うさみみデリバリーズ!!とは、2003年2月21日にすたじおみりすから発売されたエロゲである。
キャッチフレーズは
燃える青春お届けラブエロ萌えコメＡＤＶ
略して！ 熱血宅配ＡＶＧ
概要
公式な広報ではおそらく面白さが十分に伝え切れていない、埋もれた名作。
すたじおみりすは製品にバグが多いことで有名なメーカーであったが、うさみみデリバリーズ!!も例に漏れず結構バグがあった。しかし総体的にはそこそこ良作で基本バカゲー、けどSF設定はなかなか本気という作品である。
詳細は後述するストーリー、キャラクター（ユーザマニュアルからほぼ引用）を参照。
『浮き島』と呼ばれる軌道エレベーターの地上側設置予定地として作られた人工島を舞台に、夏の数日間におきた出来事を扱っている。
という２点において一部では高い評価を得ている。
作中での、キャラクターの朽木べるの による「べるの先生の青空授業 なぜなに軌道エレベーター（全３章）」は、とてもわかりやすい解説で、軌道エレベーターの入門書としても最適。（※ただし２章まで）
何故エロゲでここまで力を入れて解説する？ と疑問を感じるほど軌道エレベーターの解説に力をいれており、脚本家の趣味を感じとることができる。
ストーリー
２００９年。
ここは赤道直下、ミクロネシアの近くに位置した太平洋のど真ん中。
日本国千葉県の水上都市・新船橋市。
通称『浮島』。
そしてオレの名は市橋Ｑ太郎。
新船橋市朱雀区にある、(有)鈴沢宅配所でバイト中の宅配員(デリバリスト)だ。
新船橋市の中心街は、朱雀区にある巨大地下街『朱雀大路』だ。
これは水上都市の性質上、高層建造物が建てられないことに由来していて、
地下五層からなる空調完備の巨大地下都市となっている。
地下には地下鉄はもちろん、エレベーター、エスカレーター、
アクセルライナーと呼ばれる動く歩道まで完備して移動手段を確保しているが、
それでも十万人都市の地下は広大だ。
自動車・バイクの類のガソリン走行機は完全に禁止されており、
自転車等の自走機、電気走行機も、危険防止のため使用が制限されている。
そこで出番になるのが宅配屋だ。
メールだインターネットだとＩＴが普遍化した時代でも、
やっぱりモノはなくならない。
重要書類だったり、ＤＶＤメディアだったり、愛を伝える花束だったり
億の契約を左右するハンコだったり、お嬢様御所望のボンタンアメだったり。
宅配屋は市の許可を得て自転車等を駆り
複雑に入り組んだ地下や、灼熱の地上を駆け回る。
届け物があればどこにでも行こう。塀の中にも海の上にも、
立入禁止の麒麟区にも、第十六隔壁層の難民スラム街にだって無事に届けよう。
キャラクター
市橋 Ｑ太郎（いちはし きゅうたろう）
主人公。
物を届けるしか能のない、どこにでもいる宅配屋（デリバリスト）。
預かり物は丁重に。 挨拶は元気良く。 モノといっしょにココロも届けよ。
死んだじじいの格言を胸に、宅配業に完全燃焼する体力バカ。
『それはオレが宅配屋（デリバリスト）だからだ！！』と叫べばだいたいの事情は解決する。と思っている。
長身で細身。髪は天然パーマがかっていて、目元を覆っている。
全身ウニクロで揃えた安物の衣服に、宅配屋のユニフォームたるエプロンを装着。
水ノ森 珠緒（みずのもり たまお） ＣＶ：青山ゆかり
「らびあん・らびっと」で働く宅配娘。 通称「おたま」。
ショートパンツにタンクトップ、サンバイザーという西海岸風スタイルに、らびらびのトレードマークであるウサミミを装着し、インラインスケートで地下フロアを疾走するスポーティ娘。
バーゲンセールとケーキの食べ放題が大好きで、つねにダイエットと食欲を天秤にかけて迷っている、ごく普通の女の子。
正義感が強く、篠宮ＤＦに軽い憧れを抱いている。
羽生 紀里亜（はにゅう きりあ） ＣＶ：児玉さとみ
スピードデリバリーサービス「らびあん・らびっと」支店長。
非常識な手段でライバル店「鈴沢宅配所」にトドメを刺し、Ｑ太郎をムリヤリ自社に引きずりこんだ張本人。
「新船橋に羽生あり」と言われるほど非常識な行動力に富んでおり、「騒動あるところに羽生あり」と言われるほどのトラブルメイカー。
イタズラや悪巧み、人をおちょくるのが三度のメシより好きで、いつも「なにか大事件が起きないかなあ」と危険なことを望んでいる。
クセのある赤毛に端正な顔立ちは、美人と言っていい部類。
身形はブラウスにタイトスカートとシンプルだが、アクセサリは高そう。
かつては世界的な多国籍企業「アルベルトインダストリージャパン」に勤めており、各方面にコネを持ち、各方面のヨワミを握っているという。
猫原 薫（ねこはら かおる） ＣＶ：吉川華生
「らびあん・らびっと」で働く宅配娘。
違法電動機つき自転車を駆る。
ロングヘアーにスパッツの、すらっとした長身の美女。 通称「ねこ」。
常に不機嫌そうに睨みをきかせ、斬りつけるような威圧感を漂わせている。
基本的に言葉少なで、言葉より先に手が出ることもある。
新船橋市唯一の指定暴力団「猫仁会」会長の孫であるが、現在家出中。
らびらび事務所の地下にある仮眠室を私室として、勝手に住み着いている。
彼女の大パンチを受けて立ち上がることの出来る者は、浮島に五人といない。
鯨井 みちる（くじらい みちる） ＣＶ：宇佐美桃香
「らびあん・らびっと」で、主に事務職を担当する女の子。
レースクイーン風の衣装に、顔に似合わぬナイスバディーを詰め込んでいる。
いつもほがらかで柔和、にこにこ笑ってお茶を出す。通称「くじら」。
もともとは朱雀大路のムーンパックスコーヒーの看板娘だったが、羽生紀里亜によってスカウトされた。らしい。
その性格と容姿からファンが多く、ビジネス街のおじさん達のアイドルである。
実家は浮島にある唯一の総合病院「鯨井総合病院」であり、弟が一人。
育った環境のせいか、彼女はたまに何もない中空に向かって会話を始める。
いわく「見えないもの」が「見えている」らしい。
朽木 べるの（くつき べるの） ＣＶ：北都南
「らびあん・らびっと」で働いている、というか、主に遊んでいる女のコ。
欧州の血を感じさせる金髪碧眼の少女だが、その口からあふれるのは、まだおぼつかないがらもコテコテの日本語。通称「べるの」。
彼女が駆るのは一人用電気乗用機器「ジンジャー」。
改造ジンジャーに乗って右へ左へ、ちょろちょろと動き回る元気娘。
イタズラとオヤツが行動基準の女のコだが、機械いじりに妙な才能を持ち、愛機のジンジャー『ペインキラー』は、道交法違反的なスピードを出すという。
怪盗ＳＳ（かいとう・シスターストロベリー） ＣＶ：草柳順子
レオタードに網タイツ、表は漆黒で裏は真紅のマント、ベレー帽といういでたちで、肩には相棒のジャンガリアンハムスター「みりす」を連れた、いま浮島でちょっとだけ話題の、謎の美少女怪盗。
目撃情報によって、ここ数ヶ月に渡る未解決連続盗難事件の犯人とされている。
盗難物は主に「食料」で、どれも軽犯罪レベルであるため、警備機関にもなんとなく放置されているという不思議な存在。
「天知る！地知る！おなかへる！」と前口上とともに登場する謎のヒロイン。
べるの先生の青空授業 なぜなに軌道エレベーター（全３章）
作中で行われる、軌道エレベーターの解説。
べるのがキホンチューのキホンを教えるので、リクツをリカイするお
関連動画の10：40からでもいいお
第１章 軌道エレベーターの基礎知識
第２章 軌道エレベーターの仕組み
（キーワード：チューブ、バランス、カウンターウェイト、みっつのモンダイ）
２－１．構造物質問題
（キーワード：カーボンナノチューブ、量産）
２－２．資金問題
（キーワード：そくていふのう）
２－３．開発理由問題
第３章 ＳＦの章
（キーワード：贋作）
各章のタイトルとキーワードを書いておいたので、内容は勝手に想像するおっ。
ムチでモーマイな人間にはこれではわからないかも知れないけど、後は自分で調べるお。
関連動画
関連項目
備考
- 舞台が新船橋市なのは、当時、すたじおみりすの所在地が船橋市だったためである。
- べるのの乗り物はジンジャーとなっているが、セグウェイと言い換えた方が伝わりやすい。ジンジャーとはセグウェイの開発時のコードネームである。
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