ナヒリとは、トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の登場人物である。ゼンディカー次元出身のコーのプレインズウォーカー。女性。
プロフィール
コーのプレインズウォーカーであるナヒリは石鍛冶の技巧の達人です。その魔法を用いて、普通の岩だけから見事に形成された武器や道具を引き出すのです。プレインズウォーカーとしての地位が上がるにつれ、彼女は単に「石術師」として知られるようになりました。他の2人のプレインズウォーカー、吸血鬼ソリン・マルコフと精霊龍ウギンとともに、彼女は世界を喰らう怪物、エルドラージを故郷の次元ゼンディカーに封じました。石を操る力を用いて、彼女は次元に浮かぶ石の面晶体による広大なネットワークを創り出しました。それはエルドラージの脅威を封じる取り組みの重要な要素でした。数世紀にわたり、ナヒリはゼンディカーの守護者となり、エルドラージの封印の維持に務め、その他の脅威に対して速やかに対処してきました。
旧世代からのプレインズウォーカーで、岩石を操る“石術”の魔術を使う。ソリン・マルコフはナヒリがプレインズウォーカーとなったときからの師匠である[1]。
見た目が《石鍛冶の神秘家》そっくりだが、モデルになっただけであり本人ではない。
ストーリーでのナヒリ
数千年前、ナヒリはソリンとウギンと協力し、巨大な化物であるエルドラージを故郷であるゼンディカーに封印した。故郷を危険に晒すことになるため、最初はゼンディカーに封印することに反発するが、最終的には説得され封印に協力、エルドラージの封印が解けかけたときにはまた集まることを約束した。ナヒリはゼンディカーに残り守護者となり、エルドラージを“神”と呼んでその恐ろしさを伝えた。オブ・ニクシリスがゼンディカーにプレインズウォークしてきた際には“面晶体”でニクシリスの力を封印するなど守護者としての役割を全うしたが、やがて何が大事なものなのかわからなくなったナヒリは長い眠りについた。
1000年前、エルドラージの封印が解けかけたのを感じたナヒリは眠りから覚め、ウギンとソリンに連絡したが2人とも来なかった。仕方なく1人で封印が解けかけた原因を探したナヒリだが、エルドラージが神として“崇拝”されていて失望する。封印された神を解放しようとしていた吸血鬼たちを倒し、呼びかけに応じなかった2人を訪ねるためナヒリはプレインズウォークした。
ソリンの故郷であるイニストラードでソリンと再会するが、イニストラードを守るための“獄庫”のせいで連絡が届かなかったと説明するソリンにナヒリは八つ当たりで攻撃する。獄庫を作って疲れ果てていたソリンを追い詰めたが、ソリンと同じ白髪の天使・アヴァシンがナヒリを攻撃し吸血鬼であるソリンを守る。「どうやって天使を支配したんです! この女は何ですか! どうして! 信じていたのに!」痴話喧嘩かよ。ソリンの反撃を受け、ナヒリは獄庫に封印されてしまう。
封印から1000年が経ち、リリアナ・ヴェスにより獄庫が破壊され、ナヒリは封印から解放された。ゼンディカーに帰ったナヒリだが、エルドラージの封印も解かれており、ゼンディカーはメチャクチャになっていた。ナヒリはソリンに復讐するためイニストラードにプレインズウォークし、儀式を行ないエルドラージの中でも最も恐ろしいエムラクールをイニストラードに呼び寄せようとする。儀式の影響でアヴァシンは闇堕ちし、創造主であるソリン自身の手で破棄された。
イニストラード全体を守護していたアヴァシンがいなくなったため、エムラクールがイニストラードに上陸。ブチ切れたソリンはナヒリと戦い追い詰め、首筋に噛みつき血を吸おうとするが、その瞬間ナヒリが石術で反撃し、ソリンを石の中に生き埋めにしてしまった。ソリンにエムラクールがよく見えるように石の向きを変え、ナヒリはイニストラードからプレインズウォークした。
『灯争大戦』ではニコル・ボーラスの策略によりラヴニカに登場。各プレインズウォーカーがボーラスとの戦いに挑む中、ナヒリとソリンはガチ喧嘩していた。
カードとしてのナヒリ
ナヒリとしてデザインされたカードは記事執筆時点で2枚存在する。
Nahiri, the Lithomancer / 石術師、ナヒリ (3)(白)(白)
プレインズウォーカー — ナヒリ(Nahiri)
[+2]:白の1/1のコー(Kor)・兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。あなたは、それにあなたがコントロールする装備品(Equipment)1つをつけてもよい。
[-2]:あなたは、あなたの手札か墓地にある装備品カードを1枚戦場に出してもよい。
[-10]:無色の《石鍛冶製の剣/Stoneforged Blade》という名前の装備品アーティファクト・トークンを1つ生成する。それは破壊不能と「装備しているクリーチャーは+5/+5の修整を受けるとともに二段攻撃を持つ。」と装備(0)を持つ。
石術師、ナヒリは統率者として使用できる。
3
『統率者2014』で初登場したナヒリ。3つの能力すべてが装備品に関する能力となっており、特に[-2]能力は《石鍛冶の神秘家》を彷彿とさせる。統率者戦の強力な装備品をてんこ盛りにしたデッキで活躍することだろう。
Nahiri, the Harbinger / 先駆ける者、ナヒリ (2)(赤)(白)
プレインズウォーカー — ナヒリ(Nahiri)
[+2]:あなたはカードを1枚捨ててもよい。そうしたなら、カードを1枚引く。
[-2]:エンチャント1つかタップ状態のアーティファクト1つかタップ状態のクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
[-8]:あなたのライブラリーからアーティファクト・カード1枚かクリーチャー・カード1枚を探し、それを戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。それは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それをあなたの手札に戻す。
4
『イニストラードを覆う影』でソリンへの復讐のために登場したナヒリ。色も白単色から赤白になっている。[+2]能力が使いやすく、4マナながら出して[+2]すると忠誠度が6になること、[-2]能力で戦場に干渉して自分で自分を守れることなどから非常に打たれ強いカードとなっている。赤白には攻撃的なデッキが多いが、各能力とも防御的なデッキに適しており、スタンダードやモダンのコントロールデッキなどで活躍した。特にモダンでは[-8]能力で《引き裂かれし永劫、エムラクール》を呼び出して勝利を狙うデッキが登場したが、奇しくもストーリーと一致している。
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関連項目
脚注
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