こぎつね座単語

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こぎつね座 Vulpecula
略符	Vul
象徴	the Fox
起源	ヨハネス・ヘヴェリウス
概略位置	赤経：20 赤緯：+25
正中日時	9月1日21時
広さ	268平方度(55位)
3.0等以上の恒星数	0
最輝星	アンサー(4.44等)
メシエ天体数	1
隣接する星座	はくちょう座 こと座 ヘルクレス座 や座 いるか座 ペガスス座

こぎつね座とは、全天88星座の1つ。

天の川の上、夏の大三角の中に位置する小さな星座である。

概要

1683年にヘヴェリウスによって設定された、比較的新しい星座。はくちょう座とや座、いるか座の間を埋めるように作られた。

はくちょう座のすぐ南にある星座で、非常に暗く目立たない。一方で、有名な惑星状星雲M27が存在するため、知名度はそれなりにある。

設定当初は「Vulpecula et Anser(小さなキツネとガチョウ)」とされていたが、今では星座絵とα星の名前にガチョウの存在が残るのみである。

主な天体

恒星

こぎつね座には、α星以外に固有名を持つ恒星は存在しない。

• α：アンサー(Anser)またはルキダ(Lukida)
  • 4等星で、こぎつね座で最も明るい星。
    キツネの顎にあたり、ガチョウをくわえている姿が描かれる。

データ

名称		視等級	絶対等級	距離(光年)	スペクトル型	変光星型	変光幅	備考
α	アンサー	4.44	-0.35	296	M0comp			赤色巨星
23	こぎつね座23番星	4.50	-0.51	328	K3III
31	こぎつね座31番星	4.56	0.45	216	G8III
13	こぎつね座13番星	4.57	-0.64	359	B9.5III
15	こぎつね座15番星	4.66	0.49	222	A4III

星団・星雲・銀河

• M27　惑星状星雲
  • 惑星状星雲として最初に見つかった天体で、鉄アレイに似た姿をしていることから、「亜鈴状星雲」と呼ばれる。
• Cr399　散開星団
  • 通称「コート・ハンガー星団」。ハンガー(洋服掛け)のように星が並んでいる。

その他

• PSR B1919+21
  • こぎつね座にある中性子星で、初めて発見されたパルサー。
    1.337301192269±6×10^-12秒という極めて正確な自転周期から、規則的に電波を発している。発見当初は地球外文明から送られている信号ではないかと考えられた。

歴史

ポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスが1683年に設定した。

先述の通り、「小さなキツネとガチョウ」として作られた。ヘヴェリウスによると、「近くにワシ(わし座)やハゲタカ(はくちょう座のこと)があるので、ガチョウもアリなのでは?」とのこと。そのガチョウはいつの間にか消えてしまった。

なお、新しい星座であるため神話は存在しない。

関連コミュニティ

関連項目

• 星座の一覧
• キツネ、ガチョウ

ヘヴェリウスの星座(1683年)

こぎつね座 とかげ座 ろくぶんぎ座

こじし座 やまねこ座

たて座 りょうけん座