空の軌跡FCとは、日本ファルコムより発売されたRPGである。
正式タイトルはWindows版が『英雄伝説VI 空の軌跡』。
PSP版が『英雄伝説 空の軌跡FC』。
キャラアニによるPS Vita版でのリメイクが『英雄伝説 空の軌跡FC Evolution』
シリーズ全般に関するトピックや、登場人物についての記述は「空の軌跡」の記事を参照。
本稿では「空の軌跡FC」(以後、FCと略す)のゲーム内容について記述する。
概要
2004年6月24日にWindows版が最初に発売された。
英雄伝説シリーズの第六作目であるが、前作「V」までとはストーリー、世界観等の繋がりは無い。
本作はゼムリア大陸と呼ばれる世界を舞台にした「空の軌跡」シリーズの第一作目である。
発売当初のタイトルは『英雄伝説VI 空の軌跡』であったが、続編「空の軌跡SC」(以後、SCと略す)発売後の廉価版パッケージでは、表記が『英雄伝説 空の軌跡FC』に変更となった。
FCとは「First Chapter」(ファーストチャプター)の略であり、物語の前編を意味する。本作だけでは物語が完結せず、後編であるSCをもって完結となる。
FC、SCではリベールという名の国に住む少女エステルが主人公であり、彼女とその幼馴染である少年ヨシュアとの旅を描いた物語である。
尚、外伝的な位置付けとして「空の軌跡 the 3rd」があり、主人公も交代している。
システム
3Dのフィールドを移動し、敵と出会うと戦闘モードに切り替わる。
ゲーム開始時は主人公の少女と少年の二人だが、物語の進行に応じてパーティのメンバーが入れ替わり、最大四人パーティとなる。
サブクエスト
メインストーリーとは別にサブクエストがあり、基本的にはギルドで依頼を受け付けるが、中にはギルドで受け付けられない隠しクエストもある。ゲームクリアーに必須ではないので、依頼を請けるかどうかは任意である。サブクエストを達成すれば報酬以外にブレイサーポイントと呼ばれる得点が付き、このポイントが一定の値になるとアイテムが貰える。
サブクエストには魔獣退治や、人物の護衛、探し物等があり、依頼によっては途中で出現する選択肢や、戦闘の成果によってポイントにボーナス点が付く。
サブクエストは依頼を受けるとゲーム内の手帳に依頼内容や進捗状況が自動で書き込まれる。この手帳にはそれ以外にもメインストーリーの流れ等も書き込まれる。
戦闘
フィールド上に敵が徘徊しており、敵に接触すると戦闘が始まるシンボルエンカウント方式である。
敵の背後から接触すれば先制攻撃になるが、逆にこちらの背後を取られると敵に先制を取られる上、敵に囲まれた状態で始まる。初期段階ではフィールド上の遠くにいる敵のシンボルは半透明だが、あるアイテムを装備すると明確に表示されるようになる。
戦闘はターン制のコマンドバトルであり、その行動順が敵、味方合わせて画面左側にアイコンで並べて表示される。このアイコンの並びをAT(アクションタイム)バーと言う。
ATバーの上から行動出来る順番を示し、行動を終えると下に回って、次のキャラクターにターンが移る。行動後に次のターンが回って来るまでの時間は攻撃、魔法の種類によって異なる。また、キャラクターの素早さも影響しているので、素早いキャラクターならターンが回ってくる回数が多い。
ATバーの右側にATボーナスと呼ばれるアイコンが表示され、行動を起こす際ATボーナスと重なると、そのキャラクターの行動時に攻撃力アップ、体力回復等、様々な恩恵が受けられる。これは敵、味方に関係なく付与されるので、戦闘中はこのATボーナスを上手く取る事が重要になって来る。
クラフト
キャラクターの持つ必殺技や特技の事をクラフトという。クラフトの種類はレベルが上がると自動で増える。
クラフトはCP(クラフトポイント)と呼ばれるゲージを消費して実行出来る。CPは敵を攻撃、自分がダメージを負う事等で増えていく。
CPが100ポイント以上溜まるとSクラフトという超必殺技が使用可能となる。これはターンの順番に関係無く、プレイヤーが任意のタイミングで発動出来る為、敵から大きな攻撃を受ける前に発動したり、ATボーナスが敵に渡る時に発動してボーナスを横取りするといった使い方が出来る。
キャラクターカスタマイズ
本作のキャラクターは一人一人がオーブメントと呼ばれる機械を持っており、これにクオーツと呼ばれるアイテムを組み込む事で様々な効果を得る事が出来る。クオーツを組み込むスロットは本作では六個ある。
効果には攻撃力や防御力といったステータスアップの他、敵の詳細情報が分かる様になったり、フィールド移動時に敵から追いかけられなくなる等、冒険を有利に進める機能もある。
また、クオーツには火、水、風等、七種類の属性があり、この属性の組み合わせによって魔法を使用する事が出来る。クオーツの種類や組み合わせは手帳に初めから記載されている。
本作では魔法の事をオーバルアーツと呼ぶ。略してアーツと呼ばれる事が多い。
基本的にアーツは必要なクオーツさえ揃っていればどのキャラクターでも使用出来るが、高度なアーツ程複雑な組み合わせが必要となる。
その為、高度なアーツを使用するには、クオーツを組み込むオーブメントのスロットが一列に長く繋がっている程有利なのだが、この長さはキャラクターによって異なる。さらに、特定の属性しか組み込めないスロットもあり、その制約もキャラクターによって異なる。
以上の事から、高度なアーツを覚えさせるのか、能力値アップを重視するのか、キャラクターの個性や自分の好みに合わせてチューニングを考える必要がある。
料理システム
本作では料理を食べると、その料理の作成方がレシピ手帳に登録される。
レシピ手帳に登録された料理は食材が揃っていれば作成可能となる。料理はその場で消費するものと、アイテムとして携帯できるものの2種類がある。
料理は体力回復だけでなく、ステータス異常を正常に戻したり、一時的にステータスアップする等の効果がある。
料理に必要な食材は店からの購入の他、戦闘で敵を倒しても入手出来る。
料理は回復用の薬よりもコストパフォーマンスが高いので、沢山のレシピを覚えれば冒険を有利に進められる。
PSP版
2006年9月28日に『英雄伝説 空の軌跡FC』のタイトルでファルコムより発売。
2010年12月16日に廉価版が「PSP the Best」として、パッケージ&ダウンロード版が発売。
主な追加・変更点
- 戦闘時にボイスが追加。キャストはWindows版「空の軌跡SC」と同じだが、さらにダメージを受けた時のボイスも加わった。
※当初、Windows版にボイスは無かったが、2009年12月24日に発売されたWindows7対応版にはボイスが搭載。 - 戦った敵の情報が記録される魔獣手帳が追加された。
- 地図上の地名が初めから全て表示されなくなり、物語の進行に応じて表示されるように変更。
- 各種の手帳へのショートカットアイコンが無くなり、替わりに△ボタンと方向キーの組み合わせでショートカットするように変更。
- あるアイテムを装備するとミニマップに敵の位置が表示されるようになった。
- 一度ゲームをクリアすると、二周目以降は高難易度モードが選択可能になる。さらに、武器、アイテム、お金、レベルなどの項目から引き継ぎ要素を選択して二周目を始める事が可能になった。
PS Vita版
2015年6月11日に『英雄伝説 空の軌跡FC Evolution』のタイトルでキャラアニより販売予定。
通常版、限定版、キャラアニ限定版の3種類がある。
限定版にはみんな集まれ!ファルコム学園FCのDVDおよび限定版オリジナル資料集、
キャラアニ限定版では上記DVDジャケットが限定版イラストになり、上記に加えオリジナルラバーストラップとオリジナル本革小物入れが追加。
なお上記の通りファルコムではなくキャラアニからの販売のため、ファルコム通販にはないため注意。
主な追加・変更点(オリジナル版との比較)
- キャラクターイラスト全て描き下ろし
- イベントシーンにイラスト追加
- Falcom Sound Team jdkによる楽曲フルアレンジ
- メインストーリー・サブストーリーのフルボイス化
- 魔獸手帳が追加
- 2週目要素の追加(2週目以降限定ボス)
- ゲームバランス調整
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- ページ番号: 4353115
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