有限会社サンデーレーシングとは、JRA(日本中央競馬会)に馬主登録しているクラブ法人。代表取締役はノーザンファーム副代表の吉田俊介。
概要
1988年に一口馬主クラブ「有限会社サンデーサラブレッドクラブ」が設立。当初はクレジットカード会社の「株式会社日本ダイナースクラブ」が馬主名義を務めていたが、ダイナースクラブが外資に買収されたため、2000年に馬主名義としての法人「サンデーレーシング」を設立、所有馬をそちらに移して現在に至る。
いわゆる社台グループのクラブで、社台ファーム系列の社台レースホースに対し、サンデーレーシングはノーザンファーム系列に属する。所有馬は基本的にノーザンファームの生産馬だが、ドリームジャーニー・オルフェーヴル兄弟やフェノーメノなど、ノーザン以外の社台系牧場の生産馬もたまに扱う。またディープブリランテのように、外部の牧場産の馬をセレクトセールなどで購入することも稀にある。
日本最大最強の生産牧場・ノーザンファームの良血馬・有力馬を扱うクラブということで、芝の大レースでは、この赤バッテンの勝負服を見かけない方が珍しいというぐらい、毎年数多くのGⅠ馬、活躍馬を送り出している。
一時期はGI馬が社台系に一極集中していたのもあり、中央競馬を「社台の運動会」と揶揄する声もあった。しかし、他のクラブにありがちな馬の使い分け・出し渋りが少なく、1つのレースに複数の有力馬を出すのもいとわないことから、近年はむしろ再評価されている側面もある[1]。
2005年に初めて社台レースホースを上回り、賞金順でのJRAリーディングオーナーに輝くと、以降は2007年、2010年~2013年、2015年、2017年~2022年と賞金順のJRAリーディングオーナーに君臨している。現代日本競馬における最強の一口馬主クラブである。
2024年高松宮記念をマッドクールが勝利したことで、JRA全GⅠ(J-GⅠ含む)完全制覇を達成した。
募集は1頭あたり40口で、1口あたりの募集価格は数十万円から、100万円超えも当たり前という高額クラブである。そのため庶民にはなかなかハードルが高い。募集口数が少ないため競争も激しく、希望する馬に出資するのはなかなか大変なようである。著名人の会員も結構いるようだ(後述)。
クラブの規定により、牝馬は6歳3月末で自動的に引退となる。これは他の一口馬主クラブも基本的に同様だが、特例で延長の可能性があるクラブもある中、サンデーレーシングを含む社台系のクラブは延長の可能性は一切ない。
主な所有馬
重賞馬だと多すぎるのでGⅠ(級)勝ち馬のみ。太字は記事のある馬。特記のない馬はノーザンファーム産
- レッツゴーターキン(1987年産、1992年天皇賞(秋))※「日本ダイナースクラブ」時代。社台ファーム産
- ブランディス(1997年産、2004年中山大障害・中山グランドジャンプ)
- デルタブルース(2001年産、2004年菊花賞・2006年メルボルンカップ)
- ヴァーミリアン(2002年産、2007年川崎記念・JBCクラシック・JCダート・東京大賞典などGⅠ級9勝)
- ドリームジャーニー(2004年産、2006年朝日杯FS・2009年宝塚記念・有馬記念)※白老ファーム産
- スリープレスナイト (2004年産、2008年スプリンターズS)
- オーロマイスター(2005年産、2010年MCS南部杯)※追分ファーム産
- ブエナビスタ(2006年産、2008年阪神JF・2009年桜花賞・優駿牝馬などGⅠ6勝)
- アンライバルド(2006年産、2009年皐月賞)
- ローズキングダム(2007年産、2009年朝日杯FS・2010年ジャパンカップ)
- ルーラーシップ(2007年産、2012年クイーンエリザベスⅡ世カップ)
- レーヴディソール(2008年産、2010年阪神JF)
- オルフェーヴル(2008年産、2011年クラシック三冠・有馬記念などGⅠ6勝)※白老ファーム産
- ジョワドヴィーヴル(2009年産、2011年阪神JF)
- ジェンティルドンナ(2009年産、2012年牝馬三冠・ジャパンカップなどGⅠ7勝)
- ディープブリランテ(2009年産、2012年東京優駿)※パカパカファーム産。セレクトセール購入馬
- フェノーメノ(2009年産、2013年・2014年天皇賞(春))※追分ファーム産
- ドゥラメンテ(2012年産、2015年皐月賞・東京優駿)
- リアルスティール(2012年産、2016年ドバイターフ)
- メジャーエンブレム(2013年産、2015年阪神JF・2016年NHKマイルカップ)
- アルアイン(2014年産、2017年皐月賞・2019年大阪杯)
- アエロリット(2014年産、2017年NHKマイルカップ)
- ラッキーライラック(2015年産、2017年阪神JF・2019年・2020年エリザベス女王杯・2020年大阪杯)
- タイムフライヤー(2015年産、2017年ホープフルS)※白老ファーム産
- フィエールマン(2015年産、2018年菊花賞・2019年・2020年天皇賞(春))
- ステルヴィオ(2015年産、2018年マイルCS)
- グランアレグリア(2016年産、2019年桜花賞・2020年安田記念・スプリンターズSなどGⅠ6勝)
- クロノジェネシス(2016年産、2019年秋華賞・2020年・2021年宝塚記念・2020年有馬記念)
- グレナディアガーズ(2018年産、2020年朝日杯FS)
- シュネルマイスター(2018年産、2021年NHKマイルカップ)
- シャフリヤール(2018年産、2021年東京優駿・2022年ドバイシーマクラシック)
- ソングライン(2018年産、2022年安田記念・2023年ヴィクトリアマイル・安田記念)
- ジェラルディーナ(2018年産、2022年エリザベス女王杯)
- ジオグリフ(2019年産、2022年皐月賞)
- スタニングローズ(2019年産、2022年秋華賞)
- マッドクール(2019年産、2024年高松宮記念)
- リバティアイランド(2020年産、2022年阪神JF・2023年牝馬三冠)
- ブレイディヴェーグ(2020年産、2023年エリザベス女王杯)
- アスコリピチェーノ(2021年産、2023年阪神JF)
- レガレイラ(2021年産、2023年ホープフルS)
その他ニコニコ大百科に記事のある馬
- オリエンタルアート(1997年産、ドリームジャーニー・オルフェーヴルの母)
- モノポライザー(1999年産)
- インティライミ(2002年産、2005年京都新聞杯・2007年朝日チャレンジC・京都大賞典)
- ポルトフィーノ(2005年産)
- サナシオン(2009年産、2015年東京ハイジャンプ・2016年阪神スプリングジャンプ)
- ウェスタールンド(2012年産、2020年アンタレスS)
- ヴェルトライゼンデ(2017年産、2022年鳴尾記念・2023年日経新春杯)
- アンドヴァラナウト(2018年産、2021年ローズS)
- グレートマジシャン(2018年産)
出資経験のある著名人(主な出資馬)
関連リンク
関連項目
脚注
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兄弟記事
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