ギヤマスターとは、漫画『キン肉マン』に登場するキャラクターである。
概要
オメガ・ケンタウリの六鎗客の一人で上半身が4つの巨大なギヤで構成されている超人。六鎗客の中ではパイレートマンの次に大柄な体格をしている。口癖は「ギュイギュイ」「ギシュギシュ」。ちなみに登場初期の頃は「ギアマスター」という名前だった。
体を構成するギヤによるギミックに特化したファイトスタイルであり、ギヤの噛みあう回転によって相手を粉砕するのが特徴である。このギヤの精巧さは「アンティキティラ島の機械」に代表されるオメガの民の高度な技術を象徴するものである。本人も「オメガの叡智の結晶」と呼んでおり、絶対の自信と誇りをもっている。また、手足の歯車をそれぞれ回転することで相手を削ることも可能となっているため、関節技にかかりにくいという利点がある。逆に頼みのギヤの回転が止められると、ベンキマンに攻め込まれたように打つ手がなくなる一発屋超人でもある。
六鎗客のなかでは荒々しく粗暴な性格で、相手を見下したり、煽る言動が目立つ。地球への思い入れが強いようで、オメガの民こそが本来地球の支配者であることをやたら主張している。仲間うちではいじられキャラのようであり、ヘイルマンに糞尿の魔境へと流されたことをからかわれてムキになっていたり、アリステラに叱られて動揺し、目が泳ぐなど、それほど立場が強くはないらしい。
プロフィール
作中での動向
滅亡の危機に直面したオメガ・ケンタウルス星を救うために仲間たちと共に地球へと現れ、スペインのサクラダ・ファミリアに眠る「お宝」を奪うために正義超人たちを襲撃。これを阻止しようとする正義の五本槍とサクラダ・ファミリア特設リングで戦うことになり、Aリングでベンキマンと対戦。
対ベンキマン戦
ヘイルマンとパイレートマンが戦っている間、ベンキマンの腕十字を極められていたが、ノーダメージだったもよう。体格の差と必殺のジェノサイドギヤによって圧倒するが、ベンキマンの便器からの放水によってギヤの油が洗い流され、ジェノサイドギヤが止められてしまう。そこからベンキマンの攻勢を許し、火事場のクソ力に目覚めて体が発光したベンキマンのジャーマンスープレックスによってコーナーの鉄柱に串刺しにされてしまう。この発光した力こそがオメガの民が探し求めるものであった。
胸に突き刺さった鉄柱を抜き出した勢いでジェノサイドギヤを再び回転させると、反撃に出る。だが、再び火事場のクソ力を発動させたベンキマンに今度は"意外と堅い"エラードオブジェを胸のギヤに突っ込まれてギヤの回転スピードを落とされ、体をアリダンゴにされた挙句、とうとう恐怖のベンキ流しによって"糞尿の魔境"へと流されてしまう。しかし、ギヤの回転を推進力に変えることで脱出に成功すると、ついにベンキマンの体をジェノサイドギヤに放り込み、勝利する。
試合後、オメガマン・アリステラから報告を求められるが、「収穫はなかった」と答え、アリステラたちを落胆させる。さらにヘイルマンに「ただの流され損」とからかわれ、アリステラから睨まれてビビッて目が虚ろになってしまい、勝ったのに思わず読者が同情してしまう散々な扱いを受ける。
対キン肉マンビッグボディ戦
運命の王子を相手とした第2ラウンドでは、中国の紫禁城でキン肉マンビッグボディと対戦。前の戦いで散ったヘイルマンの雪辱を誓うと、王位争奪サバイバルマッチで良いところなく惨敗したビッグボデぃを「ニセモノ」と罵しり、過去のトラウマを呼び起こす精神的な揺さぶりをかける。しかし、過去のトラウマを克服し精神的にたくましくなったビッグボディには通用せず、強力によってギヤの回転を止められ、反撃を許してしまう。
だが、ギヤを”ハイパージェノサイドモード”に強化することで形勢を優位にし、ビッグボディの体を痛めつけた挙句に今度は「貧弱の神様」と罵る。自慢の剛力によってジェノサイドギヤから何とか脱出したものの満身創痍となったビッグボディに対し、頭上に浮かぶ死兆星"軒轅星"の出現を教え、王に相応しくない偽物に天誅を下すと説明することでさらなる精神攻撃を仕掛ける。しかし、石頭なビッグボディはそんな話を信用せず、逆に再三の精神的な揺さぶりは軒轅星が自分の方に落ちるのではないかという不安の裏返しであったことを見透かされてしまう。
劣勢になってもオメガの民の叡智の結晶であるギヤへの自信は揺らいでいなかったが、最後の賭けに出たビッグボディが強力トルネードによって呼び起こした黄砂をジェノサイドギヤに放り込むと、ジェノサイドギヤの回転が完全に止められてしまう。最後はビッグボディのメイプルリーフクラッチを喰らい、敗北。
試合後、ビッグボディに対し「神というヤツはつくづく不公平だ」と問いかけるが、軒轅星が落下し、答えを聞く前に押し潰されて死亡する。その光景を目にしたビッグボディは、「ああ俺も思うぜ…本当に不公平だ神ってヤツはな」と答えた。
死後
キン肉マンスーパー・フェニックスのマッスル・リベンジャーによってアリステラがピンチに陥ったとき、死んだルナイト、ヘイルマンと共にオメガハンドに宿り、コーナーポストへの直撃を阻止。アリステラが友情パワーを身につけるきっかけとなることで勝利に貢献している。
必殺技
- ジェノサイドギヤ
- 体を構成する4つの巨大ギヤを高速回転させ、ギヤの中心にあたる胸部に相手の体を放り込み、体を押し潰してズタズタにしてしまう一撃必殺の技。
サンシャインの呪いのローラーやボルトマンの魔の四角窓を彷彿とさせる放り込みさえすれば相手は死ぬであろうえげつない技だが、ギヤの油を洗い流されると回転が止まり、堅いものを巻き込むと回転の速度が落ち、大量の砂が入り込むと回転が完全に停止するなど弱点が多い。精巧さ故に脆いということなのだろう。 - ギヤハリケーン
- ギヤの回転を速めることで風を起こす技。ベンキマンのベンキーヤウォッシングの水流を吹き飛ばすのに使用。
- 地獄の二重殺
- 逆さ状態にした相手の両脚を両腕で締め、相手の両腕はジェノサイドギヤで掴まえ、ジェノサイドギヤに潰されるか、背骨をそのままへし折られるか逃げられない状態にする技。
- ハイパージェイノサイドモード
- 「ギヤチェンジ」によってジェノサイドギヤを変形させ、内側にギヤが増えて、両肩の外側も歯車になることでジェノサイドギヤを強化する。
通常時と違い、ビッグボディの強力をもってしても受け止めることはできない。 - アンティキティラ・ビーフケークプロセッサー
- 相手の両腕と両脚を掴みながら背面に捕らえてジャンプし、一度ギヤの回転を止めて(ストップ・ザ・ギヤ)から逆回転させ(リバースジェノサイドギヤ)、背中側のギヤに押し付ける形で相手を頭部から押し潰す技。
バカみてぇな石頭のビッグボディでなければ、頭部をズタズタにされて致命傷だっただろう。
関連項目
- キン肉マン
- キン肉マンの登場人物一覧
- ギヤ
- オメガ・ケンタウリの六鎗客
- オメガマン・アリステラ
- ヘイルマン
- パイレートマン
- ギヤマスター ※当記事
- マリキータマン
- ルナイト
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 0
- 0pt