だいたひかるとは、吉本興業所属の女性お笑い芸人である。ただし、現在は後述の理由により芸人活動を控えている。
来歴
1975年、埼玉県生まれ。美容学校を卒業後の数年間は美容師として働いた経験がある。1998年にホリプロのオーディションを受けて合格した後、ホリプロ、代官山プロダクションを経てフリーの芸人として活動。
2000年頃、ブリーフ&トランクスのMV出演等の活動を行う。
2002年、R-1ぐらんぷり初代優勝者となったことで吉本興業から誘いを受け、これを受諾。吉本興業に所属することになった。
以後、数多くのTV番組等でお笑い界の女性芸人第一人者として業界をけん引する。
2013年、不妊治療を開始。これに伴い、芸人活動を一時休止することに。
2016年、乳がんを発症。右乳房の全摘出手術を受けた。しかし、2019年にがんが再発したことを公表した。
2021年、がん治療を中断し、不妊治療を再開した結果、妊娠できたことを自身のブログで公表した。
不妊治療、がんとの戦い、そして不妊治療再開
2013年、だいたは38歳で結婚。その後すぐに不妊治療を開始した。その背景には当時から「卵子の老化」という問題が認知されていたことがある。加齢と共に卵巣から排卵される卵子に衰えがあり、受精・着床、すなわち妊娠に問題が出てくることになる。そのため、35歳を超えると高齢出産とされることも含め、だいたは妊娠を望む一方でそれを急ぐ意志もあり、当初は40歳を目途に出産を望んで不妊治療を開始した。
当初はタイミング法[1]を行ったが、化学流産[2]を数度繰り返したことから人工授精による不妊治療へと切り替え。42歳を目途に妊娠・出産を目指すことにした。
人工授精(体外受精)では通院機会が大幅に増えることから芸人活動を継続することが困難と判断し、妊娠・出産を強く望むだいたは休業を決意。吉本興業にこれを伝え、了承される。
2016年、だいたは乳がんにかかったことを公表。右乳房全摘出手術を受け、がん治療を開始した。乳がんの術後治療では再発を防ぐため、5年~10年といったスパンで女性ホルモンを抑える薬を使う。女性ホルモンを抑制するということは妊娠しなくなる(閉経する)ということを意味し、不妊治療ができなくなるということ。このため、だいたは夫の提案もあって右乳房全摘出手術の前に卵巣から卵子を取り出し、人工授精を行った受精卵を凍結保存することにした。しかし右乳房全摘出術後、リンパ節への転移が発覚。半年間の抗がん剤治療も並行して行い、経過観察に入った。
2019年3月、乳がんが再発[3]。約一か月間にわたる放射線治療を受けた。その後も経過観察で定期的に血液検査を行い、投薬治療を受けていた。
2020年10月、がんの治療を中断して不妊治療を再開。当時、がんが遺伝性かどうか調べる検査が保険適用となったことをきっかけに検査を受けてみたところ、遺伝性ではないとの結果を受ける。遺伝性であれば残った左乳房や卵巣、子宮等もがんになる可能性があったが、「まだ卵巣もあるんだな(本人談)」との希望を持ち、ならば妊娠・出産への希望を持てるのではないかと決意。たまたま凍結受精卵の保存延長手続きの時期が来たこともあり、「再発や移転等の疑いがない今この卵子を戻したら気が済むんじゃないか(本人談)」と、不妊治療を再開した。
がんが寛解していない状況下での不妊治療再開は当然高いリスクを伴う。しかし、だいたは妊娠・出産を望んだ。がんが寛解したと明確になるまでがん治療を続けたら、だいたは50代になってしまう。そうなると不妊治療は絶望的だ。ならば、今しかない。だいたは命を懸けて子供を望んだ。
妊娠、そして出産
2021年、最後の受精卵を移植。移植は成功し、だいたは待望の第一子を妊娠したことを5月21日に自身のブログで公表。同年8月現在、妊娠は順調に経過している。出産予定日は2022年1月。
その後、2022年1月14日、帝王切開手術の後、無事に長男を出産したことを自身のブログにて公表した。
関連動画
YouTubeには2018年作のブリーフ&トランクス「コンビニ(20周年バージョン)~ブリトラBESTバイブルver.~が公開され、こちらにもだいたひかるの姿を見ることができる。
関連リンク
関連項目
脚注
- *医師の指導の下、妊娠しやすい期間に性交渉を行う方法。
- *着床はしたものの妊娠を継続できず、すぐに胚が子宮壁からはがれてしまうこと。
- *乳房の全摘出を行った場合、乳がんが再発するのはレアケースといわれている。
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