なっとくPは、VOCALOID2シリーズ「初音ミク」「鏡音リン・レン」のプロデューサーである。なお、なっとくP(以下、同P)の通称は、同P制作のパロディ作品・「なっとく森の歌」において、107番目のコメント投稿者が、同Pに「なっとくP」の称号を付与したことに由来する。
目次 | ![]() ▲専用掲示板>>15のゴブリンさん。 本人登場のクオリティにリスナーも思わずなっとく。 |
概要
作風
オケは、ザ・フォーク・クルセダーズ[1]作品のトランスアレンジ・メドレーである「帰ってきた物理屋」を除いて、完全オリジナルである。同Pが手掛ける曲調は、バラード・ドラムンベースなど、ポピュラーなものから、Gabbaといった比較的コアなものまで、幅広いジャンルに及ぶ。
歌詞は、完全なオリジナルであるもの・一定の単語や句をリフレーンするもの・既存の歌詞の引用、あるいはオマージュであるものに大分される。そして、それらのいずれもが、驚異的な中毒性を内包している。
また、動画は、既存の写真やイラスト、あるいは同Pの自作イラストに、同P自身が字幕処理などの加工を施したものが使用される。「Atturpore」の投稿コメントに曰く、「自作絵の方向性も模索中」とのことである。
かかる作品群は、舞台設定やその他演出において、意表を突くものが多いにも関わらず、全体としてまとまりがよいために、視聴を終える頃には、不思議と納得させられてしまいがちである。もっとも、ユーザーから、同Pの自作イラストにつきどうしても納得が行かない、という意見が寄せられることが間々ある。
ジンクス(バイオリズム仮説)
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本項は、下段の余談に編集者の妄想を含みます。 参照・引用等は、自己責任で行って下さい。 |
なっとくPには、「3の倍数作目だけ真面目になる」というジンクスが存在するとされる。これは、3作目の「100年後のあなたへ」と、6作目「物理屋のサヨナラ」とが、《破滅や死といった重いテーマ[2]》を正面から取り扱う点で、異様なシュールさを醸し出す他の作品群とは、一線を画しているためであろう。同P自身も、上記マイリストの作品紹介において、上記作品のみ、通常の「納得の●作目」という表記を改め、「真っ向勝負の●作目」との紹介を付している。
余談だが、2008年7月23日現在、なっとくP学会(NPS:Nattoku Producer Society)においては、作風にみる同Pのバイオリズム仮説に関し、二分説(従来の通説)と、三分説(近時の有力説)との二説が提唱されている。ここにいう二分説とは、かかる周期を、真っ向勝負期(上述のジンクス発動時)と、納得期(平常時)とに、大分するものである。対して、三分説は、かかる区分を前提とした上で、後者の納得期を、以下の定義に従い、二分すべきとしている[3]。
もっとも、同P本人は、この件につき、自らのスタンスを明かしておらず、また、同Pのバイオリズム自体も、近時4順目を迎えたばかりであるから、いずれかの説を定説とするためには、論壇の更なる成熟を待たねばなるまい。
「なっとく森の歌」
なっとくPの初回投稿作品は、2007年12月25日付の「都会」である。ここにおいて、少なからぬリスナーが、《壮大なオケに乗せ、静岡の頂点から都会の世知辛さを歌い上げる初音ミク[2]》に、日本の夜明けを感じはしたものの、その人気は、未だコアなファン層に留まった。
以降、Gabba調の「Palila」を含む2作品を経て、2008年2月3日、代表作「なっとく森の歌」が公開される。
本作は、シンガーソングライター・谷山浩子女史(以下、女史)が手掛けた「まっくら森の歌」を原作とするオマージュ作品である。とはいえ、その内容は、《鏡音ゴブリンさんが、いかにも荘厳な調子で、至って自然な現象を歌う[2]》という、かつて、NHKの教育番組・「みんなのうた」で放映され、当時の少年少女に、トラウマ的印象を植え付けた原作とは似ても似つかぬものであり、ある種の斬新さが際立っていた。.
ニコニコ動画内の原作人気もあって、本作は、着実に新規リスナーを獲得していったが、かかるリスナーの増加を、より一層加速させた一因は、本作にまつわる女史のレスポンスにある。
事の発端は、女史が、同年6月4日、5日に開催したレコーディングライブにおいて、本作のワンフレーズを歌ってみせたことにあるとされる。対する同Pも、これを受け、本作の投稿コメント上で、「谷山さん、何してはるんですか‥‥。」(現在変更済)と、吃驚の意を表明した[4]。
つづく同25日、女史が自身のホームページにて行った、本作お気に入り発言[5]によって、本作の知名度は、飛躍的な上昇をみせる。本作は、かようの勢いの下で、同29日に425アカウント分もの新規マイリストを獲得し、同日のマイリストランキングにおいて、日間総合69位を記録するスマッシュヒットとなった。ならびに、後日発表された「週刊VOCALOIDランキング#39」でも、25位ランクインの快挙を達成しており、かかる一連の事態が呼び水となって、同Pが制作した他の作品群にも、多数のリスナーが訪問した。
なお、後日談として、同年12月19日に大阪で女史のソロコンサートが開催されたさい、女史への曲目リクエストコーナーにおいて、当日コンサートに出席したなっとくP本人が本作をリクエスト、女史もこれを快諾した。ここにおいて、いくぶん変則的な形ではあるが、両者もなっとくのコラボレーションが実現した。[6]
投稿作品
納得のNew Release/真っ向勝負のNew Release
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公開マイリスト
関連動画
歌ってみた
大合奏!バンドブラザーズ(DXを含む)
VOCALOID-PV
その他二次創作
関連商品
2011年、商業レーベル「GINGA」に参画、同8月31日リリースの『0001:a galaxy odyssey』にて、ついに商業デビューを果たした。
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
- Kagem社(なっとくPの運営するサイト)【http://kagem.beatstyle.net/】
- PIAPRO(なっとくPのページ)【http://piapro.jp/Kagem】
- Twitter(なっとくPは Twitter を利用しています)【http://twitter.com/kagem_company】
- なっとくPの1st Album『なっとく森の歌』とらのあな通販
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脚注
- ^ Wikipedia項目:「ザ・フォーク・クルセダーズ」
を参照されたい.
- ^a.b.c. 作品の核心に触れる内容のため,色を反転しています.
- ^ 三分説につき,専用掲示板>>7を参照されたい.
-
^ かかる事情は,数点の個人ブログサイト上,ないし2ちゃんねる掲示板内の専用スレッド上で報じられている.
検証にあたっては,以下のURLを参考にされたい.
- ^ 谷山浩子プライベートページ(http://taniyama.hiroko.com/om0801.html
),2008年6月25日付の日記を参照されたい.
- ^ 同上、2008年12月24日付の日記.また,専用掲示板>>18も参照されたい.
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