かめはめ波(かめはめは)とは、鳥山明原作の漫画『DRAGON BALL』およびそれを原作とするアニメなどに登場する亀仙流の技の1つである。両手の重ねて合わせた手のひらから光線を放つ技。
概要
かめはめ波は漫画『DRAGON BALL』に最も多く使われる光線技の一つで作中では主人公の孫悟空を始め様々な登場人物が使う。
名前の元ネタはハワイ王国を建国したカメハメハ大王ことカメハメハ1世。DRAGON BALL大全集によれば、案を出したのは鳥山先生の妻らしい。
20代より上の世代にはもはや説明不要の有名な言葉である。 気を体外に放出する飛び道具的な技の元祖の位置にあり、かめはめ波を模した技は昨今数多く存在する。
作中で一番初めに使ったのは武天老師(通称:亀仙人)である。
天下一武道会では武天老師しか使えない技とも言われており、本来は何年も辛い修行の末に会得するのが普通だが、悟空は亀仙人が使ったのを一回見ただけで会得する。
この技は亀仙流の技であるが、悟空だけでなく門下のクリリン、ヤムチャらも伝授されたわけではなく自力で体得している。
ほかの門下で使用したのは孫悟飯(孫悟空の育ての親)であるが、これも直接伝授されたものかは定かでない。
天津飯にもあっさりコピーされている。
ゲーム『ジェイスターズビクトリーバーサス』や『ミラクルバトルカードダス』では、『銀魂』の坂田銀時も使用しており、前者のPVでは悟空とともに放つ場面もある。
使い方
かめはめ波の使い方を以下に紹介する。
慣れてくると片手でも足でも出せる。掛け声も省略可。
どの条件をもって「かめはめ波」とするのかは不明である。
掛け声
「か~め~は~め~波!!」という掛け声が有名だが、だんだん「波!」と省略したり、掛け声なしで撃ったりするようになっている。
さらに悟天のように掛け声が間違っていても撃てた。
アニメ中やTVゲームなどでの演出の都合上「かめはめ波!」と短く掛け声を発する場面も度々みられる。
効果
基本的には熱を持ったビーム砲のようなものだと考えられる。
十分な威力のかめはめ波が命中すると対象は跡形もなく消える。
対象が強くて威力が足りない場合、体に傷がついたり服が破れたりする。
弾き返すと手が痺れたりする。
爆発を起こすこともある。
たき木を燃やしたりもする。鶴仙人を遠くにふっ飛ばしたこともある。
類似技のひとつである繰気弾も打撃技。
これらの効果から、単純に熱光線だけというわけでもないようである。
ただし、見た目的にも演出的にもエネルギー波とほとんど差がないにも関わらず、作中の人物が平然とエネルギー波を撃つようになった後にもセルがかめはめ波を使いピッコロが驚くシーンや、未来のセルがトランクスを驚かせるためにこの技を使うシーンがあるなど、明確に別の技であると描かれている。
「威力に関わらずかめはめ波が通じない」とされる天津飯が独特の手印を組むかめはめ波返しを使っている点からも普通のエネルギー波とは違う技であることが伺える。
使い手
亀仙流門下
その他
- 天津飯
- 孫悟飯(孫悟空の息子)
- チチ(一部ゲームのみ)
- セル
- セルジュニア(一部ゲームのみ)
- 孫悟天
- トランクス(アニメのOPおよび劇場版のみ)
- 魔人ブウ
- ゴテンクス
- ベジット
- ゴジータ
- ウーブ
- パン
- ベジータ(一部ゲームのみ、原作やアニメでは名前は違うが原理は同じ「ギャリック砲」という技を使う。)
- ラディッツ(一部ゲームのみ)
- 坂田銀時(一部ゲームのみ)
ゲーム『超ドラゴンボールZ』では、通常はかめはめ波を使用できないキャラクターにも会得させることができる。
類似のエネルギー波
類似の技で最初に登場したのは桃白白の「どどん波」である。
厳密にはかめはめ波より先にチチがエメリウム光線のような攻撃を使っているが、これは気を使った技か怪しい。
話が進むとかめはめ波の使用者も増え、さらに「気功砲」、「爆力魔波」、「ギャリック砲」などの類似技が登場し、やがて技名のない光線技も多用されるようになる。
こうした無名のものは「エネルギー波」あるいは「気功波」という通称がある。
逆に技名があるものも便宜上「エネルギー波の一種」などとして説明されたりしている。
この「エネルギー波」という名称の初出はナッパ戦のピッコロのセリフ「とんでもないエネルギー波」と思われる。
というか、原作ではここでしか呼ばれてないはずである。
しかし、この技は光線技ではなく、遠距離で爆発を起こす技だった。
しばらく後に発売されたゲーム『ドラゴンボール3 悟空伝』で隠しボスのラディッツが同じ名前の技を使う。
ラディッツの技には名前がなかったので、使えそうな技名を探して当てはめたのかと思われる。
(動画の一番最後)
この次回作『ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人』以降では悟空を含む複数のキャラクターが「エネルギー波」を使うようになり、このあたりから定着したようである。
ゲームでは他にも無名の光線技に技名を与えており、結構新しい作品でも名前が残っていたりするが、特徴のない汎用光線技は「エネルギー波」である。
いっぽう原作では「気功波」という呼び名が人造人間編で登場しているので、経緯を考えるとこちらのほうが正当性がありそうだが、エネルギー波という名前が既に定着していたせいかどっちかに定まることなく、今でも両方同時に使われている。
かめはめ波にも言えるが、どういう意味で「波」なのかは不明。
「衝撃波」なのか、「波動(オカルト用語)」とか「波動砲」とかの影響だろうか。
繰気弾のように、光線ではなく光球を飛ばすものは「エネルギー弾」と呼ばれて区別される。
暫定分類
波タイプ
もっとも基本的なエネルギー波タイプ。
手から継続してエネルギーを射出し相手に着弾させ爆発させるものがほとんど。
演出上力を込め続けるイメージを全面に押し出しやすく、エネルギー波の押し合いやトドメの一撃、決め技など多用されることが多い。着弾点を絞れば貫通するイメージも作ることが出来る模様。(ファイナルフラッシュ)
例:かめはめ波、魔閃光、ファイナルフラッシュ
弾タイプ
手からエネルギーを捻出しそれを球状の弾に変化させ相手に放つタイプ。
弾という形状を活かし、非常に大きい物や集中させたものというイメージを全面に押し出しやすい。
エネルギーを形にしてボールのようにぶつけるというイメージが強く、貫通性はほぼ無いと言っていい。
また、エネルギーを継続して放つのではなく、一度作ったものを飛ばすという描写から、手元を離れた後弾を遠隔操作出来るイメージも強い。
例:元気玉、繰気弾、デスボール、ビッグバンアタック、SSデッドリーボンバー
レーザータイプ
波タイプと似ているが、エネルギーを収束し、先鋭化しているタイプ。指先からの射出が多い。
エネルギーを継続して射出するという点では波タイプと同じだが、その描写が一瞬でありスマート且つスピーディーなイメージを全面に押し出しやすく、人体を貫通する残酷なイメージが多い。波タイプとは違い押し合いには不向き。
大体あっさり決めるイメージだが、魔貫光殺砲など全エネルギーを集中したり、限りなく波に近い性質を持つどどん波など例外もある。
不視覚タイプ
エネルギーが視覚化されず、効果だけ現れるタイプ。
サイヤ人襲来時のナッパが得意であり、ワンアクション後に着弾点が大爆発を起こしたりするもの。
その他、相手を睨むと同時に相手に衝撃を与える「気合砲」や、ベジータがキュイを爆殺するときに行った技も同類と思われる。
その他
- SFとコミックの祭典『アルマゲドン・パルプ・カルチャー・エキスポ』では、2001年から「かめはめ波コンテスト」が毎年開催されている。
参加者が実際にかめはめ波を出しているかのような演技をし、それを競う大会である。 - ゲーム『ストリートファイター』に登場する「波動拳」はかめはめ波を元にしているとされる。
- 3Dアニメーションが使われるようになった「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」以降のドラクエシリーズでは一部のモンスターが呪文や特技を使用する際にかめはめ波の構えをとる(まほうつかい、なぞの神官、ゾーマ、闘神レオソード等)。
特に3DS版「ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵」での「しん・りゅうおう」はポーズだけでなくマジでぶっ放す。
胸熱なモーションだが、回し蹴りやら瞑想やらハッスルダンスやらする際にもぶっ放すちぐはぐなモーションだったりする。
関連動画
関連静画
関連項目
- ドラゴンボール関連項目一覧
- かめはめはぁん
- 気功砲
- 魔貫光殺砲
- ギャリック砲(名前は違うが原理は同じ技)
- ビッグバンアタック
- ファイナルフラッシュ
- 波動拳(そっくりな技)
- Zwatch
- ジェイスターズビクトリーバーサス
- カメハメハ大王
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