RPGツクール95とは (アールピージーツクールキュウジュウゴとは) [単語記事]

現在までにおけるWindows用RPGツクールシリーズの第一作。
RPGツクール2000が登場するまで、RPG 制作ツールとして栄華を極めたソフト。

概要

1997年 3月発売。コンシューマ版を含めた「RPGツクールシリーズ」の一つ。

ただし、当時はコンシューマを含め「アスキー RPGツクールシリーズ」で、それに限ればこれがラストナンバー。
こちらは、先祖のツールである「Da nte」の名を捨て、RPGツクールとしてリスタートしたRPG作成ツールである。

作成したゲームをフリーソフトしてネット上で配布、または販売用ゲームとして販売することが出来るという、当時としては画期的なシステムを備えたソフトだった。
内容によってはフロッピーディスクに収まるという容量の軽さも魅力である。

他にも画面の色数の追加、WAVEやAVIといったCD-ROM媒体での配布を想定したデータが使用可能になるなど、現在のRPGツクールに至るまでの基礎はここで生まれている。

本作におけるシステムとして、「マウス操作が可能」というものがある。
「パソコン」というプラットフォームを最大限に生かしたこのプレイ操作は、当時のユーザーの多くに愛されており、今でも語り草となっている。
ちなみに言うまでもないが、2000以降と同じくキーボードでの操作も可能である。
後のツールがそもそもマウス対応するには無理があるシステムであるからして、続編でこの操作方法がオミットされてしまったのは当然のことであるが、今でもこれを惜しむ人は少なからずいる。 →2015年発売のRPGツクールMVにて復活した。RPGツクールMVはスマートフォン向けのアプリとしても出力できるので、タッチパネルでも操作できるようにした為である。ある意味未来を先取りしていたとも言える。

また、他にも、RPGツクール3などでも実装された「項目名の編集機能」は、空想の幅を広げるのに一役買っている。
後の作品と比べれば、当たり前のように野暮ったい部分は多く、自作戦闘などをしようとすればかなりの労力を費やすことになってしまう。
しかし、この時点でRPGツクール95の機能を斜め上に使って制作されたパズルゲームなどが開発されており、ツクールの可能性が無限大であることをこの時点で知らしめている。

本作でもっとも有名なゲームと言えば、Aコンで最優秀賞をとった作品、「パレット」であろう。
このゲームは、今でも見劣りしないゲーム内容の評価の高く、プレイステーション用に「Forget me not パレット」としてリメイク発売（当然だがツクールは使用していない）されたほどであり、有名な個人製作ゲームの一つとなっている。

95から2000へ

その敷居の低さから多くのユーザーがこのソフトを購入し、ツクラーとしてゲーム制作に切磋琢磨した。
当時行われていた個人製作ゲームコンテスト「Aコン」は、ツクラー達によっては最大の目標となっており、その後も形を変えて数年間継続されている。
後に発売されたシミュレーションRPGツクールとはそのシェアを競い合っていたが、主に95のほうが勝っていた。

しかし、続編であるRPGツクール2000の登場により、多くのユーザーは新たなツールの魅力に惹かれてそちらに乗り換えた。2000が定着すると、95で制作されたゲームは希少価値といってもいいくらい減少した。

それでも、2000発売直後は本作のVALUE版を出して、高額（当時の話）な2000が買いづらいというユーザーのために継続して供給されていた。

今となってはほとんど見る影もないが、レトロゲーマーの中にはこのソフトを今でも使用しているという者がいるという。

一応、公式見解ではWindows XPにも対応しているとされているが、実際はいろいろ制約があるため、使うなら自宅に眠っている古めのパソコンを使うほうが安定する。
ただその場合その古いパソコン自体が動作安定しないオンボロという可能性もあるので、結局のところ、ツクール95のプレイ環境を用意するのは、今となってはかなり難しい状況となっている。

RPGツクール95 単語

概要

95から2000へ

作品

関連動画

関連商品

関連項目

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事