うる星やつら オンリー・ユーとは、1983年2月13日公開のアニメ映画である。80分カラー。後にディレクターズ・カット版にあたるノーカット版が公開され、そちらは104分と20分以上の未公開シーンが追加されている。
概要
監督はテレビシリーズも手掛けていた押井守で、実質的に彼の長編デビュー作となる。
高橋留美子原作の漫画「うる星やつら」初のオリジナル劇場版にあたり、ストーリーはエルと名乗る女性から主人公の諸星あたるとエルの結婚式が行われると地球の仲間たちの下に招待状が届き、結婚を阻止しようとするラム、そして明らかになるエルの本当の目的、といった原作初期を思わせるドタバタのラブコメ劇となっている。
押井守は当初本作品の監督を務める予定ではなく、公開までの期間が残り半年程になった時期に先の担当者が降板、メカのデザインと本作品オリジナルキャラのエルのイラスト、脚本が出来ていただけ、という最低最悪としか言いようのない状況下で急遽抜擢されてしまったものである。
結果として、押井はテレビ版に登場したキャラクターを総登場させ、かつ内容に破綻が無いように脚本を書き換え、修正したストーリーを片っ端から絵コンテに起こして切っていく、という手法で何とか完成に漕ぎ着けた。結果的に、ドタバタ劇でストーリー性については二の次で、ギャグアニメとしての本分を発揮する故に、随所に矛盾した場面やギャグ的な演出、パロディは目立ってはいるものの、前述の通りテレビに登場した多くの人物がスクリーン狭しと一堂に会する一種のオールスター映画となり、原作者はもちろん、アニメ版のファンからは絶賛された。
押井守自身は本作を「失敗した映画で、単に豪華なテレビ版」とあまり評価しておらず、次回作「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」は彼の作家性を大いに映画に反映した内容となった。結果、原作者とは軋轢が生まれてしまったが…
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