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ゲーチス

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ポケットモンスター > ポケモントレーナー > ゲーチス

ゲーチスとは、ポケットモンスターブラック・ホワイトまたはブラック2・ホワイト2に登場する、七賢人のひとりである。

基礎データ
名前	ゲーチス	性別	男性
英語名	Ghets is	年齢	--
使用タイプ	不定	特徴	教祖
地方	イッシュ	所属	プラズマ団
声優	相沢まさき（アニメ）速水奨（ジェネレーションズ）花田光（ポケマス）子安武人（エボリューションズ）	世代	第5世代

←N　｜　＿＿＿＿→

がいようくらい　けいさんずみ　ですとも！

プラズマ団の七賢人のひとり。奇妙なモノクルを装着し不気味な柄の外套を羽織った、いつも丁寧口調の怪しいオッサン。顔（身体も？）の右側が麻痺しているのか、その口元は若干歪んでいるように見える。身長はイッシュ地方人らしく2mとかなりの高身長。手持ちであるサザンドラやガマゲロゲよりもデカい。と言うかあのバンギラスと同じ高さである。

プラズマ団の事実上のボスであり、Nの父親でもある。Nに幼い頃から（一方的で歪んだ）英才教育を施し、（ゲーチス自身が「人の心をもたぬバケモノ」と称するほど）カリスマを持った存在に仕立て上げ、そのNのカリスマ性に心酔させることで（都合よく騙された無知な）団員達の人心を掌握することに成功、挙句の果てにはそれに飽き足らずまさかのストーリーのラスボスまで兼任してしまうという色々な意味ですごい人。その数々の所業から、一部ではポケモン史上最大の下衆野郎と称され評されている。

下衆野郎と評されることになった主な理由は以下の2点。

・ Nに対するアレな教育内容。また敗北したNへの、息子どころか人間とさえ見なしていない侮蔑の言葉の数々。
・プラズマ団活動の名目である「ポケモンの解放」は、皆がポケモンを手放した後の世界で自分だけがポケモンを支配して使えればいいという目的のための完全な建前であった事。

かつて対峙したヤーコンが指摘した通り、公衆面前での上っ面綺麗な言葉遣いに隠された、その本性は非常に黒い。一方で、自身はNのようにポケモンと対話する才能も、圧倒的説得力を以てポケモンの解放を訴えて認めさせるほどのカリスマも持ちあわせていない事を認めた発言をするなど小物ぶっているが、悪党・外道度ではシリーズの中でもトップクラスだろう。

ただ、一方的な悪人とは言い切れない部分も無いわけではない。
シナリオクリア後のイベント「ゲーチス以外の七賢人を探し出す」の中で各賢人のプラズマ団に対する思いが聞けるが、そこでは「ゲーチスさまは私の人生を救ってくれた」のような、強く恩を感じているような事を言う者もいる。
建前の理想に騙されていたしたっぱと違い、騙されていたわけでも単なる利害関係でもなく、ゲーチスという人間に惚れてプラズマ団に身を置いていた者もいたことは確かである。

リョクシ(七賢人の一人)によれば、Nとは「本当の親子かどうかも定かではない」との事。

名前の由来はドイツ語のG-Cisで、Gはソの音、Cisはド♯の音を表している。ソとド♯の組み合わせは増4度で、不協和音とされる音程の中で最も不快なため「悪魔の音程」とも呼ばれていた。戦闘！ゲーチスにもソとド♯の音が多用されている。ちなみにCisをドイツ語読みすると「チス」というより「ツィス」に近い。

専用BGMの合唱に心奪われた人も多いのではないのだろうか。または同じくコーラスのあるFF7の「片翼の天使」を思い出したという方も然り。

＼ｹﾞｴｴｪｪﾁｽ♪　ｹﾞｴｴｪｪﾁｽ♪／

BW2におけるゲーチス

前作でアデクとチェレンに捕まったゲーチスは、ダークトリニティに救出され、その後2年間はいずこかに潜伏していたらしい。

BW2では捕獲したキュレムを利用し、力によるイッシュの支配を目論んでいた。だが前作のような余裕綽々といった表情は無く、頬は痩せこけ、杖を突きながら歩き、戦闘時のモーションでは息を切らしている描写があったりと、今作ではかなり精神的にも肉体的にも衰えている様子を見せる。また、杖にはポケモンを操作する機能と、捕獲妨害のジャミングを発す機能がある。

キュレムを開放するためにジャイアントホールまで追ってきた主人公に、なんと直接「こごえるせかい」で攻撃を仕掛ける。しかし、そこでゼクロム(ホワイトではレシラム)に乗ったNが登場して妨害される。

その後強奪した「いでんしのくさび」を用いてキュレムをブラックキュレム（ホワイトキュレム）に融合させ、主人公は融合したキュレムと戦うことになる(ちなみに前述の杖のせいで、ここで登場するキュレムはゲットができない) 。そしてキュレムを倒した後、ゲーチス自らが挑んでくる。

戦闘終了後、無名のトレーナーに2度も自分の計画を潰されたことに憤り、またそれを受け入れられずに完全に取り乱してしまう。ポケモンを自身の野望のための道具としてしか認識していないゲーチスに、Nが「とうさん」と呼びかけて説得を試みるも、正気を失った彼にその言葉が届くはずがなかった。それどころか、「ポケモンと話せる化け物が人間の言葉を語るな」と完全に拒絶する。その後、ダークトリニティに連れられ退場した。ポケモンと人間の共存の道に可能性を見出すとともに、他人を思いやるほどの精神的な成長も見せていたN。正気を失いかけ、Nを相変わらず「バケモノ」呼ばわりするゲーチス。なんとも皮肉な話である。

自身のプライド、野望、緻密に練ったはずの計画、価値観。その全てを潰されたゲーチスはダークトリニティ曰く「もう何もできない」人間となってしまった。

また、今作でNはゲーチスに拾われた孤児であるということが明らかになったが、結局、最後までゲーチスとNが和解することはなかった。

ウルトラサン・ウルトラムーンにおけるゲーチス(ネタバレ注意)

ポケットモンスターウルトラサン・ウルトラムーンにおいて殿堂入り後に発生する「レインボーロケット団」のイベントにて、まさかの再登場を果たす。一生イッシュに居てくれや

BWの時と同じ姿で現れ、歴代の悪の組織ボスであるマツブサ・アオギリ・フラダリ・アカギを倒した主人公とリーリエの前に立ち塞がった。
前述したボスたちも同じだが、このゲーチスは正確にはBW 本編のゲーチスではなく、別次元の異世界からやってきたロケット団ボス・サカキの手によってこれまた別次元から招かれた別のゲーチス(要は平行世界に存在する同一人物であり別人)である。
(元プラズマ団の研究者だったアクロマも「私の知っているゲーチスとは別の世界のゲーチス」と言及していた。)

彼や他のボスたちの言動から察するに、このゲーチスは元の世界においてBW 主人公に邪魔されることなく(あるいは主人公自体がそもそも存在しなかった世界という可能性もある)自らの野望を達成し、その直後にウルトラサンムーン時空のアローラへ飛ばされたと考えられる。

その性根、外道ぶりはBWと全く変わっていない。
自分が異世界から招かれた理由について独自に考えた結果、「あらゆる世界を周り全ての世界のポケモンを解放し、全ての世界で自分だけが力を持つ」という、BW登場時よりもさらに悪化した恐ろしい計画を発案するに至る。
さらに「その野望を叶えるためには操り人形が必要だ」と言い、「純粋な悪の思想を持つロケット団のボスであるサカキを王としてうまく扱えば、自分はあらゆる存在の頂点に立てる」と、あのサカキまでをも利用しようとする姿勢を見せる。

「目的が分かりやすい人間は人の心を持たぬ化け物よりはるかに制御しやすいのです！」

主人公に倒された他のボスたちについても「別世界のボスとやらも案外大したことない」と言い放つなど、自分以外のボスたちのことは徹底的に見下しているようだ。

当然、彼を止めるべく主人公は勝負を挑む。この際の戦闘 BGMは今回のための新規アレンジだが、もちろんあのゲーチスコーラスは健在。これにはファンも大歓喜。
戦闘開始時のカットインの表情やポーズから、「フラダリにじゃんけんで負けた男」とも。

レインボーロケット団に登場する他のボスたちも伝説ポケモンを繰り出してくるが、例に漏れずこのゲーチスもレシラム/ゼクロム(サンかムーンかで異なる)を使ってくる。Nから奪ったのか、それとも彼のいた世界では彼が英雄として認められたのだろうか…？

彼に勝利すると、負けを認めないだけでなく、あろうことか激昂してその場でリーリエを突き飛ばし彼女を人質に取り、「娘の命が大事ならその場でモンスターボールを捨てろ」と主人公に迫る。
この時に彼が吐いた「バカな！このワタクシが負けるなどありえない！」
「あ　っ　て　い　い　は　ず　が　な　い　の　で　す　！　！」
というセリフはそのインパクトもありネタにされている。

究極の選択を迫られる主人公だが、その直後にビッケから密かに連絡を受けていたアクロマが助けに入り、彼の開発した「アクロママシーン」によってどこかの世界へ強制的に飛ばされ一件落着となった。
ちなみにアクロマ曰くゲーチスの邪魔をした理由は「ゲーチスがキライだから。ただそれだけ」らしい。
別世界のゲーチスであっても全くブレないその姿は真の悪役と呼べるだろう。

だれが　なにを　しようと！
かんれんどうがを　とめることは　できない！

ワタクシだけが　手持ちポケモンを　使えれば　いいんです！(ドラッグ推奨)

※ネタばれOKの方のみスクロール。

ストーリーではNとの最終決戦後に戦うことになる。上記のとおり史上初となる悪の組織のトップのラスボスである。息子のNも特異なライバルだったが、こいつもこいつで特異な所がありシリーズラスボスの中でも強敵の部類に入る。一言で言ってしまえば、「CPUと思えないほど嫌らしい」。

一番手のデスカーンからしてどくどく→まもるというイライラする連帯を使ってくる耐久型であり、その他のポケモンも能力が優れていたり弱点属性のメタを備えていたりで非常に戦いにくい。

特に強敵として名高いのは今作の600族であるサザンドラで、技構成が「なみのり」「りゅうのはどう」「だいもんじ」「きあいだま」と高威力広範囲のフルアタ。しかもシロナのガブリアスの「ギガインパクト」、ダイゴのメタグロスの「はかいこうせん」といったいわゆる「微妙技」がなく、相性補完に優れている。上記二匹はそうした技をあえて入れて難易度のバランスを取っているのだが、このサザンドラは一切容赦なしの構成。おまけに素早さ種族値が98であり、捕まえたばかりのレシラム・ゼクロムもレベルや種族値の関係から到底先制できず、返り討ちにされてしまうのが関の山。そのあまりの強さというもの、発売後数ヶ月の間努力値 CS 252H6振りであると言うデマが信じられ続けていたぐらいである。（実際は他のボストレーナー同様の6V無振り）。レシラムやゼクロムとか狙わなくてもこいつで十分だったんじゃないだろうか。