経済とは、人間が自分達の生活環境をよくするために行う活動で、
サービス・商品の生産・分配・消費・浪費などをすることによってお金を循環させること。
また、それらを通じて形成される社会関係である。
元々は中国の古典の言葉、経世済民。世を経(おさ)め、民を済(すく)う、の意味である。
概要
経済とは、人間のコミュニティの基本となる財・サービスの生産・分配・消費の行為・過程、
および、それらを通して形成される人と人とのネットワークの総体。転じて、金銭のやりくりの事も指す。
また、お金がかからないことは「経済的」などのように使われる。
経済を扱う学問は経済学であり、経済学を研究する学者を経済学者と呼ぶ。
福沢諭吉がeconomyの訳語を作る際に「経世済民」から「経済」と語を抜いて当てたのが言葉としての始まりである。
経済の考え方
国民も政府も仲良く黒字になるには通貨の発行や(インフレ期の)銀行の貸付の増加が必須の条件となる。それは以下のように考えると理解しやすい。ただし、日本のように自国で資金を調達できるありがたい国についてのみ書いてある。
世の中にローンがない場合
先ず簡単のために銀行による貸付がないとして考えると以下の2タイプに分かれる。
麻雀タイプ
全体のお金(持ち点)が固定されているタイプである。このタイプだと誰かが黒字ならば必ず誰かが赤字になる。例えばAさんBさんCさん10000点の黒字であっても残りのDさんは30000点の赤字である。
中央銀行が通貨の発行を拒否すると必然的にこのタイプになる。国民と企業あわせて1億のプレイヤーが平均1000万円の黒字なら、政府は1000兆円の赤字になる。
人生ゲームタイプ
給料日に50000ドルのようにゲーム中中央銀行がどんどんお金を供給するタイプである。このタイプの場合は全員がゲーム開始時点よりも黒字になることが可能である。無論赤字になる自由もあるが誰かのお金を奪って自分が黒字ということはない。
世の中にローンがある場合
企業がお金をなぜ借りるかというとその方が儲かるからだ。例えば年利5%で1億円借りたとしてもその借金で買った設備で年500万円利益を出せば利息は払える。もっと利益を出せば元金も払えて利益も設備も手元に残る。最終的に儲けられるようにお金を借りるし、銀行も儲けられると判断したときに初めてお金を貸すのだ。ところがデフレ期には商品の値段が下がるのでなかなかこの儲けを出せなくなり、お金は全体として返す方向に向かう。
実は銀行からお金を借りると経済全体でその分お金は増える。どういうことかというと銀行から借金をする時、銀行は別に実際に自分が持っているお金を貸し出すのではなく、帳簿上の数字を操作するだけなのだ。この時点でお金は増える。逆に借金を返済するとその分お金は減るのでデフレ期のように誰も借りたがらないときはどんどんお金が減っていくことになる。今までの話をまとめると経済には以下のような原則がある。
このことを踏まえると次のような式が成り立つ。「ローンによる通貨の増加額」の部分がマイナスになるが、民間はやっぱり黒字でいようとするのでその分政府が赤字が増えるのは当然なのだ。政府の赤字を減らすにはどのような政策が必要かがわかると思う。
政府の赤字額+ローンによる通貨の増加額+中央銀行による通貨の発行額
=民間の黒字の総額-民間の赤字の総額
政府はどれくらいお金を借りられるか
それは市場にどれぐらいお金が余っているかで決まってくる。A銀行に預金者から預かった1兆円あるとする。このまま寝かしておくと預金者に金利を払えないので何かに投資したいところだが不景気でどこにも貸せない。このままだとやばいので比較的安全な国債を買う、国債の償還期限が来てもやっぱりそのお金で国債を買うという流れになっている。銀行にとって預金は借金なので借金の金利を払うため国債を買うのである。つまり不景気である限り国債の需要はなくならない。もちろん好景気になれば税収が増えるので問題ない。
中央銀行はどれくらい通貨を発行できるか
例えばある会社が2億円の原料から10億円の商品を作ったとすると8億円の付加価値が生まれる。しかし市場に6億円しかないと4億円分は売れ残る。ここで中央銀行が4億円ほど発行して政府がその売れ残り4億円分を買うとはじめて8億円の付加価値が本当に生まれるのである。
これをしない場合企業は値段を下げてでも売ろうとするが給料は付加価値から支払われるのでデフレ期には給料が下がるのである。しかも付加価値をつければつけるほど相対的に円が高くなって、為替介入などしようものなら米国債を大量に買うことになるので、通貨を発行すれば日本の利益だったものが為替介入をすることによって米国の利益になってしまう。こんな馬鹿な話はない。
通貨を発行するとインフレを心配する人がたくさんいるが、今(2012年12月)はデフレなのでむしろ歓迎である。阪神淡路大震災や東日本大震災で大量に保険金が支払われたがどれだけのインフレになったであろうか? 無論建設資材は上がったがそれだって供給体制が確立すれば再び下がるのである。
物価が下がっているうちは発行しても良いし、むしろ下がっているうちはお金の価値が相対的に高くなるので人々は益々お金を使わなくなり、不景気に拍車をかけることを考えるとお金を発行するのは義務ともいえる。
つまり、お金を使ってもらうためには徐々にお金の価値が減るように目標に通貨を発行する。徐々にとはどれぐらいかは説明に困るが、高度成長期時代のドラえもんネタで「郵便貯金で年7%、10年で2倍、100年で1024倍になったお金をタイムマシンを使って持ってくる」というのがあったことを考えると年3%程度の目標はむしろ控えめかも知れない。
インフレとデフレ
人々が欲するものを十分に供給できないと原料価格も上がり、製品の値段も上がる。この状態がインフレであり、売り上げも上がるので給料も上がり、失業率も下がる。逆の状態がデフレで、物価も下がるが売り上げも減るので給料も下がり失業率も上がる。
つまり通貨を発行しても、銀行に寝かせておくだけではデフレは解消しない。発行したお金で公共投資などの買い物をしたときにはじめてデフレは解消の方向に向かう。
ハイパーインフレーション
日本では経験していないが、物価が月に50%以上上がる(年130倍)ことを特別にハイパーインフレーションと呼ぶ。
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