メ・ギャリド・ギとは、特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」に登場するみんなのトラウマである。身長202cm、体重196kg。警察からは未確認生命体第24号と呼称される。
概要
「ゴセパ・ガブルゲ・ババゾロ・ヅゴドボ・メ・ギャリド・ギ・ザ!」
(俺は悪夢の背中を持つ男メ・ギャリド・ギだ!)
ズよりワンランク上の、メ集団に所属するヤドカリ種のグロンギ。人間体ではヘルメットにロープ、長靴、ホースなど工事に使うような道具を装飾品として着けていた。また、運転したワゴン車に置いてあった「安全第一」の腕章を見つけると二の腕に直接安全ピンを刺して満足げに私物化した。
ヤドカリ種という事で常に何かで身を隠しておかないと気が済まない性格らしく、人間が作ったトラックに乗り込んでいた。またリントをバックで轢き殺す事を至高に思っており、身を隠せる上にリントも轢き殺せるトラックをギャリドは大いに気に入っていたようだ。そのためゲゲルでの殺害方法も「トラックをバックさせてリント(人間)を轢殺する」というものだった。本当に子供向け番組か?追い詰めた女性を壁とトラックの間に挟まらせ、エンジン全開にして圧死させるという手口も使っており、轢殺に限らず様々な方法で殺人を重ねていく。バック(殺人)する際に流れる無機質な「バックします…バックします…」の音声も怖く、みんなのトラウマとなっている。ちなみにクウガが相手の時は、普通に前進して轢こうとした。己の実力のみでリントを殺害するグロンギが多い中、現代の道具を使って殺人を行ったのはギャリドが初めてで、ゲゲルの進行役であるバルバも「面白い」と評した。ちなみにトラックが存在しなかった古代では、石のローラーを使ってリントを轢殺していたようである。
運転には長けているが格闘術はイマイチのようで、ロッド無しのドラゴンフォーム相手に苦戦する始末だった。両腕に鎌のようなものを装備しているが、メ・ビラン・ギのように武器として使用する事も無かった。
ゲゲル
初登場はepisode14「前兆」。クウガの攻撃を受け、苦悶するメ・ビラン・ギのもとに現れる。ちょこまか走り回る姿はどこか可愛い。ビランに話しかける仲間を尻目にワゴン車へ乗り込み、ノリノリでエンジンを入れる。そして楽しそうな顔で逆走させる。この時、「バックします」の音声が流れるのだが、次第に声が歪んでいくというホラー演出がなされている。逆走し過ぎて後方の車に追突するが、気にする事無く安全第一の腕章を発見。興味深そうに取り上げると、安全ピンを二の腕に刺して我が物にした。直後にメ・ガルメ・レがワゴン車に近づいているが、どんな会話をしたのかは不明。
episode15「装甲」にて、ギャリドにゲゲルの番が回ってきた。東京都三鷹市方面に向かっていくのが目撃されたのち、どこからか盗み出した大型トラックを使って三鷹市内で殺人を開始。被害者を轢殺した後、何度も何度も轢き直して感触を楽しむという子供向け番組にあるまじき恐ろしい殺人方法を見せ付け視聴者を恐怖させた。逃亡を図った人間に対してはトラックから降車し、自らの足で追跡した。凶行時、セブンイレブンの店員にグロンギ語を聞かれ、タトゥーもしっかり確認された事からこの異様な轢殺事件が未確認生命体によるものだと警察に断定された。(明らかにペンキと分かる色だが)現場には犠牲者の血のりと赤い轍が残されており、凄惨な殺人が行われた事を窺わせる。死体が原型を留めてないからか、椿医師による解剖シーンは挿入されなかった。
その頃、ギャリドは森の中を後進しながらラ・バルバ・デやズ・ゴオマ・グと合流。バルバから「調子はどうだ?」と聞かれると「順調だ」と返した。ゴオマから「こんな物を使うとは本気か?」と問われるが、ギャリドは気にしていない様子。トラックに備え付けられた無線から「混んでるよ、この時間なのにさ。大木さんの方はどう?」という音声が流れると、ギャリドは無線機を取って「ゴオマさんもどう?」とおちょくっている。かわいい。いじられたゴオマから「恥ずかしいぞ、リントの作った物に入って」と罵られ、怒ったギャリドはクラクションで反撃。悶絶するゴオマにドヤ顔で近寄り、「これは、これで、良いんだ」とトラックを大層気に入っていた。トラックを使って殺人を行うギャリドの試みはバルバも高く評価しており、「面白そうだな」と評した。
ゲゲルを再開したギャリドは幕張方面にトラックを走らせ、工事関係者6名を轢殺。次は女子大生3名を標的にし、バックしながら行き止まりへと追い詰めていく。そして壁とトラックとの間に女性たちを挟みこむと「ゴゼン ゲバババサ パビゲサセバギギ(俺の背中からは逃げられない)!」と言い放ってアクセルを全開。哀れな女子大生は圧殺された。
調査の結果、ギャリドが乗るトラックのナンバーが特定されて絞り込まれる。トライチェイサーを走らせるクウガと偶然すれ違った事でギャリドの存在に気付かれ、追跡を受ける。その道中でトライチェイサーにゴウラムがくっつき、奇しくもゴウラムのデビュー戦となった。千葉市内を走行中、サイドミラーで追跡に気付いたギャリドは急ブレーキをかけ、得意のバックでクウガを轢こうと試みる。ギリギリのところで横へ回避されてしまうが、その直後にゴウラムが突然停止。困惑するクウガの隙を突いて再びバックで轢こうとするが、寸前でドラゴンフォームになったクウガに逃げられた。ちなみにゴウラムはそのまま轢かれている。
トラックは勢い余って金網やドラム缶を薙ぎ倒しながら、施設にぶつかって止まった。それでもなお轢殺しようとトラックを発進させるが、空高くジャンプされ、見失う。クウガを探すためトラックを降りたギャリドにクウガが襲い掛かり、戦闘になる。しかしギャリドの腕っぷしはからっきしだったので苦戦。挙句、ドラゴンロットで吹っ飛ばされてしまう。さらに吹っ飛ばされた先で、火花がガソリンに引火し爆発。ギャリドが爆発に巻き込まれたため、一条刑事は第24号の死亡を報告した。
中間報告にも現れないギャリドを見て、バルバはゲゲル失敗と判断。メ・ガドラ・ダを呼ぶようゴオマに指示した。ちなみに新宿駅構内でゲリラ撮影を行ったためか、通行人からやたらとガン見されている。ギャリドが死亡した現場を警察が調査したが、死体らしい死体が発見されず杉田刑事が怪しむ。そこへ桜井刑事が開けられたマンホールを発見し、ここから逃走した事が示唆される。実際ギャリドは生存しており、逃げた先にあったトラックを強奪。江東区亀戸で若者5名を次々に轢殺した事で、警察や雄介は生存を認知。
ギャリドが国道14号線を西に逃走している情報を得た雄介は、先回りして待ち伏せを試みる。そして台東区内で捕捉され、再度クウガと戦闘になる。「今度こそ殺す」と息巻くギャリドはバックでクウガを轢き殺そうとするが、これまた横に避けられて失敗。その隙にトライゴウラムアタックをトラックの側面に当てられ、横転させられる。使い物にならなくなったトラックから脱出しようとするギャリドだったが、トライゴウラムアタックから生じた封印エネルギーの奔流に巻き込まれ、トラックごと爆死した。
episode17「臨戦」の冒頭で、ギャリドの死亡を伝える紙面が登場。それによると運転していたのは4トントラックのようである。
仮面ライダーディケイドでは
仮面ライダーディケイド第1話の「クウガの世界」にて再登場を果たす。
この世界でのギャリドは未確認生命体第7号と呼称されており、ン・ガミオ・ゼダを復活させるために女性警官を流血させずに殺害するゲゲルに挑んでいた。北見倉庫内で婦警を一人殺害したが、駆けつけた警官隊に包囲されて戦闘になる。原作と違ってトラックには乗っておらず、体ひとつで戦っていた。捕まえた警官二名を殺害した後、多数の銃弾を浴びるが後ずさりさせる程度のダメージしか受けなかった。パトカーを横転させる怪力を見せ、警官相手では優勢に戦っていたギャリドであったが、小野寺ユウスケが変身したクウガの妨害を受ける。
この戦闘ではラ・ドルド・グと組んでおり、二人掛かりでクウガに挑む。当初は数の利を活かしてクウガを追い詰めていたが、八代刑事の「相手に付き合わないで、身軽に動いて!」という助言でクウガがドラゴンフォームに変身。ドラゴンロッドによる攻撃でギャリドとドルドの攻撃が捌かれ、最後は胸にスプラッシュドラゴンを受けて爆死。残されたドルドはガラスを突き破って逃走を図ったが、ブラストペガサスに射抜かれ後を追った。
関連項目
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