お前にやられてこうなったんだ 満足か?とは、猿渡哲也の漫画『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』の登場人物 宮沢尊鷹の台詞である。
この概要が気になるのか?
このセリフ自体は『TOUGH 龍を継ぐ男』[1] 第13巻収録の BATTLE.153「悪魔、再び」に出てくるが、過去の展開が前提となっている。
NEO宮沢熹一の主催する“血の謝肉祭”に参加した宮沢尊鷹は、ガルシア28号と戦いを始める。“一族最強”と謳われる尊鷹の高度な武術と、“最高品質”のガルシアのパワーがぶつかり合う――。
ガルシアはローキック一発で尊鷹の左足をへし折り、尊鷹は得意とする跳躍を活かした空中戦法を封じられてしまう。立ち上がることができず呻く尊鷹。その折れた左足をガルシアは執拗に攻撃し、ついに尊鷹の左足は切断されてしまう。そこへ誘導されてきた長岡龍星をガルシアから庇いながら、尊鷹は敗退という結果になった。
宮沢熹一がガルシアを倒し“血の謝肉祭”は終幕。ガルシアは米軍に確保され、臓器を提供するために生かされることとなる。そしてやがては心臓すら提供することになるという事実を知ったガルシアは脱走。泳いで沖縄から東京に渡り、たまたま通りかかった宮沢熹一に保護される。事情を知った宮沢一族はガルシアを保護することに。
熹一と宮沢静虎が米軍の追っ手を探している間、ガルシアを守ることになったのは尊鷹その人。尊鷹はガルシアが左足――義足をみつめていることに気づく。
「この義足が気になるのか? お前にやられてこうなったんだ 満足か?」
無言のガルシア。尊鷹は、お前は感情がないから、人の足を切断しようと人を殺そうと罪悪感に苛まれないだろうな…とネチネチと怒りをぶつけ、「人の痛みがわからなくて“人間”と言えるのか」とまで言ってしまう。だが、ガルシアの悲しい瞳を見るや冷静さを取り戻し、
「すまない...私としたことが... 安心しなさい 何があってもお前の命は守ってみせる」
と即座に謝罪するとともに、自身の使命を全うすることを誓うのだった。
人が自分の脚を失うことがどれ程の苦痛かは計り知れない。自らの肉体を武器とする武術家なら尚更だ。「高潔」と謳われる尊鷹ですら取り乱してしまうほど。脚を失うことは彼にとって相当堪えたとわかる名台詞である。
語録としての使い方
「○○なんだ 満足か?」と改変して使われる。イヤミを込めたり自嘲するときに使う。
一族の誇りと信念に懸けて...関連項目を護るッ
脚注
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