いすゞ・フローリアンとは、いすゞ自動車が1967年から1982年まで製造・販売していた乗用車、および商用車(バン)である。
概要
車格としてはミドルクラスのファミリーカーであって、競合車種は日産・ブルーバード、トヨタ・コロナあたりである。
営業力が弱く、量産車はデザインが魔改造されてしまったため売れ行きが悪く、売れ行きが悪い故に金型の改修が出来ずデザインを更新できないという、悲しい状況に陥った車でもある。末期生産車は主に社用車・営業車および教習車として使用された。
1978年からはディーゼルエンジン搭載モデルが設定された。元がエルフに搭載されているエンジンで、騒音や振動を押さえるため、燃料噴射ポンプの駆動方法やエンジン停止の方法が変更(エルフ:燃料遮断式→フローリアン:給気遮断式)され、QOS(クイック・オン・システム)という予熱時間がほとんど要らないシステムが装備されるなど「ディーゼルエンジンを知り尽くした」いすゞにふさわしいもので、石油ショック以降の省エネルギームードの中、一定の評価を受け一時的に売り上げを伸ばした。1979年には噴射ポンプを列型から分配型に変更した。
元々のデザインはイタリアの有名なコーチビルダーの「カロッツェリア・ギア」(ただしジウジアーロの移籍前)であるが、途中でいすゞが手を加えてしまい、伸びやかなイタリアンデザインが「プアマンズ・ロールスロイス」と揶揄される妙なことになってしまった。
実は名車「いすゞ・117クーペ」の姉妹車である。が、その雰囲気は量産車では希薄である。
車名の由来はオーストリア皇帝の純白の愛馬の名前であった。エンブレムはジウジアーロが東洋をイメージして「唐草模様」にしたのだが、1977年以降の一部生産車には車名の由来から、馬のエンブレムがついている。
後継車は「いすゞ・アスカ」(いすゞ車初のNAVi5搭載車。製造販売は1984年~1989年。正式な車名は「フローリアン・アスカ」という)。
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