有翼幻獣キマイラとは、漫画「遊☆戯☆王」及びその派生作品に登場するカードである。
概要
武藤遊戯が使用する、「幻獣王ガゼル」と「バフォメット」が融合したモンスター。攻撃力2100で、アニメ版では破壊されたときに墓地の「幻獣王ガゼル」か「バフォメット」を特殊召喚できる効果を持つ。
登場はバトルシティ編のVSレアハンター戦。
アニメ版では「アステカの石像」(原作・アニメ版)を戦闘破壊して、その後「デーモンの召喚」の生け贄となった。
終盤に「死者蘇生」で復活し、「封印されしエクゾディア」(封印されたままのただの生首)を戦闘破壊した。
この後「デーモンの召喚」と「磁石の戦士α」でダイレクトアタック、合体攻撃で攻撃力が200ポイントアップという謎ルールによって合計ダメージが4100となり、レアハンターを倒している。
しかし、エクゾディア(生首)を「磁石の戦士α」で倒し、このカードと「デーモンの召喚」でダイレクトアタックすれば、合体攻撃などという謎ルールを持ち出さずともレアハンターを倒せた。
このときの相手の戦術がエクゾディアによる特殊勝利で、それの攻略が中心であったため戦闘での活躍は少なかった(アニメ版はルールの辻褄合わせの影響でデュエルの展開が変わっているため、少し活躍が増えた)。
原作では大きな活躍もないままそれっきりだったが、アニメでは手頃な攻撃力や破壊されてもモンスターを残せる効果が扱いやすいのか、出番が増えており、遊戯のカードの中でも比較的有名な方となっている。
序盤に特攻隊長のように出されることが多い。
ラストデュエル、アテムVS遊戯戦でも登場。
神を破られた後のアテムが融合召喚し、「磁石の戦士α」を戦闘破壊したが、次のターンには「バスター・ブレイダー」に戦闘破壊された。しかし、効果で墓地の「バフォメット」を蘇生し、その後の生け贄を確保した。
攻撃名は「幻獣衝撃粉砕(キマイラ・インパクト・ダッシュ)」。
効果で出すモンスターは大抵「バフォメット」。守備力が高いため、押され気味な状況ではそちらのほうがいいのだろう。「幻獣王ガゼル」を復活させた例は、ドーマ編のVSオレイカルコス・ソルジャー戦くらい(これをデュエルと呼んでいいのかはあやしいが)。
キマイラ(キメラ,chimera)とは、ギリシャ神話において、ライオンの頭とヤギの胴と毒蛇の尾を持ち(諸説あり)、火を吐くとされる怪物のこと。
転じて、2つ以上の異なった遺伝子を持つ組織からなる生物体を指す生物学用語としての意味も持つ。
OCG版
ゲーム「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記(バトル・オブ・グレイト・デュエリスト)」の攻略本下巻(2000年12月7日発売)に付属するおまけカードとしてOCGに登場。上巻には「バフォメット」が付属していた。
融合・効果モンスター
※「決闘王の記憶-決闘都市編-」収録のカード(15AY-JPB41)による
星6/風属性/獣族/ATK 2100/DEF 1800
「幻獣王ガゼル」+「バフォメット」
このカードが破壊された時、自分の墓地から
「バフォメット」または「幻獣王ガゼル」1体を選択して特殊召喚できる。
融合素材のうち「幻獣王ガゼル」はレベル4の通常モンスターで、攻撃力1500とそれなりに扱いやすい。一方の「バフォメット」は上級モンスターのため少々扱いにくい。
「バフォメット」に特別のこだわりがあったり、「蘇れバフォメット!」と遊戯ごっこがしたいのでなければ、「幻獣王ガゼル」と融合素材代用モンスターで済ませるのも手。ガゼルさえあれば自身の効果での蘇生対象に困ることもない。
破壊されたときに「バフォメット」か「幻獣王ガゼル」を蘇生できる効果を持つ。限定的な「ブランチ」の効果を持っているといえる(ただし、登場はこちらのほうが早い)。しかし、それらとの相違点として、蘇生対象に融合素材モンスターではなく、あくまで2体を名指しで指定しているという点がある。「死者蘇生」などで使いまわすことが可能。
攻撃力は2100であり、現在の基準では少々控えめである。制限はあるものの、「フォトン・スラッシャー」で容易に2100のアタッカーを用意できることを考えると、物足りなさがある。下級モンスター相手の戦闘なら活躍できるが、上級モンスターに立ち向かうのは厳しい。
「幻獣」と名のついたモンスターであるため、そのサポートを受けられる。
「幻獣クロスウィング」で強化すれば控えめな攻撃力を補え、また、破壊されても別の「幻獣」である「幻獣王ガゼル」を残すことができる。このカードを活用するなら、幻獣との混合デッキがいいかもしれない。
名前を指定した融合素材を持つため、「E・HERO プリズマー」、「融合準備」で「幻獣王ガゼル」・「バフォメット」を墓地へ送ったり、手札に加えるために利用できる。そのため、融合召喚を捨て、特にプリズマーの効果を利用するためだけに採用するのも手。
アニメではそれなりに出番の多かったカードだが、第2期の「STRUCTURE DECK-遊戯編-」に一度再録されたきり、長らく絶版となっていた。しかし、「決闘王の記憶-決闘都市編-」でとうとう再録された。
「バフォメット」も同じ扱いを受けているが、「幻獣王ガゼル」だけは再録の機会に恵まれ、最近では「決闘王の記憶-決闘都市編-」以外に、2011年発売のリニューアル版「BEGINNER'S EDITION 2」にも再録されている。
海外版のこのカード(の実物)は長い間存在せず、実際に登場したのは何と2009年発売の「Absolute Powerforce」である。「バフォメット」も同じ扱いだが、「幻獣王ガゼル」だけは2002年の「Metal Raidrs」ですでに登場していた。
また、海外版登場の際、このカードの幻獣に当たる部分は「Mythical Beast」とされた。これは先にあったゲーム版における英語名に由来するのだが、「幻獣」カテゴリの英語名である「Phantom Beast」と合致しないものであった。
そのため、海外版では「(This monster is always treated as a "Phantom Beast" monster.)」(このモンスターはルール上「Phantom Beast」と名のついたモンスターとして扱う)というテキストが追加された。つじつま合わせのために独自のテキストを追加するのは異例のことである。
別のカードカテゴリとしても扱うというのも例がなかった(個別のカード名ならば「N・ティンクル・モス」、「N・マリン・ドルフィン」の先例があった)が、これは後に日本でも「No.39 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ」などが登場した。
その他の作品において
アニメGXでは、遊戯デッキのレプリカを持ち出した神楽坂が使用した。
十代とのデュエルでは後攻1ターン目に融合召喚され、「E・HERO バーストレディ」を戦闘破壊したが、返しのターンに「E・HERO サンダー・ジャイアント」の効果で破壊された。効果で「バフォメット」を蘇生させたが、それも直後のサンダー・ジャイアントの攻撃で破壊された。
関連動画
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関連項目
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