がくっぽいど とは
歌手のGACKTの声を元に作成された合成歌声を使用し、用意した曲に合わせて歌を歌わせる事ができるソフトウェア。
概要
DTMソフト「Singer Song Writer」や、ニコニコ動画用編集ソフト「ニコニコムービーメーカー」などを製作している、株式会社インターネットが製作販売する歌声合成ソフトウェアで、2008年7月31日に発売された、値段はオープン価格で (店頭予想売価:18,900円(税込))である。 推奨する曲のテンポは60BPM ~ 150BPM、推奨する音域はA1 ~ C4としている。
元々、発売は6月中旬の予定だったが、6月10日発売延期を発表。延期理由は「商品パッケージなどに使用するイラストの選定・変更のため」。その後、6月20日にイメージキャラクターのイラストが公開され、7月下旬に発売予定となり、6月20日よりニコニコ市場での予約受付が開始される事となった。そして、7月3日に正式な発売日が発表され、7月31日発売となった。
■イメージキャラクター
パッケージイラストには、『ベルセルク』などで知られ ニコニコ動画をよく見ている漫画家:三浦建太郎による描き下ろしイラストを起用している。 外見は、サイバーと和装をイメージして描かれた「電脳和装」に身を包み、楽刀(がくとう)と呼ばれる音楽を奏でることができる刀「美振(みぶり)」を帯刀した青紫色の長髪の、どことなくGACKTを彷彿とさせるキャラクターが描かれており、キャラクター名は「神威がくぽ」と名付けられている。 キャラについて詳しくは、神威がくぽ項を参照頂きたい ⇒ 神威がくぽ |
関連するエピソードとして、2008/5/30 0:00の時報で、三浦建太郎氏が呼び出された事がある。後に、この呼び出しの用件は、がくっぽいどのイメージキャラクター製作の依頼に関してだという事が判り、ニコニコユーザーを驚かせた。
経緯としては、翌日ヤングアニマル編集部からニコニコ運営部に連絡があり、ニコニコ動画を見て事情を知っていた同氏は、これを無償で引き受けた。という流れのようで、これについて同氏は
「今回のプロジェクトはニコニコ動画との関わりが大きく、ニコニコ動画はユーザーが無償で作品を発表している場だから、自分もニコニコ動画の世界には無償で作品を提供をしたいと申し出ていただいた」
と無償での提供に関してコメントをしている。(※ITmedia記事参照)
また、三浦氏に決まるまでの経緯は難航したようで、GACKTの写真をパッケージにすると本人が歌っていると勘違いされる恐れがある為に、イラストにする予定ではあったが、具体的には決まらずとても苦労したようだ。これに関して、インターネット社の村上昇社長は、「イラストの案はいくつかあったが、インパクトに欠けていた」とITmediaのインタビューに打ち明けている。
結果として、三浦氏のイラストは大変インパクトのあるものとなっており、この記事の掲示板や、ネットの反応、がくっぽいど関連の動画などでは、その驚きが見て取れた。
なお、GACKT公式HPでは、イラストでは無くGACKTの写真がジャケットになった「『がくっぽいど』Dears限定版」を販売する事が告知され、7月4日から予約を開始、8月4日には二次受付が終了した。ちなみに、値段は18,000円+消費税+送料であった。
通常版
限定版(※イメージ)
※通常版と限定版のイメージ(実際はがくぽ、GACKTの顔のアップ)
■技術とキャラ設定
機能と技術については、初音ミク、鏡音リン・レンなどを製作販売している株式会社クリプトン・フューチャー・メディアと同じく、ヤマハのVOCALOID2の技術を使っており、製作画面なども初音ミクと変わらない。
その事から、初音ミク等の腹違いの姉弟と言ってもよいのであろうが、実際の関連付け・キャラクター付けは、ミク等と同じくユーザー達からの考案と支持によって決定されていくものと思われる。
※お絵カキコより「神威がくぽ」
■がくっぽいどの後
がくっぽいどの後については、「今後も有名アーティストなどを起用したVOCALOIDを今後も作っていきたい。年内から年明けごろには次回作を提供できれば」と同社の村上社長が発言している。
発売以前、ニコニコ動画での がくっぽいど
ニコニコニュース上で発表された際、日にちが4月1日ということもあり、一部ではエイプリルフールの冗談だと思われていた。しかし、2008/05/01 0:00の時報にGACKTが登場したことを皮切りに情報が公開され、冗談ではなく本当のことだと判明した。
開発陣曰く、「狙いどおり」だそうだ。
6月22日頃には、既にキャラに関する関連動画が多数見られるようになっており、呼び名は「がくぽ」という名が徐々に呼ばれくるようになった。また、この頃に付属アイテム候補に「茄子(ナス)」が挙げられた。
週刊VOCALOIDランキング、通称:「ボカラン(ぼからん)」には#32(※sm3298460)で、GACKPOIDが追加された。
発売後
■発売日
発売日前日の7月30日にはフライングゲットした人が出ており、がくっぽいど初のオリジナル曲、【がくっぽいど】ヨミビトシラズ(ワンコーラス)【オリジナル】∀studio』が投稿された。
- 7月18日
発売前の話であるが、テレビ朝日の「ミュージックステーション」で紹介され、EXILEの「Choo Choo TRAIN」、松浦亜弥の「Yeah! めっちゃホリディ」、Perfumeの「ポリリズム」の3曲を歌った。 - 8月13日
TBSの深夜番組、「オビラジR」にて紹介され、崖の上のポニョを歌った。
■殿堂入りなど
がくっぽいど初の殿堂入り作品は
08/07/31 13:37 投稿の、 【神威がくぽオリジナル曲@KMP】ダンシング☆サムライ【がくっぽいど】
2番乗りは、08/08/01 04:57 投稿の、 【がくっぽいど】スーパートルコ行進曲 - オワタ\(^o^)/
3番乗りは、08/07/30 21:19 投稿の、 【がくっぽいど発売記念】がくぽが家にやってきた!【手書き動画】
4番乗りは、08/08/10 23:32 投稿の、 がくぽに鬼畜眼鏡を歌ってもらった(full ver.)
である。『ダンシング☆サムライ』は、がくぽ初の殿堂入り、がくぽ初のマイリスト1万越え、がくぽ初の着うた配信、がくぽ初のミリオンを達成している。『がくぽに鬼畜眼鏡を歌ってもらった(full ver.)』は、週刊VOCALOIDランキング #46にて、がくぽ初の1位を獲得している。
■ユニット
クリプトン製VOCALOID達とのコラボ作品には、ユニット名とユニットタグがそれぞれ付けられている。詳しくは各ユニットタグの記事を参照頂きたい。
神威がくぽ+KAITO = ユニット「ナイス」
神威がくぽ+KAITO+鏡音レン = ユニット「バナナイス」
鏡音レン+神威がくぽ = ユニット「バナナス」
初音ミク+神威がくぽ = 野菜ユニット「みくぽ」
VOCALOID3 がくっぽいど
2012年7月13日、VOCALOID3に対応したがくっぽいど「VOCALOID3 がくっぽいど」が発売された。
VOCALOID3版では、NATIVE、POWER、WHISPERの3つのライブラリが開発されている。→ http://www.ssw.co.jp/products/vocal3/gackpoid/products/index.html
VOCALOID4 がくっぽいど
2015年4月30日、VOCALOID4に対応したがくっぽいど「VOCALOID4 がくっぽいど」が発売。VOCALOID4としては初の男性音源であり、V3版同様NATIVE、POWER、WHISPERの3つのライブラリが搭載されている。
関連動画
お絵カキコ
必要環境
- コンピュータ:Pentium4 2GHz / Athlon XP 2000+以上 ※Pentium4 2.8GHz / Athlon 64 2800+以上を推奨
- OS:Windows XP /Windows Vista(Vistaの場合はスタンドアロンを推奨)
- RAMメモリ:512MB以上(1GB以上を推奨)※ Real-time VOCALOID2 VST instrument 使用時は2GB以上を推奨
- その他 :DVD-ROMドライブ / サウンドカード / インターネット接続環境(アクティベーション時)
- インターフェース :VST、ReWire、スタンドアロン
関連項目
関連リンク
- ITmedia - Gacktの声で歌うソフト VOCALOID「がくっぽいど」6月発売(2008年05月07日)
- ITmedia - Gackt声のVOCALOID「がくっぽいど」発売延期(2008年06月10日)
- ITmedia - 「がくっぽいど」7月末発売 “ニコ厨”漫画家・三浦建太郎さんのイラストで(2008年06月20日)
- CNET Japan - プロがなぜ、二次創作を願うのか--Gacktが歌い、三浦建太郎が描く「がくっぽいど」(2008年06月28日)
- AV Watch - 「がくっぽいど」は7月31日発売、サンプル曲も試聴可能に-三浦建太郎氏の描き下ろしパッケージデザイン公開(2008年07月03日)
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