『いまはまだねむるこどもに』(イマハマダネムルコドモニ)とは、ともなりたかひろによる短編小説である。
概要
キャッチコピーは、
当初は「4月いっぱい」の公表のはずだったが、問題点の項目で後述するが、諸事情により、4月15日をもって、この小説に関する宣伝はすべて「打ち切り」となった。
内容・評価
冒頭の献辞として、gaku-mc氏の『take it slow』という曲の、
という一節がよく現しているように、
「ある夫婦が、計画停電に際し、一本のろうそくの下、死産した長男をめぐる、お互いの誤解を解き、新生を得る」という話である。
『いまはまだねむるこどもに』というタイトルは、その「死産した長男」と、「新たに妻のお腹にに宿った子供」、その2つを指している。
4月1~4月15日のみの宣伝だったが、「縦書き文庫」内のランキングで月間1位を獲得した。
問題点
「打ち切り」となった原因の詳細は、「短編小説『いまはまだねむるこどもに』あとがき」→http://ch.nicovideo.jp/jigafromjiga/blomaga/ar1009958に書かれてあるが、その中から抜粋すると、
このたった7ページあまりの小説を一言でまとめれば、「長男の死産をめぐる夫婦の新生」となるだろう。
そこに、「今まで公表されていなかったが、風見しんごさんの長男が死産なさっていた」という「ニュース」が入ってきた。
当時の無神経な僕は、
「この『ニュース』を利用せずにどうする」
と思い、この風見しんごさんの「ニュース」も利用した。
(中略)
まことに「恥知らずの極み」である。
――そこにきて、今回の熊本地震である。
確かに作中、「計画停電」という設定が出てきて、「ライフラインの欠如」という側面では、この小説と時局の「熊本地震」との「類似性」を持っていたが、・・・話ここに至って、さすがにこの「ニュース」を「利用」するのは、あまりにも下劣な気がした。
と同時に、このとき、はじめて、これまでの僕のこの小説における「宣伝行為」のすべてが余りにも下劣に思えてきて、(中略)さすがの鉄面皮の僕も、筆も何もかも投げ捨て、その「恥」に、両手で顔を覆わざるを得なかったのである。
とある。
作品URL
『いまはまだねむるこどもに』(「縦書き文庫」/無料)→http://tb.antiscroll.com/novels/jiga619/19054
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