「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」とは、1984年2月11日に公開された長編アニメ映画である。
監督・脚本は押井守。
「機動警察パトレイバー the movie」「機動警察パトレイバー2 the movie」「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」と並ぶ押井守作品を代表する長編アニメ映画作品として知られている。
概要
1983年に公開された初の「うる星やつら」劇場版作品である「うる星やつら オンリー・ユー」が興行面で好調だったために、劇場版の第2作として製作された作品。
「オンリー・ユー」を原作者の高橋留美子が絶賛したものの、監督を務めた押井守は「完全な失敗作」と感じておりフラストレーションが溜まっていた。第2作の企画が立ち上がった際に「自分の作りたい作品を作りたい」と熱望した押井守が当初書き上げられた脚本を突っぱね続けてスケジュール破綻ギリギリのところで半ば強引に提出した本作の草案が時間の都合で通り、「ビューティフル・ドリーマー」が誕生したと言われる。
延々と繰り返される「友引高校学園祭の前日」を舞台にした本作は、後に「ループもの」と呼ばれるようになるジャンルの要素を取り入れた、日本のアニメ作品における最初期の作品の一つとされており、後世の作品に多大な影響を与えた。
映画評論誌「キネマ旬報」で行っている読者選出ベストテンにおいて1984年度作品の第7位にランクインするなどマニアの間では高い評価を得たものの、興行成績では前作「オンリー・ユー」を下回ってしまった。
「オンリー・ユー」では大絶賛していた原作者の高橋留美子が「ビューティフル・ドリーマー」を試写で見た際に激怒したと言われており、「うる星」のファンの間でも評価が別れる問題作となっている。
また、計6本製作された劇場版うる星やつらのうち、本作のみDVDやBDでの再発が大幅に遅れて視聴しにくい環境となってしまったのでも知られる。
これは、劇場公開時に配給元となった東宝が権利を持つ作品をはじめとした既存の作品のキャラクターをお遊び的に登場させる演出を行ったため、権利関係が複雑になってしまったことが影響している。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- アニメ作品一覧
- アニメ映画の一覧
- 1984年のアニメ作品一覧
- うる星やつら
- 愛はブーメラン
- 押井守
- ぴえろ
- ループもの
- サマータイムマシン・ブルース(演劇を元にした映画。映画版には本作のオマージュ的な要素がある。)
- 4
- 0pt