すばる望遠鏡とは、ハワイ島マウナケア山頂にある大型光学赤外線望遠鏡である。
概要
標高4,200メートルのマウナケア山頂は、気圧は平地の3分の2しかなく、地上の天候に影響されない高さにあり、快晴の日が多く乾燥している。
雲が山頂まで上がってくることも稀で、近くには大きな都市もないので天体観測を妨げる人工的な光もほとんどない。
これらの好条件から天体観測に最適な場所として、世界11ヶ国の運営する13の望遠鏡が集まっている。
「すばる」は奈良・平安時代から親しまれてきたプレアデス星団の和名で、公募で選ばれた。
世界最大級の有効口径8.2mの口径を持つすばる望遠鏡は、1992年に工事が始まり、1998年に主鏡が山頂に到着。同年12月に星を始めて撮像する「エンジニアリングファーストライト」が行なわれ、翌年に試験観測を開始、2000年より共同利用観測を開始した。
望遠鏡にとって最も大切な集光力を高めるために採用された大口径の鏡は滑らかに磨かれ、鏡面精度は0.012ミクロンとなっている。
重さを最小限にするために鏡の厚さは20cmと薄くなっているが、能動光学により傾けた際に生じる歪みを制御している。
また鏡面の性能を維持するためにドライアイスによる清浄を2週間おきに行なわれている。
すばる望遠鏡は、太陽系の果ての天体の様子をとらえ、太陽系内でもこれまで見えなかった小さな天体を発見しつづけている。
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