どくさいスイッチとは、漫画・アニメ『ドラえもん』に登場するひみつ道具およびそれが登場するエピソードである。てんとう虫コミックス15巻に掲載。
概要
消したいと思った人間の名前を言いながらスイッチを押すと、その人間が消滅するというひみつ道具。
この際、消された人間は最初から存在がなかったものとされ、それに合わせて世界全体が書き換えられる。
作中ではのび太が野球のミスをジャイアンに咎められて殴られるのを避けるためにドラえもんからこの道具を渡される。
ドラえもんの悪魔のような囁きにのび太はひと一人消してしまうことに一度は躊躇するものの、再びジャイアンから殴られそうになると自らの身を守るためにスイッチを押してしまう。
ジャイアンが実際に消滅するのを目の当たりにし、動揺するのび太。さらに、周囲の人間が誰もジャイアンを覚えておらず、ジャイアンが最初からいない世界に書き換わったことを理解する。しかし、ジャイアンがいなくなった世界ではスネ夫がジャイアンの役割を持っており、ジャイアンと同じくのび太に懲罰を加えようとする。そしてのび太はまたしてもスイッチを押し、スネ夫までも消し去ってしまった。
友人二人を消滅させたのび太はドラえもんに二人を戻すように懇願するも、ドラえもんはこの道具は不可逆であるとしてこれを拒否。なす術もなく昼寝を始めたのび太は、周囲全てから怒られる悪夢にうなされながら、「誰もかれも消えちゃえ」と寝言で叫び、そばに置いてあったどくさいスイッチを押してしまう。
目が覚めたのび太は世界が不気味なほどに静まり返っている事に気がつく。自分が世界中の人間を消してしまった事実を突きつけられたのび太は、時間の経過と共に世界でたった一人になったことに絶望するのであった。
ネタばらし
孤独に耐えられなくなったのび太の前にドラえもんが現れ、いやな人間を次々に消していったら切りがなくなる、これは独裁者を懲らしめるために作られた道具である、といったネタばらしを行い、世界は全て元通りになった。
例え周囲との折り合いが悪くとも、誰ともつながらないよりはずっといい事に気がついたのび太はジャイアンやスネ夫に馬鹿にされつつも次は野球でミスをしないように練習に励むのであった。
関連静画
関連項目
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