概要
生の新子(しんこ、関西におけるいかなごの稚魚の呼称)を砂糖・醤油・生姜・みりん等で煮込んだ、佃煮の一種。
独特の甘さと噛みごたえがあり、一度口にするとごはんが止まらない中毒性を持つ。
いかなご漁が解禁される2月下旬以降、兵庫県南部および淡路島では新鮮ないかなごがスーパーに並ぶようになる。美味しい釘煮を作るべくスーパーでのいかなご争奪戦に参加し、手に入れたいかなごで作ったくぎ煮の匂いが漂うようになると、春の訪れを感じる兵庫県民もいるとかいないとか。また、自家製のくぎ煮を知り合いにおすそ分けする文化もあり、それ専用のタッパーや運輸サービスなんてのも存在する。
くぎ煮という名前の由来は、錆びて折れ曲がった釘に似ているためだと言われている。
歴史
いつからこの料理が作られるようになったかは定かではないが、少なくとも昭和初期には釘煮という呼称があったことが確認されている。
発祥の地とされているのは神戸市垂水区と長田区の2ヶ所あり、いかなごのくぎ煮発祥の地を示す石碑がどちらの区にも建てられている。ちなみに垂水区では「神戸・垂水いかなご祭」、長田区では「いかなごのくぎ煮コンテスト」なるものが毎年開催されており、どちらも発祥の地にふさわしい盛り上げを見せている。
作り方
- いかなごを水洗いする。
- 醤油などの調味料を鍋に入れ、煮込む。
- 調味料が沸騰してきたら、いかなごを投入する。(※一度に全部入れず、何度かに分けて投入する)
- アクをとりつついかなごを煮込む。(※この時、箸などでかきまぜない)
- しばらくしたら弱火にする。汁気がなくなるまで何度か鍋をゆすりつつ煮つめる。
- 汁気がなくなってきたら鍋の外に出し、冷ませば完成!
関連動画
関連項目
- 2
- 0pt