征竜とは、遊戯王OCGのカード群である。
本記事では征覇竜のカードについても記載する。
概要
2013年2月16日発売のパック「LORD OF THE TACHYON GALAXY」から登場した、古から蘇った竜達。
全部で8種類。そのうちレベル7である4種類は以下の効果を持つ。
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または(同じ)属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと(同じ)属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、~~。
このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・(同じ)属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
(このモンスター)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
属性は火、水、風、地の四種類に分かれ、全てドラゴン族である。
①ドラゴン族か同属性モンスターを手札か墓地から合計2体除外することで、このカードを手札または墓地から特殊召喚する効果。
②特殊召喚した場合、相手のエンドフェイズに手札に戻る効果。
③このカード及び同属性のモンスターを墓地に捨てる事で発動する、それぞれ別の効果。
④このカードが除外されたときに、同属性のドラゴン族をサーチする効果。
以上四つの共通効果を持つ。
なお四つの効果のうちどれか一つを発動すると、同ターン中にはその効果だけでなく他の三つの効果も発動できなくなるので注意が必要。
(例:ある征竜をその征竜の同名カードを除外して①の効果で特殊召喚し、除外した同名カードの④の効果でデッキから別のカードをサーチする、といったプレイは不可能。)
その効果から属性統一デッキもしくはドラゴン族デッキ、その両方に使用できる。
もちろん征竜は全てドラゴン族なので、征竜を全搭載したデッキも構築可能。
同パックにて収録された強力なドローソースの《七星の宝刀》との相性も抜群だが、全てスーパーレアなので集めるには相当の苦労を要する。
上記のレベル7の征竜の登場に前後してそれぞれの子竜ともいうべき四属性のレベル4の征竜が登場した。以下の共通効果を持つ。
ドラゴン族または(同)属性のモンスター1体と このカードを手札から捨てて発動できる。デッキから(同じ属性の星7征竜)1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
(このモンスター)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
発売して間もなく多くのプレイヤーに使用され、同時期に登場した魔導書とともにトップデッキとして君臨した。
カード解説
遊戯王カードwikiより。
2013年2月16日発売”LORD OF THE TACHYON GALAXY”
巌征竜(がんせいりゅう)-レドックス
効果モンスター(制限カード)
星7/地属性/ドラゴン族/攻1600/守3000
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または地属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと地属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。
このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・地属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「巌征竜-レドックス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
征竜の共通効果と、このカードと地属性を墓地に捨てる事で、このカード以外のモンスターを完全蘇生する効果を持つ。
攻撃力は高くないが、守備力はかなりのものである。
瀑征竜(ばくせいりゅう)-タイダル
効果モンスター(制限カード)
星7/水属性/ドラゴン族/攻2600/守2000
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族 または水属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。 特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと水属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、 デッキからモンスター1体を墓地へ送る。 このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・水属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「瀑征竜-タイダル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
征竜の共通効果と、このカードと水属性を墓地に捨てる事で、デッキからモンスターを墓地に送る効果を持つ。
墓地に落とす効果は海皇に使うとよい。
焔征竜(えんせいりゅう)-ブラスター
効果モンスター(制限カード)
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800
このカード名の(1)~(4)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札からこのカードと炎属性モンスター1体を墓地へ捨て、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。それを破壊する。
(2):ドラゴン族か炎属性のモンスターを自分の手札・墓地から2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
(3):このカードが特殊召喚されている場合、相手エンドフェイズに発動する。
このカードを手札に戻す。
(4):このカードが除外された場合に発動できる。
デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える。
征竜の共通効果と、このカードと炎属性を墓地に捨てる事で、カード一枚を破壊する効果を持つ。
征竜の中では攻撃力が高い。
嵐征竜(らんせいりゅう)-テンペスト
効果モンスター(制限カード)
星7/風属性/ドラゴン族/攻2400/守2200
このカード名の(1)~(4)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札からこのカードと風属性モンスター1体を墓地へ捨てて発動できる。
デッキからドラゴン族モンスター1体を手札に加える。
(2):ドラゴン族か風属性のモンスターを自分の手札・墓地から2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
(3):このカードが特殊召喚されている場合、相手エンドフェイズに発動する。
このカードを手札に戻す。
(4):このカードが除外された場合に発動できる。
デッキからドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える。
征竜の共通効果と、このカードと風属性を墓地に捨てる事で、ドラゴン族をサーチする効果を持つ。
サーチ効果を二つも持っている。
2013年2月15日より実施”スペシャルカードプレゼントキャンペーン”
地征竜(ちせいりゅう)-リアクタン
効果モンスター/星4/地属性/ドラゴン族/攻1800/守1200
ドラゴン族または地属性モンスター1体と このカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「巌征竜-レドックス」1体を特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「地征竜-リアクタン」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
水征竜(すいせいりゅう)-ストリーム
効果モンスター/星4/水属性/ドラゴン族/攻1600/守2000
ドラゴン族または水属性モンスター1体と このカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「瀑征竜-タイダル」1体を特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「水征竜-ストリーム」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
2013年3月15日より実施”スペシャルカードプレゼントキャンペーン”
炎征竜(えんせいりゅう)-バーナー
効果モンスター/星3/炎属性/ドラゴン族/攻1000/守200
ドラゴン族または炎属性モンスター1体と このカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「焔征竜-ブラスター」1体を特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「炎征竜-バーナー」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
ブラスターを特殊召喚できる下級。ステータスは低いが、守備力200の炎属性なので《真炎の爆発》に対応している。
風征竜(ふうせいりゅう)-ライトニング
効果モンスター/星3/風属性/ドラゴン族/攻 500/守1800
ドラゴン族または風属性のモンスター1体と このカードを手札から捨てて発動できる。 デッキから「嵐征竜-テンペスト」1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「風征竜-ライトニング」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
テンペストを特殊召喚できる下級。そのステータスによりデブリ・ドラゴンに対応している。シンクロ召喚を狙える。
Vジャンプ(2023年11月号) 付属カード
征覇竜(せいはりゅう)-ブレイズ
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800
レベル7モンスター×2
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の手札・フィールドのカード1枚と相手フィールドのカード1枚を破壊する。
(2):ドラゴン族か炎属性モンスターを自分の手札・墓地から2体除外して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合にEXデッキに戻る。
ブラスターのリメイクカードで汎用ランク7のエクシーズモンスター。
(1)の効果は破壊効果、(2)は除外しての蘇生効果となる。
特徴として、(2)の効果で特殊召喚した場合、フィールドから離れるとEXデッキに戻る効果を持っており、手札→墓地→除外→手札と循環していた征竜の効果をEXデッキ→墓地→フィールド→EXデッキという循環で再現している。
そして、伝説へ・・・
上記四種類は通称「子征竜」と呼ばれ、同じ属性のレベル7の征竜をデッキから特殊召喚する効果を持つ。ちなみにレベル7の征竜は「親征竜」と呼ばれる。
子征竜により手軽にデッキから最上級モンスターを特殊召喚することが可能になり、それにより環境がほぼ【征竜】と【魔導】で二分された。その結果、子征竜は2013年9月1日のリミットレギュレーションで全て禁止カードとなった。
これにより同時に禁止された「魔導書の神判」とともに、当時「ダーク・ダイブ・ボンバー」が持っていた最速禁止記録を更新した。特に「炎征竜-バーナー」と「風征竜-ライトニング」は過去最速の169日での禁止となった。5種類という数も、同時に禁止された数としては最大である。
それでも勢いは止まらず、親征竜も2014年2月1日に準制限となり、4月1日には制限カードに指定された。
そのような経緯もあってか2014年1月11日発売の「GOLD SERIES2014」に親征竜4種類が収録された。
そしてついに2015年4月1日のリミットレギュレーションで、親征竜は全て禁止カードとなった。
登場して2年あまりでその生涯を閉じることとなったのである。
ちなみに子征竜は全て制限解除されたが、親征竜が禁止になったため効果が発動できなくなった。
なお、子征竜は禁止からいきなり制限解除されるという、エラッタ無しのカードとしては初の快挙を達成した。またシリーズカードの所属カード全てが禁止を経験するのはカオスに次いで2例目である。この事実は征竜というカード群がどれだけ環境に影響を及ぼしたかを物語っている。
その後テンペストは2018年10月、ブラスターは2023年4月、レドックスは2024年1月、タイダルは4月に制限に緩和されたことで親征竜はOCGで全員使えるようになった。
リミットレギュレーションについて
【征竜】以外にも、【征竜】とシナジーの強いカードが禁止、制限に指定された。
《2013年9月1日》
制限:超再生能力、No.11 ビッグ・アイ
ドラゴン族専用のドローソースである超再生能力と、親征竜が特殊召喚しやすいレベル7であったためにエクシーズ召喚しやすくなったNo.11 ビッグ・アイが制限カードになった。
《2014年2月1日》
禁止:異次元からの帰還
制限:七星の宝刀、封印の黄金櫃
親征竜が準制限カードになった。
親征竜の特殊召喚のコストとして除外したモンスターを一斉に特殊召喚できる異次元からの帰還が禁止になった。更に、征竜を除外して2枚ドローできる(結果、手札が1枚増える)七星の宝刀と、特定の征竜をデッキから除外できる封印の黄金櫃が制限カードになった。
《2014年4月1日》
準制限:七星の宝刀
親征竜が制限カードになった。
それに伴い、七星の宝刀が準制限カードになった。
《2014年7月1日》
制限:竜の渓谷、竜の霊廟
制限解除:七星の宝刀
手札1枚と引き換えに、デッキのドラゴン族を墓地に送れる竜の渓谷と、ドラゴン族専用の2枚目以降のおろかな埋葬として機能する竜の霊廟が制限カードになった。これにより【ドラグニティ】はとばっちりで弱体化した。
七星の宝刀は制限解除。
《2015年1月1日》
準制限:No.11 ビッグ・アイ
征竜とともに使用率が低下したのを受けて、準制限に緩和された。
しかしこの改訂前に登場したNo.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴンを使うタイプの征竜デッキが登場した。
《2015年4月1日》
制限解除:No.11 ビッグ・アイ
親征竜が全て禁止となったためランク7を簡単に出せるデッキは無くなったと判断され、ビッグ・アイは制限解除された。
なお、竜の渓谷や竜の霊廟は帰ってこなかった。
他のカードを巻き添えにしていくその姿に下のAAが作られたりしたが、親征竜全てが禁止になった今では、それも過去の物となるであろう。
☆ チン マチクタビレタ~
マチクタビレタ~
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 次の餌まだ~?
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| 征竜 |/
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| : | 子 | /l /| ̄ ̄| | | . | |.: .超. '|
| . | 征 | . /柩/ | : | 渓 |..〉.:| /| ̄ ̄| | | 再: . |
| : | 竜 | ̄|/ / | : | 谷 | | | | : | レ| | |:.. .生 ;|
\ | . | | |_ / /| ̄| :| : | | | l'w'^~^ヽ/| ̄| : | |ダ | | . .; : |
:| :| . | | |/ :| . | | .| : | 帰 | | | | : | | : | メ| | |.: ' . .|
:l,,r'"゛''| : | | | | ̄ ̄l | : | | :| : | 還 l l ;"; l⌒l | : | | : | | | | . .. : |
:i | ̄| ̄ ̄ ̄i: |_| 霊 |,;''"| : | || ̄γ ̄ ̄ ll | | | : | | : | | | |;.. .. |
. l: | ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| .| 廟l | : l | ̄ |_| ̄ ̄ ̄|_| : | | | : | | ̄| ̄ ̄ ̄|| ̄| ̄ ̄ ̄|
遊戯王マスターデュエルのリミットレギュレーション
マスターデュエルではOCG同様テンペストが制限カードであり、【ドラゴンリンク】で使われる程度であった。
しかし、2023年1月14日の新パック「ニューステップ・フォー・デュエリスト」でブラスターの実装が決定。同日の改訂で制限カードに緩和されることで、親征竜のうち2枚が使用出来るようになった。
その後同年9月1日に準制限、10月30日に無制限に緩和された。
ブラスターの固有効果は自身と炎属性モンスターの2枚が必要なのだが、後に「ダイナレスラー・パンクラトプス」や「黄金卿エルドリッチ」のように単体で破壊・墓地送りにするカードが次々と登場。先攻で使いにくく、そもそも他の親征竜と違って展開に繋げるものではないため、緩和された可能性が高い。
また、マスターデュエルではOCGに先行して禁止・緩和する例もあり、ブラスターもマスターデュエルで様子見の後、次のOCG改訂で制限復帰された。その後、5月発売予定の「デュエリストパック -爆炎のデュエリスト編-」9月発売予定の「ストラクチャーデッキR -炎王の急襲-(仮)」で炎属性強化の一環として再録された。
そして、全員完全復活
2023年12月5日の改訂について、11月22日時点でテンペストの準制限緩和が告知された。この時は緩和よりも規制の内容が中心だったのでさほど注目されなかった。
しかし12月1日、5日の改訂でタイダルとレドックスが制限カードに緩和されることが決定。同日の新パック「マイティ・コンテンダーズ」にタイダル実装が告知された。レドックスも収録されており、OCGで親征竜が全員禁止されてから8年―――遂にマスターデュエルで全員使用可能となった。
ちなみに2023年12月現在、マスターデュエルで水属性と地属性主体のテーマは主流ではなくなっている。
少し前であれば【ティアラメンツ】と【アダマシア】が活躍していたのだが、前者はテーマ全体が徹底的に規制され、後者は《ブロックドラゴン》禁止で大きな打撃を受けた。
ドラゴン族主体の【ドラゴンリンク】か、レベル7かつ炎以外の3属性のモンスターが存在し、更に除外も活用する【クシャトリラ】で使われることもあったが、主流とまでは言い難い。
結果、2024年1月10日よりバーナー以外の3体も無制限に。遂に征竜が完全復活……というよりは、征竜なんかでは環境が動じなくなってしまったと言うのが正しいだろうか。
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