガルは銃ユニットが強い。マスケット銃は火縄銃の上位に当たり、射程・攻撃力が優越している。
　火縄銃兵・マスケット銃兵・射撃手・イェニチェリマスケット銃兵・コサックマスケット銃兵など。

騎兵

○軽騎兵
　比較的初期から出せ、高機動・低い攻守・低い士気。全ユニット中最も機動力があり、敗走する敵を捕えたり、弓兵にちょっかいを掛けたりするのに役立つが、一撃離脱がセオリー。
　騎馬従士、国境警備兵、ホビラー、斥候兵、ストラディオットなど。

○中装騎兵
　この名で呼ばれる事はないが、重騎兵と軽騎兵の中間という事で便宜的に使用。速度・攻守で2者の中間の性能で、比較的訓練された兵種も多く、いわゆる「騎士」もこの辺りから出始める。その重量と速度を生かしたランスチャージは歩兵を粉々に粉砕し、野戦では無類の強さを誇る。比較的初期からも出せるが、雇用・維持コストが高いのがネック。因みに騎兵全般に言えることだが、任意に下馬するのは不可。よって城攻めでは余り使いどころがない(城壁に登ったり、突撃能力を生かせないので)。
　鎖かたびら騎士、準槍騎兵、モンゴル軽装槍騎兵、アラブ騎兵、マムルーク、ハサー、コンキスタドールなど。

○重騎兵
　騎手だけでなく、馬にも飾りや鎧が施された兵種。騎兵の中では最も足が遅いが、攻守ともに優れ、その突撃能力は他の追随を許さない。騎兵全般は槍に弱いが、無強化の市民槍兵程度なら正面からでも粉砕可能。士気も高く、見た目も派手で、まさにm2twを代表するユニット。その代わり雇用・維持コストも最高クラス。
　将軍の護衛兵、封建騎士、騎士道騎士、名門騎士、ランサー、王室マムルーク、カクプル、カタフラクトなど。

○弓騎兵
　クロスボウ及び弓で武装した騎兵。軽騎兵～重騎兵とバラエティに富む。味方にすれば心強いが敵に回すと非常にウザい。逃げ回りながら射撃されると(パルティアンショット)打つ手が弾切れ待ち位しかない為である。モンゴル・ティムールの主力兵。ただし攻守も歩兵弓兵の方が一般的には高い為、腰を据えての撃ち合いとなると、歩兵の方が優位。
　モンゴル弓騎兵・モンゴル重装弓騎兵・テュルコポル・ハンガリー名門兵・スキティコンなど。

○竜騎兵
銃を持った騎兵、とても強力。使用できる勢力が、後期の神聖ローマ(ライター)及びムーア(らくだ銃手)のみ。雇用・維持費はバカ高いが、敵を恐怖させる火縄銃の弾丸と騎兵の機動力が合わさった強さは推して知るべし。

○投槍騎兵
　その名の通り槍を投げる騎兵。軽～中装騎兵で構成され、弓騎兵同様に非常に小うるさいユニット。直接交戦能力も中装騎兵並みのユニットが多く、比較的早くから出せ、AP 属性も持つので重歩兵狩りに便利。ただし、弾数が8と少ないのですぐに弾切れになるのが欠点。
　ジネテス・ポーランド騎兵・砂漠騎兵・名門子息隊など。

その他

○象兵
　ティムール勢が使用。火薬発見後からモスル・ジッダ・バグダッドエリアで傭兵としても雇用可能。HPが6もあり、構成数は少ないが体当たりで次々にあらゆるユニットを蹴散らしていく。騎手は火縄銃またはサーペンタイン砲を装備しており、遠距離攻撃能力ももつ反則ユニット。しかしバリスタや大砲の弾が当たると1撃死なので、対策には特科を用意すべし。もしくは大量の騎兵ユニットで摩耗させるか…

○特科
　バリスタや大砲、オルガン砲・火矢連射器・サーペンタイン砲などのユニット。火薬を使う兵器は銃兵と同じく火薬の発見イベントが起こってからになる。攻城兵器ユニットは、遠くから安全に侵入経路を開けるので重宝するが、リロード速度や移動速度(戦略 MAPでも)は遅いのが弱点。特科のクルーは直接交戦には向かないので保護が必要。

○傭兵
　傭兵は、将軍部隊を含むユニットを野外に出している状態で雇う事が出来る。傭兵は地方・時代によって様々に変わり、雇用や維持費は高いものの手軽に兵を増強する事が出来る。強さもまちまちで、中には正規兵をしのぐユニットも存在し、上手く使いこなせれば強力な軍事力となる。

○軍艦
　海戦は自動戦闘だが、勢力により独自色もあり、若干優劣の差がある。新世界(アメリカ)に行けるのは大型キャラック・キャラック・キャラベル・バグラ船のみ。上記4船種は「地球は丸い」イベントが起こってから、最高レベルの造船所が建築可能になるので、それらを建造し、船出すれば隠しエリアの南アメリカ・北アメリカに到達可能。

将軍

m2twの世界においては、拠点の統治や軍勢の指揮を行う「将軍」が存在する。将軍には3種類あり、

①勢力の指導者　②勢力の後継者　③一族のメンバー　となる。
要するに、王様＞王子＞その他将軍であり、王が死ぬと王子が王となり、将軍から王子が選出される仕組み。王様と王子には一般将軍よりちょっとだけ多くの護衛兵が付き、暗殺難易度のアップなどの特性も付与される。将軍は後述の能力値や特性・従者により、拠点の発展促進・治安良化したり、軍勢の対決では戦闘を有利に進められる事が出来る。

能力値について

① 指揮
戦闘時の全兵士の士気回復速度を高める。将軍が近いほど効果が高まる。
　戦闘に参加し、勝つ事によって伸びてゆく特性。

② 騎士道
指揮と同様、戦場での士気回復を早める。拠点統治では騎士道が高いほど治安と人口増加率に好影響を及ぼす。
　騎士らしい振る舞い(捕虜の解放、領地陥落時に略奪・破壊しない、税は低くする)で伸びてゆく特性。

③ 畏怖
　騎士道と相反する特性。こちらは味方には影響せず敵を恐怖させ、士気を下げやすくする。近づくほど効果は強力に発揮される。拠点統治においては治安の良化のみに影響。
　捕虜の処刑や拠点の破壊、勢力の指導者なら暗殺の指令を出すなど、それらしい事をすれば伸びる特性。

④ 忠誠
　勢力の指導者以外に存在するパラメータ。他国の外交官はしばしば将軍に賄賂を渡そうとしてくるが、高いほど賄賂を受け取りにくい。賄賂を受け取った将軍は騎士道の低下などの悪影響があったり、最悪寝返ったりする。4以上あればとりあえず安心か。
　
⑤ 権威
勢力の指導者のみ存在するパラメータ。高いほど反乱軍が発生しにくいらしい。また、騎士道や畏怖の様に戦場で敵味方の士気に作用するようだ。

⑥ 信心
　拠点在留時の、その地域の信仰布教・異端発生抑止に影響する。また、対異端審問の抵抗力にもなる。統治中の拠点で神父を雇用したり、教会系の完成に立ち会ったりすると伸びる。

特性

将軍や、次項に述べる工作員には「人物の特性」が存在する。先天的・後天的なものの2種類があり、さまざまな能力値の変化をもたらす。基本的に特性毎にレベルがあり、たとえば戦闘に勝利した時に得られる「指揮＋特性」では

頼もしい指揮官(LV1 指揮+1,特性値1)
野心ある指揮官(LV2 指揮+2,特性値2)
折り紙つきの指揮官(LV3 指揮+3,特性値4)
偉大な指揮官(LV4 指揮+4,特性値8)
伝説の指揮官(LV5 指揮+4,特性値16)

の5段階がある。

特定の勝利条件で戦闘に勝つことにより、特性値が＋１される。特性値が一定以上になった時、特性として発現し、指揮＋の効果が発現する。特性は、人物の詳細で確認できるが、特性値は表示されない。

　このように、後天的な技能に関する特性はプラスとマイナスが対になっているものが多い。勿論対になっていない物もあったり、最初はプラスだが度が過ぎるとマイナスになる(ex.社交的な飲酒家→…→酒びたり)物等、他にも沢山ある。

従者

特性と同じく、戦闘の結果や建造物完成の立会、特定の条件を満たした状態でのターン経過等で従者(時には物品)が加わる事がある。例えば、宿屋の有る拠点で将軍が待機しターン経過すると、5%の確率で吟遊詩人(指揮＋１、治安＋１)が従者に付く。

戦闘能力

　将軍には「将軍の護衛隊」と言う重騎兵が付随し、初期から最強クラスの戦闘能力を持っている。おまけにHPが2(通常の兵は1)有るのでかなりタフ。序盤の敵味方とも弱兵ばかりの戦闘では、かなり強力なカードになる。
　将軍が生きている間は、前述の「指揮」「騎士道」「畏怖」「権威」による効果を受ける事が出来るが、将軍が死亡/退却するとその戦闘での効果は得られなくなる。さらに、配下の兵士も士気が下がりやすく回復しにくくなり、圧倒的有利な状況でなければすぐに弱気になって全軍敗走してしまう。
　ただ、指揮官が討ち取られたりしたからと言って、プレイヤーの指揮に支障は出ない。状況によっては、士気マイナスペナルティを良く考えつつ戦術を組み立て直していけば、逆転も可能だろう。

工作員

　m2twの世界には、軍勢の他に以下の6種の工作員が存在する。将軍同様。特性や従者も付く。

①商人
　「都市」に「穀物取引所」を建設する事で雇用出来るようになるユニット。
　使い道は2通りで、1)特産物マスに配置し、ターン毎に利益を得る。2)自国以外の商人に買収攻撃を仕掛け、成功すれば資産を没収し国庫にプラス、相手商人を消滅させられる。さらに商才が伸びる。

②スパイ
　「都市」に「娼館」を建設することで雇用出来る。スコットランドやハンガリー等は「城内図書館」の建設で「城」からも出せる。
　敵ユニット/工作員/拠点の調査を依頼出来、調査/侵入に成功した場合はユニット/拠点の情報が丸裸になる。拠点に潜入している間は、風説の流布で治安を一定量低下させるほか、攻撃時に中から開門させる事も出来る。工作員潜入人数が多いと効果は重複する。また、近くに寄るだけでも有る程度の情報を得る事が出来る。

③外交官
　「都市」に「公会堂」を建設することで雇用出来る。スコットランドやハンガリー等は城内図書館からも出せる。
　敵国の拠点/軍隊/将軍部隊/外交官/姫に接触させることで、外交を行える。また、軍隊/将軍/外交官/拠点には賄賂を贈って寝返らせる事も可能。他に、友好的にしたい国に献金(贈り物)や地図情報の交換や開戦前の宣戦布告(「承諾しなければ攻撃」や「現在結んでいる協定の一方的な破棄」)がある。

④暗殺者/異端審問官
　「娼館」の上位「宿屋」を建設することで雇用出来る。スコットランドやハンガリー等は「城内図書館」の上位「学士院」からも出せる。
　その名の通り、暗殺を行う。また、建物の破壊工作(爆破や放火)を命じる事も出来、工夫次第では高い雇用・維持費を十分ペイ出来るユニット。スパイが拠点/ユニットに付いていると成功率は著しく低下してしまうので、暗殺を防ぎたい時には将軍にスパイを同行させましょう。
「異端審問官」は教皇庁専用のユニット。異端審問への抵抗力は「信心」に固定される。因みに審問が及ぶのはカトリック教国のみ。ついつい暗殺したくなりますが、暗殺に失敗すると教皇に破門される事があります…

⑤姫
　「勢力の指導者・後継者」の娘は成人(16歳)で工作員ユニットとなる。能力は外交官と同じだが、プラス特徴として「求婚」の能力がある。　未婚の将軍と無条件で結婚できる他、中立国・敵国の将軍とも結婚し自国に引き込む事が可能。その際には姫の魅力と相手の能力の勝負になる。失敗すると逆に相手の国の姫になってしまったりする。
　40歳まで結婚できないと出家してユニットとしては消滅してしまう。魅力を上げるためには外交に成功すれば、「外交能力のある～」特性が育って魅力を上げられる。
　父母の特性(「美男子」や「無知な男」、「厳格な支配者」、「異国人に寛容な男」等々…)に大きく影響を受け、成人時でかなり差が付く事が多い。また、結婚相手の男性にも、魅力や姫の特徴によって特性が付く。