『週刊少年ジャンプ』2013年17号に掲載された「Sporting Salt -塩谷の解剖学-」の連載版で、2014年43号から2015年10号まで連載された。単行本は全3巻。通称「塩」。
スポーツドクターである主人公・塩谷が、スポーツ医学でスポーツ名門校・立花港(たちばなみなと)高校86の部活をすべて日本一にするという話……になるはずだったのだが……。
第一話の時点で真っ白な背景や狂ったデッサン、”三角点の解放(トライアングルリリース)”(背中の一点を軽く叩くだけで驚異的に足が速くなる)など、見えてる地雷っぷりを存分に発揮していた本作であるが、そのクソっぷりは読者の予想をはるかに超えるレベルで成長し続け、最終的には漫画のようなクソと評されるまでに至った。
本来なら10週突き抜け待ったなしの代物だったが、NARUTO終了という不運幸運により、18話もたっぷり連載されてしまった。
…などなど、ここだけ書くとただのクソ漫画なのだが、あらゆるベクトルが異次元方向に突き抜けてしまったため「塩民」あるいは「愛塩家」と呼ばれる、コアなファンが現れるに至っている。
また、本作のデッサンの狂いっぷりやストーリーのハチャメチャっぷりは強く読者の心に残り、「塩分」というクソ漫画界の新たな単位を作った。
これだけでは何が何やらまださっぱりだと思うので、「嵐の前の逆上がり」というエピソードのあらすじを見てもらいたい。これは二話構成ではなく、あくまでも一話内での出来事である。
……とまあ、こんな調子である。 スポーツ選手にとって、暴力沙汰はご法度という常識は、塩では通用しない。 この回だけおかしいのでなく、毎回こんな感じの超展開が続く。ウソが多数含まれる早売りバレの中で、一番内容が理解できないのが本物と言われたゆえんである。塩の恐ろしさと魅力がわかっていただけただろうか?
空気主人公。ただ、腐っても主人公だけあって迷言の数では他キャラの追随を許さない。
中学生のときアメリカに留学し、どこから発行されたのか不明なスポーツ医師免許を持っている。学生だが、常に白衣と額帯鏡を身に着けてる。白衣はまだともかく額帯鏡は何の意味があるのか……。
男女問わず他人の腕や足に平気でしがみつく変態なだけでなく、スポーツドクターとして相応の立場があるにも関わらず(というか、中盤以降はスポーツ医学よりも心理カウンセラーの真似事ばかりしている)、校内の喧嘩を止めるどころか自らぶん殴りに行く狂人。
ブループレイヤー、インスタントヒーロー、フィードバッカーの名付け親。その珍妙な癖とセンスは本当に治したほうがいいと思う。
___
/ \ _ ---―=ニ二 ̄ ` ――---、 〃⌒ヽ
/ し 祝 だ ヽ  ̄ニ===__ \|| ( l
l ょ っ っ | / ,ィ  ̄ ̄ ヽ、|| r, l
| う ち た / // ヽ \||し/ |
| よ ゃ ら /イ/ / / \、 \:{ l
| い い l/ / / / | / / l トt<__ イ
l ま っ |///// l l/ /| l ∧ | l\、| 下l
ヽ そ l / llt|/-| ノイ | | l/ _ イ |l l l N
> / |/ | | l|_|_ニW l/ W ヶ_l /| |l | A|
/ ┐ 〈 l/ l l |'´ ̄ ` '  ̄l` ∨Lトl
l lナナ l r ィW/// , ///r, ヽ
l / | l〈 ィ l ヽ l1j }
| /Lノ l \ー l 「,-ニニニニ-1 /__ノ
| ナ ゝ >  ̄ ヽ `<_.::ソ /
l <ナ l >、 イ_
l ーァ.,., l __...-::ィ‐/::/:|::>< |::-::::ヽ:..、‐---、_
ヽ ( /_ィ<:/、::/ V:::イ l::〉l::::」l l l
\___ / / 〈 く:/ _ ┴ | l l
..:.:. l | l / 〉 へ_1」 ̄ / | l
....:.:::...:.:.:./l l l 二ニ- /\|| /ミ| /ヽ、 | l/
生徒会長。超お金持ち。 将来、オリンピック委員会会長になるという野心を抱いている。
塩谷を「作戦専用のブレーン」として立花港に引き抜いた張本人。でも最終回ではすっかりそんなこと忘れてた。よく足を交差させて立っている。校内の施設を私物化し、生徒会の人間を下僕と呼ぶ人のクズ。
ゆうとのお気に入り。スポーツ医学漫画からスポーツ医学の要素を失わせた元凶の一人。
喧嘩無敗の帰宅部員。純白筋の持ち主で、親からもらった体を大切にするために一切トレーニングをしない。
嵐を倒した瞬間になぜか運動部の成績と人気投票制のはずの立選3位から2位にランクアップした。血管が4本上に向かって伸びている奇形心臓の持ち主。塩谷にインスタントヒーローと称された。
カップラーメンが好きで、いつも異常な量を食している。おかげで前述のトレーニング不足と相まって、描き下ろしその2で見るも無残に太ってしまった。……のだが、跳び箱に体当たりして大爆発を起こしたら一日で元の体型に戻った。なんだそりゃ。物語中盤以降、静香に「柴犬」と呼ばれるようになる。
「親にもらった"体"だ…」
剣道部主将。立選2位→3位。一人称が私だったりオレだったり安定しない。戦いがすべてというバーサーカーで木刀を大量に持ち歩き、執拗に内柴を狙う。太陽(後述)に負けず劣らず異常なジャンプ力を持つ。また、ファイブローシス(筋繊維の修復が追い付かず、コラーゲンなどに置き換わってしまう症状)直前で、体が異様に硬い。
その戦闘意欲と内柴への執着はまさにキ○ガイのレベルで、折れたサングラスのつるで心臓を刺そうとするほど。このときのつるは、画力の低さから割れたサングラスの破片ではないか?と一時期議論の的になった。
女は斬らんと言っときながら、足を潰すくらいはよかったり、邪魔するようなら普通に斬ったりと、実は全然斬らないつもりのない人。スポーツ名門校の剣道部主将という立場にありながら、校内外を問わず喧嘩や闇討ちを平気で仕掛ける正真正銘の狂人。恐ろしいことに、この狂人が立花港高校の創設者の一人息子、つまりは将来の立花港高校のトップである。戦闘時などによく、何もしないモブのDQNを数人侍らせている。本当に何もしないので、何のために連れ歩いているのか謎。
塩谷の鉄山靠を食らったせいで、校内を破壊して回った挙句、内柴の3分間の全力の前に敗北した。
大河 太陽 (おおかわ たいよう)
池沼。立選7位。魚(後にギャラドスに進化)のようなスタンドを使い、ジャプンという奇怪な擬音でジャンプするブループレイヤー。ルールもろくに知らないのにバスケットの助っ人に呼ばれるが、素人の点は返すというバスケ部の謎理論により、彼の得点は相手チームに返された。意味が解らん。
松竹島という人口300人の小島で育った。塩谷はキューバのバレー選手、ミレヤ・ルイスがヤシの実をジャンプで採ろうとして(実際はマンゴー。ヤシの実にジャンプが届いたら人間辞めているレベル) 、ジャンプ力を鍛えた逸話を引き合いに出したが、松竹島が南国だったという情報はどこでも説明されていない。というか、太陽がヤシの実採りをして育ったなどという描写もなく、共通点は島育ちということのみ。つまりは、すべては塩谷の勝手な決めつけである。
校舎内の壁や天井を疾走する。前述のスタンドの能力は、重力を操るものと考えられる。
「にゃっぱらぱー」
女子サッカー部のエース。後にキャプテンに昇格した。立選8位。
喧嘩が強く、「氷の白豹」という恥ずかしいあだ名を持つ。飛行機に乗ったことがなく、クリスマスにケーキ1ホールとプレゼントをもらえるぐらいのファッションビンボー。ひがみ根性から松森静香を敵視している(氷華登場時に、静香は氷華を友人だと言ってたのに……)。スポーツ強豪校の寮に住んでいるにもかかわらず、塩分不足によるスタミナ切れに悩んでいたが、塩谷が食べさせた塩おにぎりであっという間に問題解決した。なお、この塩おにぎりにつられて塩谷に惚れた模様。そのおにぎりを作ったのは氷華の父なのだが……。
↑ビンボー
通称コマリン。ぷぉ~んという奇怪な鳴き声を発し、背骨が90度折れ曲がる特異体質。太陽の世話を焼くのが主なお役目。塩谷にたい焼き100個(または200個)買わされた。
「ね……猫さんだからかな?」
' __
. //////ヽ
/////////,ハ
{/Λ\\///}、
{ rぅ rぇ‐√ソ<ヘ
乂\rァ r-ベ\<ヘ
/ 「しヘ }/} くヘ
. { ノ 「 ノハ / くヘ
ノ〈しノ{彡イ/__<ヘ_
. { /={ 7 } \
\_/{ニ| / /¨\/
. |ニ| ̄ア¨ー―イ\ /
. ¨¨ \/ / / __/¨
{ `¨「 ̄ }
, {、_,ノ!
‘, V:::::::::′
j--/|::::::;′
{:::::{ j::::::′
゙:,:::/:::::/
. ∨::::/
/::; イ
./::イノ
/ぅノ}
〈__/
学(まなぶ)とルナ(るな)
たまたま道端で知り合った、塩谷の最初のターゲット。小学5年生。ルナが引っ越すので徒競走でいいところを見せたいという学に、前述の三角点の解放を行った。塩谷にスポーティングソルトという謎のあだ名をつけたのはルナである。彼女がまだ小5でなかったら、人生終わっていただろう。なお、第18話でちゃっかり揃って登場しており、ルナはご近所に転校した模様。人騒がせだな、おい! 実はこの時持ち込んできた案件は、描き下ろしその2に繋がったりする。
19連敗中のテニス部主将。シンスプリントという腓骨(なぜか脛骨ではないらしい)の周りが炎症する怪我を負っていた。その後、つい膝を組む座り方を塩谷にたった一週間矯正され、試合に勝てるようになった。他の部員が弱いのはどうなったか不明。なんというか、彼自身は今一フツーすぎて書くことに困るキャラであるが、彼の登場によって、弱小部にはろくな練習道具どころか部室すら与えられない(土を入れたペットボトルがダンベル代わり、部室の代わりは野菜を育てるビニールハウス)という立花港校のスポーツ強豪校としてのディストピアぶりが明白になった。
生徒会書記。登場したはいいが、光の速さで霊圧が消えた。が、第18話の集合絵にチラ映りしてたりする。
氷華の貞操を狙うガチレズ。まったく嬉しくないタイプの、なんちゃって百合キャラである。幼少時は異常に手が小さく、マジで奇形レベルだった。防具を付けてない相手(内柴)と剣道の試合をする狂人。嵐といい、剣道部には戦闘狂の変人しかいないのだろうか?
「ムネ」
三奈木沙織(みなぎ さおり)
12話目にしてやっと登場した保健医。つまりこの人が来るまで塩谷が保健医をやっていた(=薬物を弄り回していた)ことになる。普通に犯罪じゃね?
なお、出番はこの第12話だけ。仕事しろ。
レスリング部主将。立選6位。絶賛スランプ中だが、試合中に考え事をしたり、西本(後述)のあててんのよ攻撃にしてやられたりと、単に煩悩が祓えてないだけである。静香に「したいこととかないの?」と問われて、「デートしてくれ」と即答する。お前、ちょっと座禅でも組んで来い。
かくして、ふたりはデートすることになるが、塩谷と内柴がいらんことをしたためにさらに凹み、小学生のレスリング見物とと静香の屁理屈でなぜか吹っ切れた。
「なんとかの部分が分からん!!」
生徒会書記として序盤からポツポツ登場していたが、第16話で唐突に、合気道部主将で、立選5位であることが明かされる(一応、第13話で武術家であることを匂わせる描写はあったが……。その経緯を、以下に説明する)。
変な歩き方で荷物運びをしていたところを、「武術の心得あり」と嵐にターゲッティングされた……と見せかけて、内柴の知り合いかどうか尋ねられただけで終わった。立選3位と7位と8位は知っていて、5位は知らない嵐って……。
フィギュアスケートの有力選手だったが、最近練習をサボって不良と遊びがち。
なぜかといえば、母が長野五輪の代表選手だったが、当時白雪を身籠って出場を辞退した自責の念からの理由。しかし、白雪には一切非はなく、悪いのはオリンピックが控えてるのに獣性にかまけて生ハメしまくった両親である。
真相を知った塩谷は白雪を長野オリンピック会場跡地のスキージャンプ台(白馬ジャンプ競技場)に連れて行き、白雪はなぜか大量の観衆の歓声という幻覚・幻聴を見聞きして自己解決してしまうが、当時のオリンピックに女子スキージャンプの種目はない。
つまり、白雪の母は全然関係ないわけで(しかし、物語冒頭で、天才的スキーヤーであったというの母の言葉と、イメージ図が……)、なぜこれで問題解決してしまうのか、まったく謎である。まさに塩イズムここに極まれり。
なお、「1998年2月 今から17年前 きっとキミもいたんだろうね お母さんと一緒に」と塩谷が言いながら、臨月と思しき白雪の母(?)のイメージ映像が挿入されるが、白雪は高校1年生である(そして、雪の降る日に産んだと白雪母が言っている)。計算が合わない。留年でもしたのだろうか?
卒業を控えたラグビー部主将。体がでかい。どのぐらいでかいかというと、湯飲みがお猪口に見えるレベル。ウイグル獄長もビックリである。また、10頭身を超えるシーンもある。
監督が弱かったから転校するという他力本願なクズが続出する中、自分一人になり、それでもいつか帰ってくるかもと3年待ち続けた。なんとなくいい話だが、試合にも出られない状態なのに、最後の記念と称するドキッ!助っ人だらけのラグビー大会!ではユニフォームを着ている。1年のころから体格が全く成長していないとは思えず、要は部費を掠め取って作ったものと思われる。こいつもクズじゃねーか!
描き下ろしその1に登場。男子サッカー部キャプテン。自分がキャプテンになってから敗け続きなことを気に病んでいる。友人のサッカー部員・廻(めぐる)が引っ越すため、やる気のないクズ顧問教師によって廻が試合から降ろされそうになった時、顧問に熱弁をふるった。塩の癖に実にアツいシーンなのだが、ジェッターキング(後述)が顧問に踵落しを極めて昏倒させたため、彼の熱弁は無駄に終わった。空気嫁、ジェッターキング。
塩では数少ない常識人の一人だが、「サッカー部には長髪キャラが必要なのだ オレはやらないけど」などと宣って、廻に長髪を強いていたりするあたり、やっぱり塩のキャラである。
越高すぐる / ジェッターキング(こしだか すぐる / じぇったーきんぐ)
描き下ろしその1に登場。フルフェイスヘルメットの助っ人、その名もジェッターキング。極度のあがり症のため、こんな格好をしているらしい。この格好でサッカーの助っ人に来てたが、反則は取られなかったのだろうか?
未来を読むスタンド使いで、フィードバッカーという珍妙な呼称を塩谷に付けられた。ジェッターキングだけでも致命傷レベルに恥ずかしいのに……。立花港史上、初の生徒会役員らしいが、どうみても在校生であり、立花港は開校から3年しか経ってないのか? と、謎が謎を呼ぶ存在。
前述した通り、ウザいサッカー部顧問に登場とともに踵落しを極め、昏倒させた。重大事件発生の瞬間である。しかし、何事もなく彼は助っ人に加わり試合は進行した。
越高としての彼は、ジェッターキングを激しく非難し、読書を激しく勧めてくる変人。二重人格なのだろうか? ジェッターキングと同一人物であることを塩谷に看破された際は、(こいつ、気づいたのか……いっそ殺すか?)と言わんばかりの目で睨み、波紋を練っていた。(殺気を察したのか)塩谷が本の話題を振ったら、機嫌が直った。
待ちに待った(?)単行本3巻の描き下ろしキャラだが、なんと立選1位ではない。というか、立選ですらない、ただの副図書委員長。
みんなが見たいもの・知りたいことを最後の最後まで描かないあたり、さすがゆうとである。
「それが未来だ」
第1話扉より。先ほど白雪の項を執筆していた筆者Aを混乱の渦に叩き込んだモノローグ。オリンピック開催宣言後、会場を見下ろしながら独り言を言ってる塩谷という運びになるため、塩は2020年の近未来の物語かと普通は思う。しかし、第17話にしてやっと、普通に2015年の物語なのだと分かる。ややこしいことすんな! そんなんだからネクロノミコンって呼ばれるんだよ、塩は!
初期~中期の塩谷が、ドラえもんのひみつ道具っぽく取り出すアイテム。爆足くん(右に傾いている瞬足のパチもん)、筋肉強化ギプスちゃん(バネが強すぎて常人には伸ばせない筋力強化ギプス)、ただのおにぎり、バケツとぞうきん、ただのカメラの全5種が登場した。うち、最初の二つはまったく役に立たなかった。
ある意味旋風の橘より剣道を冒涜している台詞。要は、剣道の動作と雑巾がけの動作が似ているらしいのだが……。
要は白筋は持久力に欠けるということを説明した台詞。こんな簡単な言葉が、なぜクトゥルフの魔導書のごとき、読めばSAN値が削られる呪文に仕上ったのか謎である。北米版ジャンプの翻訳者は相当難儀したらしい。
じゃあオマエは谷に落ちてー
「包帯を取って」と頼んだ塩谷に、内柴が返したセリフである。これが、「じゃあオマエはカップラーメン作ってー」と好物のカップ麺を要求するならまだわかる。しかし、谷に落ちてになると、一転して意味が分からなくなる。いや、本当に意味が分からない。要は塩谷に死んでほしいのだろうか? でも、なぜに谷?? 謎は深まるばかりである。
くたばれ
塩谷がコマリンに「なぜチーターは足が速いと思う?」と訊き、コマリンに「ね……猫さんだからかな?」と返された際に放った一言。普通に自分から振った話に受け答えしてくれただけの女の子にこれである。煽り顔がまた憎たらしい。
正解は”背骨が柔軟だから”なのだが、コマリンの回答ははっきり言っていい線ついてると言えなくもない。このまま「じゃあ、猫のどういうところが足の速い理由だと思う?」などと、普通に話を繋げられる。でも、「くたばれ」である。これはひどい。余談だが、「くたばれ」はニコ生のNGワードだったりする。
コォォォォ… / コォォォォ
氷華と越高がそれぞれ放った擬音。おそらく波紋を練っているものと思われる。
第一巻あとがきより。何当たり前のことに驚愕してるんだこの漫画家は。
雨の町にガオー!!!
カポーン
困ったニャン 困ったニャン
第13話で太陽が二度目の跳び蹴りを嵐に命中させたとき、嵐が「まあまあの手ごたえ」と太陽を評した際に、「今のオレの必殺 まあまあちょっと困る……」に続けて放った迷言。この時の表情がまた、大変ウザい。
生きてる
第18話ラスト付近で唐突に塩谷が語りだしたポエムの一部。蝶の羽化などを背景に、三度もしつこく書かれる。もちろん、スポーツ医学は何の関係もない。ゆうとが何を表現したかったのか、その神秘のヴェールの中身は今も謎のままである。
塩谷が第13話で鉄山靠を嵐にぶちかました後に言い放った言葉。この際、塩谷は腕の古傷から出血する。単行本で書き換えられた幻の台詞。単行本では「硬いなキミの体」になり、出血もなくなった。伏線(古傷)回収のめどが立たず、描き直したものと思われる。
屋上がWJの形をしている珍妙な高層ビル。太陽の跳躍時の擬音ジャプン(ジャンプのロゴそっくり)ともども、ゆうとが思い出づくりしているようでむかつくという非難の声を上げる読者がいた。こんなお遊びでヘイトを稼ぐ作者も珍しい。
第16話で静香の金満お嬢様ぶりに凹んでる三宅を見た塩谷が、(恐らく)三宅の見せ場を作ろうと、静香と三宅の前を歩くDQNに空き缶を放り投げてストライクさせた際に放った一言。塩谷のクズぶりが最もよくわかる場面。
この後、お約束としてDQNは静香たちに切れて、なぜか4人全員で後ろに回り込んで絡み、三宅がいいところを見せようとするのだが、何故かたまたま近くにいた内柴に(恐らく)救援要請を出して、内柴がDQNをボコり、(恐らく)たまたま持っていたカップ麺を静香が褒美に与え、さらに三宅を凹ませるだけに終わった。
なぜ、こんな手垢の付きまくった展開を説明するのに、推測を交えながら書かなければいけないのだろうか……。塩、マジネクロノミコン。
たかが木の箱…
描き下ろしその2で、 ルナの友達の跳び箱を跳べない女の子が、デヴ芝の「ムカつくんだよ これ たかが木の箱のくせにデーンとして」という愚痴を聞いたら跳び箱を跳べるようになった。スポーツ医学なめんなよ。
ここでは、 「Sporting Salt -塩谷の解剖学-」「インスタントヒーローズ」「インスタントヒーロー」の読み切り三作品について触れる。下に行くほど、古い作品となっている。
Sporting Salt -塩谷の解剖学- (以下、「解剖学」)
主な登場人物は、塩谷と松森の二人だが、連載版とは様々な点が異なる。
塩谷の名前が、塩谷圭一(しおやけいいち)。小学生にしか見えない連載版と違い、頭身が若干高い(それでも女子である松森より下)。髪型も、頭部片側がやたら刺々しい。また、額帯鏡も着けてない(1コマだけ余興で装着するシーンはある)。スポーツ医師免許もなく、ただの保健委員長である(代わりに、祖父が有名なスポーツ医師という設定)。筋肉にスリスリしたがる性癖は相変わらず。
松森の名前が 松森しずかと、下の名前がひらがなになっている。また、役割も変更され、生徒会長ではなく、テニス部主将(ただし部員三人の弱小部)として登場する。足にすがりついたり、バストサイズについて「おしい あと2㎝で”C”」などとセクハラ発言する塩谷に暴行を加えるという、スポーツ選手が平気で暴力に訴える倫理観は後の塩を彷彿とさせる。右肩にインビンジメントという怪我を抱えていることを塩谷に見抜かれ、右腕を拘束された。着替えとかどうしてたんだろうか……。
お約束で、一週間後の試合に勝たないと廃部という危機に追い込まれ、しずかは雨の中一人テニスコートで左手の素振りをひたすら繰り返す。屋内でやれよ。
しかし、紆余曲折あったものの、たった一週間"左"を鍛えたことが功を奏し、しずかのプレイングは著しく上達した。これに感動したしずかは、塩谷を選手に味つけする者(プレイングソルト)と心の中で評した。ここで、まさかのタイトル詐欺である。
こうして、試合に勝ったしずかは、後日ミニスカナースのコスプレでお礼を伝えに来た。真面目にやれ。
連載版より比較的塩分は薄いものの、やはり後の塩を感じさせる作品である。
こちらは、主な登場人物が内柴と松森、そして白星(しらほし)という今作だけのキャラクターとなっている。後の、塩谷・太陽・つばき・ジェッターキングの原型と思しきキャラが1コマだけシルエットで描かれるほか、塩谷と太陽は生徒会のリストに名前を書いた紙がピン止めされる。塩谷は、シルエットこそ解剖学バージョンだが、名義は連載版と同じく塩田浩之である。
松森は解剖学と同じく、松森しずかと下の名前がひらがなである。役割は連載版と同じく生徒会長で、オリンピック委員会会長になるという野心を抱いている点も変わらないが、塩谷が登場しないので、彼女がスポーツうんちく担当となっている。性格も、解剖学より連載版に近い。
内柴は、連載版と変わらず内柴誠名義である。カップ麺好きとぐうたらな性格と純白筋は相変わらず。また、しずかからの「柴犬」呼びは、当作品でも見られる。
話の筋立てはこうである。弱小バドミントン部を率いる白星が、一週間後の試合に勝たないと廃部になるため(またこのパターンか)、生徒会の助っ人として空手部の百人組み手を3分で成し遂げた内柴を目撃したことから、生徒会に助っ人を求め、内柴を貸してほしいと願い出るが、当の内柴に断られてしまう。
内柴を諦め切れない白星がストーキングしていると、内柴は防具も付けずに剣道部員と謎の果し合いをして、相手の胴丸を素手で凹ませ (たぶん……。画力が低すぎて何をパンチしたのか大変わかりづらい)、 6千円(最初3万円をふっかけていた)カツアゲしていた。まさにクズの所業である。家政婦白星は見た!
その金の使い道はというと、学食でカップ麺を大量に食べるというショボい豪遊。カップ麺売ってるとかどんな学食だよ。どうでもいいが、このカップ麺やたら容器がでかい。ついでに、珍しく鶏のから揚げも注文していた。
そんな内柴を説得していた白星のケータイに着信が。一年生が辞め、人数割れを起こしたという報を受ける。雨中(ゆうと、このシチュエーションほんと好きだな)、元部員である一年生たちを説得するが、思いっきり馬鹿にされる。ほんと、クズを描くのだけは上手いな、ゆうとは。
だが、白星のバドミントンにかける思いを聞いた内柴はついに心を動かされ、助っ人を請け負った。
試合当日、パジャマというやる気ゼロな格好で現れた内柴とともに、白星はダブルスに挑む。だが、強敵相手に内柴は動かず、白星は相手の巧みなプレイングに成す術なし。33-411-0まで点差が開いたとき、ついに内柴が動き、純白筋パワーで敵を圧倒する。白星は、きわめて強力だが、3分しか動けない内柴をインスタントヒーローと称した。インスタントって即席という意味であって、3分とかそういう意味じゃないんだけどなあ……。
かくして、戦況をひっくり返したものの、限界時間を迎え動けなくなった内柴に代わり、白星が奮闘し、二人は勝利を収めた。ダブルスって、片方ずつずっと動くものだったっけ?
ところで、タイトルは複数形なのだが、白星のどの辺がインスタントヒーローなのだろうか?
ゆうとがジャンプのトレジャー新人漫画賞に応募した作品で、単行本未収録作品であるが、こちらで読むことができる。
主な登場人物は内柴と、今作のみのキャラクター保科(ほしな)あかり。内柴は三作品通して同じく内柴誠名義である。
当作品については、実際に読んでいただいた方が早いだろうと思われるので、詳細(という名のツッコミ)は省く。書くのが嫌になったわけではない。信じてもらえないだろうが。
色々既視感のある作風で、ゆうとがまるで成長していない事がよくわかる。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/25(木) 12:00
最終更新:2024/04/25(木) 12:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。