かゆうまとは、日記の最後に書かれた遺言の様なメッセージの略称である。
概要
カプコンのゲーム『バイオハザード』で事故を起こした研究所の飼育係がゾンビになるまでの過程を日誌に記した際、日誌の最後に書かれていたメッセージである。
正確には「かゆい うま」であり、意味としては下記の原文の通り。普通の人間だった筆者が肉体の違和感を始めに、徐々に変異していくに連れ文章能力や思考も退化・稚拙になり、元同僚のゾンビ(スコット)を喰いながら、数日後?日誌を書くルーチンだけは残ってたのか「かゆい、うまい」と記そうとしてこのようになったと思われる。
「かゆうま」という略称で広まって使われているため原文でも「かゆ うま」であると勘違いされがちだが、原文では「かゆい うま」である。無印で「かゆ うま」だったのがディレクターズカット版で「かゆい うま」に変更されたという説を唱える者もいるが、実際には無印の頃から「かゆい うま」となっており、リメイク版など全てのバージョンで「かゆい うま」となっている。
余談だが、コナミの『クイズマジックアカデミー』では本項の語を答える問題があり、「かゆいうま」が正答となる。
ちなみにバイオハザードの世界観を再現したレストラン「S.T.A.R.S」のメニューで、「かゆい うま」という名前のおかゆが存在する。
「贅沢に生鮭を使った、特製卵とじがゆ。」とのこと。お値段700円。
かゆうまの原文
飼育係の日誌
May 9, 1998
夜、警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった。
スティーブの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。
May 10, 1998
今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいたゴリラのような奴だ。
生きたえさがいいってんで、豚を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり内臓を引き出したり
遊んだあげくやっと食いやがる。
May 11, 1998
今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たスコットに突然たたき起こされて俺も宇宙服を
着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。
May 12, 1998
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。
いらいらするんで、腹いせにあの犬どもの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。
May 13, 1998
あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう俺は宇宙服を着なくていいと医者がいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。
May 14, 1998
朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。
犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。
May 16, 1998
昨日、この屋しきから逃げ出そうとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
腕[1]のはれ物 かきむしたら 肉がくさり落ちやがた。
いったいおれ どうな て
May 19, 1998
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、いぬ のエサ くう
May 21, 1998
かゆい かゆい スコットーきた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。
4
かゆい
うま
出典:『バイオハザード』原文
製作者がこの演出を気に入った為か、続編でも度々途中で終わる日記が発見される事がある。
職員や医師の大半を発病した患者との戦いで失い、この病院を維持することはすでに不可能だ。もう遅い。力が足りなか た。
見たこと無きウィルスが 原因あるとわかってから。対処が後手 なってしま た。
そろそれ辛い。 わたしの 意識も もも もたな る出典:『バイオハザード3』
マーカス所長の没頭している研究、
そしてあのヒルどもに注ぐ異常な執着は何だ?
いや…執着というより、
愛情のようにさえ思える。
ウワサによると、あのヒルどもはかなりヤバいらしい。事実、その一匹に接触されたデニスが熱を出してぶっ倒れちまった。
今日もだ…。
扉の向こうから、体をかきむしってはうめくこえが きこえてくる
『触らぬ にたたりなし』だ。おれ 絶対にヤツらにちか寄らない。
せかく所長にごしめいされたッてのにデニスのようになるのはゴめンだ。ちくしょうでにすのやつ
またかきむしっる。
こっちまでかゆ なるう
ぜん ぜ
やるき お きないでにすも かく やめちゃ た
おなか すいた
たすけ て
まま
出典:『バイオハザード0』
4月5日
村に油田の所長と名乗る男がやってきた。
油田のそばに住む住人全員に、伝染病の予防接種をしたいのだと言う。
あいつらは、我々の親の世代の者をだまして土地を手に入れ、あの油田を作った。
その負い目があるのだろう。
ことあるごとに村に便宜を図ってくれる。
沼の行き来に不自由していると言えば、ワイヤーを張ってあのゴンドラを作ってくれたりもした。
時には外国の珍しい酒を振舞ってくれることもある。
今回もそういうことなのだろう。
村人たちは喜んで申し出を受けたが、俺は断った。
別に、はっきりとした理由があったわけじゃない。
なんとなく、村に来た油田の所長の目つきが気に食わなかった。
ただ、それだけだ。
4月8日
予防接種を受けるため、村の者たちは、全員油田へと出かけていった。
いつも騒がしい村が静かだ。
こういう日は、ゆっくりと昼寝をするに限る。
4月9日
昼寝をしすぎたせいか、なかなか寝付けないでいると外が騒がしい。
広場で、皆が真剣な様子で話し合っている。
なんでも、子供が大変な高熱で苦しんでいるのだと言う。
それも一人がではない、全員が、である。
母親たちは、汲んできたばかりの水で子供たちの体を冷やしているが、いっこうに熱は下がらない。
明け方、全員が息を引き取った。
朝になり、村長が油田へと出かけた。
皆、子供たちの死が、昨日の予防接種と関係あるのではないかと思っていた。
戻ってきた村長は、子供たちの死は伝染病の初期段階かもしれないので、もう一度予防接種を受けることになったと皆に告げた。
俺は今回も拒否したが、伝染病にかかれば村の一大事だ。
皆に無理やり連れて行かれ、予防接種を受けさせられた。
4月10日
村で喧嘩が起こる。
男たちは、全員殺気立っている。
子供を亡くしたばかりだからだと思うが、どうも違うような気もする。
反対に、女性はぐったりとして元気がない。
すでに伝染病が広がり始めているのか?
4月11日
今日は、なぜか落ち着かない。
体の芯がうずくようで、じっとしていられない。
仕方がなく、外へ出て体を動かすことにした。
外に出ると、奇妙な格好をしている奴がいた。
服を脱いで武器を手にし、体中に戦士の模様をペイントしている。
村祭りの日ならともかく、なんて格好しているんだ。
一言いってやろうと声をかけたが、振り向いたその顔を見て何も言えなくなってしまった。
顔の半分が醜く膨れ上がり、人とは思えない顔つきになっていた。
一体、どうなっている!?
4月12日
昨日から、悲めいがたえない。
おとこたちは、昔にもどったかのようなカッコウであらそいをつづけている。
おんなたちは、ほとんどが死んだか、殺されたかしたようだ。
4月13日
アタマぼーっとしている。
熱ある?
かんがえまとまらない。
今、マドの外、大おとことおった。
3メートルぐらいあった。
幻覚?
4月14日
いい気分・・・・・・
ひめい・・・・・・おち着く・・・・・・
たのしい・・・・・・
オレも・・・・・・だれか殺・・・・・・したい・・・・・・
出典:『バイオハザード5』
1日目
プロムナードに立てこもったのは正解だ。
飯もあるし生きるには困らない。
時々、扉の向こうでやつらの動き回る音が
聞こえるが、ここには入り込めないようだ。
ざまあみろ。
他の連中が無事かどうかは分からない。
だが俺は、何としても生き延びてやる。
2日目
クソ! 化け物の侵入を許した。まさか
ダクトを通ってくるとは思わなかった。
俺様の腕なら蜂の巣にしてやるくらい
楽勝だ。真面目に訓練した成果さ。
お疲れ、俺様。それにしても目が覚めてる
ときでよかったぜ。
今後はおちおち眠り込んでもいられないな・・・
3日目
昨日みたいなことがあってはのん気に
寝てもいられない・・・神経がたかぶる。
話し相手でも居れば気が紛れるんだろうが。
疲れた。具合悪い。
風邪ひくとまずいな。なるべく動かず
体力の消耗を防ごう。頑張れ、俺。
たぶん4日目
高熱でダウンしてた。
くたばってるとこ、化け物にみつからなくて
よかったぜ。まだ頭がぼーっとする。
感染症か? バイキンはいったかも?
首に大きなしこりできた。いたい。
こういうとき独りはきつい。さびしい。
なんにちめ・・・?
話しあいてできたうれしい
なかなかイけるやつ。ジョークのセンスも
ある。おもしろい。わらう笑う。
でも顔、ちかすぎ。ずっとそばいすぎ。
むこうもそういってる。
けどせまくて動けない。
けんかした。
あいつくいものひとりじめ。
よこで肉たべてる。おいしそう。
おれのかおのよこ。すぐすぐよこ。
でもおれにくれない。うまそうな肉。
あのコのあたまのおにくおいしそう。
たすてけ
おれのからだ、よこどり
された
おれ おれじゃない?
おれだれ?たたすけ よばなきや
メーデーめーでー
メヘエエエデエエエエ
にくにく たべたべ たべたひいいよおお
出典:『バイオハザードリベレーションズ』
関連ドうが
3より 「医院長の手記」10:11~10:56辺り
かんれんしょうひん
かん もく
脚注
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