ジャコウネコとは、ネコ目ジャコウネコ科の動物の総称のことである。
ジャコウネコ科とは
ビントロングやハクビシン、アフリカジャコウネコなど、該当する動物は20属35種いる。
ネコ目(食肉目)の中では、起源が古く原始的な特徴を残した分類群だと考えられている。
「ネコ」と付くがネコ科とは全く違う種類で、ネコ科、マングース科、ジャコウネコ科、ハイエナ科、マダガスカルマングース科、キノボリジャコウネコ科の6つが現存するネコ亜目(目と科の間の分類)において、ネコ科とジャコウネコ科は違うところに分類されている。
ジャコウネコ科に一番近いのはハイエナ科で、そもそもハイエナ科はジャコウネコ科から分かれて進化した生物とされている。
じゃあなんでネコかというと、和名を付ける際に「見た目がネコに似ている」となったから、それだけ。
そしてジャコウは漢字で「麝香」と書き、ジャコウジカから取られている。詳細は後記。
ネコとジャコウネコがどれくらい違うのかというと、げっ歯類で例えるとカピバラとヤマアラシくらい違う。
名前でいえば、英語におけるタヌキ(raccoon)とアライグマ(raccoon dog)くらい違う。
とにかくネコとジャコウネコは違う。全然違う。違うのだ!
動物としての概要
主にアフリカ中南部や南アジアから東南アジアに生息しているが、ハクビシンは日本にも生息している。
地上で生活するが、木登りもできる。
大きさは小型から中型の動物で、大体イタチくらいの大きさである。
雑食動物だが、肉食の傾向が強い動物もいれば、植物食の傾向が強い動物もいる。
例えばハクビシンは果実を中心に食べる植物食系の動物だが、マレージャコウネコは小動物や無脊椎動物を中心に食べる肉食系の動物である。(もちろんどちらか一方しか絶対食べないというわけではなく、ハクビシンも動物を食べるし、マレージャコウネコもコーヒーチェリーを食べる。)
ジャコウネコの臭腺からは「霊猫香」と呼ばれる液体が採取できる。
これの臭いがジャコウジカの分泌液から作られる香料「ムスク」に似ていることから、「ジャコウネコ」と名付けられた。
霊猫香は原液では空気に触れると酸化してしまう上にすごく臭いので、加工した後更に薄めて使われる。
コピ・ルアク
ジャコウネコがコーヒーの実を食べた後の糞に含まれている、未消化のコーヒー豆のことを「コピ・ルアク」という。
マレージャコウネコが食べたコーヒーチェリーも、排泄後はコピ・ルアクとして採取される。
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