食物連鎖とは、「食う、食われる」という捕食関係に着目して、生物種の間における関係を表す概念である。
概要
我々の住む「生物的環境」に住むものは以下の3つに分類される。
- 生産者(独立栄養生物):エネルギーを利用し、無機物から炭水化物などを作り出すもの。主に植物など
- 消費者(従属栄養生物):生産者により作られた有機物を栄養源とするもの。主に動物など
- 分解者(従属栄養生物):生産者や消費者の死骸や排泄物を無機物に分解するもの。主に細菌など
「消費者」は生産者の有機物をそのまま取り入れる第一次消費者、それを食べる第二次消費者、
生産者も前述の二者さえも栄養源にしてしまう第三次、第四次・・・という高次消費者の3つが居る。
例えて言うならニンジンを食べるウサギは第一次消費者、ウサギを食べるオオカミは第二次消費者、
何でもかんでも食べてしまう人間は高次消費者である。
このような食う、食われるの関係によってエネルギーが「高次」な生物へと移行していく関係を、
ひと繋がりの「鎖」に例えて「食物連鎖」と呼ぶのである。一般的には高次の消費者ほどその個体数は少ない。
実際には生物間での捕食関係は複雑にからみ合っており、網目に例えてこれを「食物網」と表現することもある。
生物濃縮
この関係によって引き起こされるのが「生物濃縮」である。これは数の多い「低次」の生物が体内に持っていた物質が
数の少ない「高次」の生物へと捕食によって移行していくことで、その濃度が高まっていってしまう現象を指す。
逆に生体内で代謝分解を受けて濃度が下がることを「生物希釈」と呼ぶ。
我々人間は高次消費者であるがゆえ、この現象により身体に有害な物質を多く取り込む危険に晒されている。
実際にカドミウムは土壌から米を通じて、水銀は魚を通じて我々の口から常に摂取されている。
もちろんこれらの物質に関しては基準値が設けられ、検査をクリアした食品が市場に出回っている。
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