おでん(御田)とは、日本料理の一種で、練り物や揚げ物など様々な具材を出汁で煮込んだ煮込み料理である。お好みで辛子などを付けて食べる。
概要
醤油などで調味した出汁で大根や玉子、こんにゃくなどを長時間味が滲み込むまで煮込んだもの。火に掛けた後、鍋の中でじっくり休ませて味を定着させる調理法もある。
元は煮込み田楽と呼ばれる料理だったのが、煮込みを省略しただの田楽になり、女房言葉でおでんと呼ばれる。それが一般的に使われるようになった言葉である。
女房言葉とは、頭の二文字におを付けて呼ぶ言葉。
(かき餅の「おかき」や玉杓子の「おたま」なども女房言葉である。)
煮込み田楽→田楽→おでん
煮込み田楽以外に焼き田楽や味噌田楽などが存在するが、おでんとは区別される。
往年においては屋台、近年においてはコンビニでの調理販売、自動販売機での缶詰販売などが行われているので自炊しない者でも手軽に食べる事が出来るが、基本的には家庭料理である。
出汁は東西の例に漏れず、関東では醤油味の利いたやや濃い口、関西はやや薄い色合いの出汁が使われる。関西では「関東炊き」とも呼ばれる事がある。
愛知県では八丁味噌で出汁を調味し、味噌だれを付けて食す「味噌おでん」がポピュラーであり、おでんといえば主にこの味噌おでんを指す。醤油味の出汁で作るおでんは「関東炊き」として区別される。
具材
おでんに用いられる具材はおでん種と言い表される。用いられる具材はさまざまであるが、オーソドックスなものとしては大根、こんにゃく、ちくわ、煮玉子、はんぺん、ロールキャベツ、がんもどき等が使われる。これ以外にも地方によっては定番とされる具材があり、地域色の出やすい料理である。
食す際の薬味として辛子や七味唐辛子を好む人も少なくない。
オーソドックスな具材
やや地域的な具材
以上の具材は一例であり、他にも地域によって様々なものがおでん種として用いられる。
オーソドックスな具材で挙げたおでん種であっても、地域や店舗によっては扱っていない事もあるため注意したい。
コンビニにおけるおでん
先述の通り、昨今ではコンビニで調理販売されているため手軽に買い求める事が出来る。多くの場合はおでん種1個単位から買う事が可能。
大抵のコンビニチェーンに於いておでんを扱っており、チェーンごとにそれぞれおでん種が違っていたり、異なったキャンペーン展開をしている。また、同じチェーンでも地域によってはおでん種が異なっている場合がある。
セブンイレブンを除く大抵のチェーンでは販売が期間限定で、10月から3月の間が一般的。
サークルKサンクス
おでんは故・赤塚不二夫氏の代表的な漫画の1つである「おそ松くん」に登場するキャラクター「チビ太」の好物としても知られており、サークルKサンクスは「チビ太のおでん」というタイアップキャンペーンを2013年まで毎年行っていた。商品にもそのまま「チビ太のおでん」というものがあり、一本の串に三角に切られたこんにゃく、うずら卵の入ったがんもどき、そして焼きちくわの三種が刺さったセット商品で、1串100円で販売されていた。
2014年初頭でキャンペーンを終えてから暫く休止していたが、2016年1月15日に約2年振りに本キャンペーンは復活、お馴染みの「チビ太のおでん」も以前と変わらぬ具を並び刺して再び販売される事となった。
ローソン
ニコニコ動画のローソンチャンネルではこのような動画をアップロードし商品アピールを行っている。
ファミリーマート
ファミリーマートではおでんのつゆに麺を入れた「おでんラーメン」を販売しているのが特徴。
セブンイレブン
特筆するものは無いものの、一年を通して常時販売しているのが特徴。
おでん芸
始まりは『オレたちひょうきん族』のコントで片岡鶴太郎が熱々なおでんを食べている様子が面白くそのまま放映したことが始まりである[1]そして、後の回で再びおでんが登場し、たけしが鶴太郎に無理やり熱々のおでんを食べさせている様子が更に面白い結果になったため、以降は鶴太郎のお約束のネタとして何回もやらされる羽目になった。[2]このため、この影響で鶴太郎はおでんがトラウマものになったとのこと(ただし、ひょうきん族のおでん自体は美味しかったとのこと)。鶴太郎がやらなくなった後はダチョウ倶楽部が受け継いだ(曰くアレンジしてパクった)。
ひょうきん族のおでんは本当に熱く、自ら食べているところに追い打ちをかけるパターン、押さえ付けられて無理やり食べさせられるパターンがある。他にも思い切り汁をかけたり、汁思わせておいて水をかけるというパターンまで存在している。ちなみにビートたけしは基本的に仕掛ける側だが、押さえ付けられて汁をかけられたこともある。
その後、ダチョウ倶楽部のおでんはやけどなどを考慮して、温度、具の配置、食べさせる具も徹底しているのでそこまで熱くないらしいが、温度調整が難しく本当に熱かったということも多い。そのため、トリックを知らないスタッフが本当に熱いおでんでやらせようとしたところもあるらしい。ちなみにおでんの管理はマネージャーの仕事であり、ちゃんとマニュアルに残している。コントにおいてのおでん芸はしっかり裏打ちしたものであり、予定調和と思うかもしれないが、熱くなくても熱いと思わせるリアクションがとれるのは幾ばくの経験を重ねた結果であることを忘れないでほしい。ちなみにDVDで販売した「リアクションの殿堂」においては本気で熱くしたおでんを使った芸をしている(おでん芸においての肥後の気遣いや天然さがわかる映像でもあるし、本当に熱い時のリアクションがわかる映像でもある)。
なお、鶴太郎が芸術家路線になった以降はおでん芸をやらなかったが、2016年にダチョウ倶楽部と共演した時に久々におでん芸をやる羽目になり、鶴太郎はひどい目にあったものの久々のおでん芸にダチョウ倶楽部からも「さすがレジェンド」と言われている。
ニコニコ動画におけるおでん
実際に調理される様子を撮影した料理動画や、食される動画のタグに用いられる。
また、料理以外にも様々なものに「おでん」タグが用いられる事がある。
例を挙げると、
- ゲーム「FF11」のオーディンサーバーの略。おでん鯖。
- ゲーム「オーディンスフィア」の略。
- 特定の空耳。
- ゲームプレイ動画の作者「おでんの人」の略称。
- 放送大学のOPの通称(CGで表される立方体・球体・三角錐の3つがおでんに見えるため)
など。
関連動画
お絵カキコおでん祭り
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関連静画
関連項目
※具材については、具材の項目のリストを参照・追加してください。
脚注
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