『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』とは、2007年6月23日に任天堂から発売されたニンテンドーDS専用ソフトである。
概要
シリーズ初のDS版ゼルダ。『トワイライトプリンセス』と並行して作られた。
タッチペンを始めとするDSの機能を活かした操作が特徴。
『風のタクト』の直接的な続編でもある。いつものゼルダのように『風のタクト』をプレイしていなくても、本作のプレイに支障はないが、オープニングで『風のタクト』のストーリーがダイジェストで説明される。
続編として、本作より100年後の時代が舞台の『大地の汽笛』がニンテンドーDSで発売されている。
ストーリー
新生ハイラル王国建設のため、新天地を目指していたリンクとテトラ達だったが、突如幽霊船に襲われテトラがさらわれてしまう。流れ着いた島でシエラという妖精とシーワンという老人に助けられたリンクはテトラを救うため、ひょんなことから出会った臆病な船乗り、ラインバックと共にテトラを救う旅に出る。
登場人物
- リンク
- お馴染み主人公。『風のタクト』では彼自身の成長が描かれたが、今作では逆にラインバックの成長を見届けることになる。まだ子供なのに大の大人の成長を見守るとはこれいかに。
- テトラ
- 『風のタクト』で海賊の姐御をしていた少女。今作では幽霊船にさらわれる。そして石になる。以上。
- ラインバック
- ひょんなことから出会った船乗り。海王の神殿のお宝を狙っているのだが、性格は臆病でお宝ゲットに必要な行動を
リンクにほぼ任せている。今作の冒険に使う船の持ち主ではあるが、おそらくゼルダ史上最も役立たずなナビゲーター。
だが、リンクについてくる過程で成長していき、ラストバトルではある行動を見せる。
後の『スカイウォードソード』に出てくるバドの原型の一人と言えなくもない(もう一人は『時オカ』のミド)。 - シエラ
- 謎の老人シーワンと共に暮らしている妖精。リンクについて冒険のサポートを行う。
他の作品のナビゲーターと違いヒントはほとんど言わないが、別方面でリンクをサポートする。
(ちなみに今作においてヒントを言う役は喋る石やら骸骨やら何十人かいるのだが、一部は金を要求してくる。)
冒険が進むに連れ、意外な正体が明らかになる。 - シーワン
- リンクを手助けする謎の老人。その正体とは?
- テリー
- 『風のタクト』に登場した、カタカナ言葉で喋る怪しい商人。何故か前作から引き続き登場。『夢幻』のリンクは人がいるのかどうかすらわからないような未開の地で冒険をしており、商人であるテリーが一体何故そんな商売相手もいなさそうな場所に来ているのか、全くの謎。
結果的には商売相手になりそうな人間や亜人がいたからいいようなものだが、商人としては明らかにおかしな行動である。やはりあれか?リンク以外にお客さんがいないからついてきたのか? - サルバトーレ
- テリー同様『風のタクト』に登場した、哀愁ただようミニゲームの支配人。こいつも何故か前作から登場。テリー同様、一体どうして『夢幻』の舞台にもやって来たのか不明。こいつもリンク以外にお客さんがいないからついてきたのか?
本作のシステム
タッチペンを極限まで活かしたシステムが導入されている。青沼氏によればタッチペン操作の導入は、従来シリーズで複雑化してきた操作をシンプルにし、かつ面白さを失わないという矛盾の解決を生み出したとのこと。
(この点はWiiモーション+付きWiiリモコンを用いた『スカイウォードソード』にも共通している。)
- メモ帳
- タッチペンを用いてマップに自由にメモを書き込めるようになった。これを活かした謎解きがいくつも存在する。
タッチペン操作が一番活かされる部分であり、本作のウリとも言える。
このゲーム内の出来事を記録するメモ機能は、後のニンテンドー3DS本体にも実装された。 - 船のシステムの変更
- 今作の船は風のタクトの帆船からエンジンをつけた船に代わり、船の動きをタッチペンで軌道を書いて操作する形になった。一度書いたら自動操縦で進むが、敵が出るため油断は出来ない。
船には独自のHPが設定されており、0になると当然ゲームオーバーである。敵に対してはジャンプして避けたり、大砲で攻撃ができる。
また船は改造ができ、全部のパーツを統一すると船のHPが上がる。 - 海王の神殿
- 何度も訪れることになるダンジョン。ダンジョンに居ると一部の場所を除いてダメージを受けるが、タイトルにもある「夢幻の砂時計」というアイテムによって一時的に防ぐことが出来る。
この神殿は非常に大きく、冒険の間に何度も行き来しながらクリアを目指す。 - タッチペンを用いた操作
- 従来の操作の全てがタッチペンを用いた物となった。一部の操作はボタンで代用可能だが、クリアには必要ない。
移動もタッチペン、剣による攻撃もタッチペン、アイテムの使用もタッチペンである。
特に目立つのは「特定のオブジェクトに対してタッチする」操作で、敵への攻撃の操作、会話や物を調べる動作、一部のアイテムの操作がこれ一つで全て賄われている。
どうしてボタン操作に対応しなかったのかについては主要スタッフ(だいたい青沼)が『ニンドリ』とNOM等のインタビューで、「タッチペンで想像以上に面白い物が作れたから」と語っている。詳しいことは関連リンク参照。
ちなみにマイクやDSの機構(一発ネタの謎解きの答えなので詳細は伏せる)を活かしたシステムも存在する。
関連動画
プレイ動画・TAS
BGM
MADやCM
関連商品
余談だが、出荷過多で値崩れが激しく、買いやすい値段になっている。続編の『大地の汽笛』も同様である。
そのためか、『時のオカリナ3D』では出荷が絞られた。
関連項目
- ゼルダの伝説シリーズ
- ゼルダの伝説 風のタクト - 直接の前作。本作は『風のタクト』のエンディング後の世界である。
- ゼルダの伝説 大地の汽笛 - 次作。本作の100年後の世界。システムを引き継いでいる。
- べラムー
- トゥーンリンク
関連リンク
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