ぷよぷよ~んとは、旧コンパイル開発の落ちものパズルゲームである。
ぷよぷよシリーズ第4作目にあたり、コンパイルが制作した「ぷよぷよ」のナンバリングタイトルとしては最終作になる。
概要
対応機種 | タイトル | 発売日 | 価格 |
---|---|---|---|
DC | ぷよぷよ~ん | 1999年3月4日 | 5800円 |
N64 | ぷよぷよ~ん パーティー | 1999年12月3日 | 5980円 |
PS | ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ | 1999年12月16日 | 4980円 |
GBC | ぽけっとぷよぷよ~ん | 2000年9月22日 | 3980円 |
携帯アプリ | ぷよぷよ~ん&コラムス | 機種によって様々 | 月額315円(※) |
(※:配信されているゲームポータルサイト「★ぷよぷよ!セガ」の月額利用料)
タイトルは「ぷよぷよ」と「四(よん)」を掛けており、タイトルロゴの後ろにも「4」の数字が大きく描かれている。
「ぷよぷよ通」の基本ルールに加え、新要素として「特技」や、対戦ルールが特殊なものに変化する「ステージ」が導入された。現在のところ後の作品(「ぷよぷよフィーバー」など)には完全な形としては継承されていないが、「ぷよぷよBOX」に特技のシステムがアレンジされて「ぷよぷよ~んスタイル」として収録されている。
2017年10月25日より初代PSゲームアーカイブスにてPS版の配信が開始された。価格は税込み823円。ちなみに9月の「ぷよぷよ通 決定版」11月の「ぷよぷよBOX」と並び、3ヶ月連続で配信されている。
主な新要素
基本的なルールは「ぷよぷよ通」をベースにしている。ここでは新たに追加されたルールについて述べる。
特技
今作のキャラクターは個人個人に自フィールドで様々な効果をもたらす「特技」を使用することが出来る。使用できる特技はそれぞれ異なっており、全く使えない特技もあれば、チートのような特技もある。
特技を使うための「SP」というポイントがあり、画面中央に数値とキャラクターの顔アイコンの数で示される。自分側の顔アイコンが1つ以上(SPが1.00以上)ある時、組ぷよ(自分のフィールド内で移動中のぷよ)を操作中に特技発動ボタンを押すと、操作していた組ぷよがフィールド上から消滅して特技が発動する。
特技を使用すると顔アイコンとSPが-1され、SPが1未満(アイコン無し)だと特技は使用できないという仕様になっている。試合開始時のSPは1.00(1回分)貯まっているが、ぷよを消していくことでゲージが増加し、最大で3.00(3回分)まで貯めることができる。キャラによってSPの貯まる速さは異なる。
キャラクター | 特技 | 効果 |
アルル・ナジャ | るいぱんこ | 15秒間おじゃまぷよの落下を止める |
スケルトンT | スーパーダイナミックお茶ボンバー | ぷよを回転させないでいると最大4倍まで攻撃力が上がる |
アーちゃん | ホーミングシュート | ぷよをランダムに最大12個まで消す(※) |
キキーモラ | お掃除大作戦 | おじゃまぷよをすべて消す |
パノッティ | いたずらしちゃうぞっ | おじゃまぷよ以外の孤立したぷよをすべて消す |
ドラコケンタウロス | ドラコバーニング | 最も高い位置にあるぷよと同色のぷよを全て消去 |
のほほ | のほほ~んスロット | ぷよをルーレットのように縦回転させてランダムに止める |
セリリ | みんな仲良くしてね | 孤立しているぷよを最も多い色に変える |
すけとうだら | フィニーッシュ | 最も多い色のぷよを次に多い色に変える |
ハーピー | 変わるわよ~ | おじゃまぷよをランダムに色ぷよに変える |
ウィッチ | フォーリンサンダー | 最も高い列と、くっついたぷよをすべて消す(※) |
ドラゴン | 五ヶ国語 ゴガゴゴゴーッ! | 最も高い列と、くっついたぷよを一番多い色にする |
チコ | ガイアキューブ | 4段目と8段目と、くっついたぷよを全て同じ色にする |
シェゾ・ウィグィィ | アレイアード・スペシャル | ぷよをX字に消す(※) |
ルルー | 真・女王乱舞 | 自陣を上下反転させ、おじゃまぷよをすべて消す |
サタン | サンタクロース サタンクロス | ぷよを十字架型に消去する |
ドッペルゲンガーアルル | ヴォイドホール | おじゃまぷよの落下を30秒間止める |
※:これで起爆した連鎖は威力が倍になる。アーちゃんはPS版のみ、ウィッチとシェゾはDC版とPS版のみ。全消しボーナスも倍になるため非常に強力。N64版には威力ボーナスがないため、他機種に比べて弱体化している。
DC版は特技のみでも全消しと判定されるが、その他の機種では特技を使っても最低2連鎖を経ないと判定されない。
自陣のぷよを減らす防御的な能力が多いため、結果として対戦が間延びする弊害も出た。
そのためかGBC版は特技が全面的にリニューアルされ、攻撃的な能力が増えた。ストーリーモードでは倒した相手の特技を使用できるほか、対戦ではキャラに関係なく使う特技を選べる。ただし対戦で使える特技は、チャレンジモードの成績に応じた「キャラ撃破率」を上げることで解禁されていく仕様になっており、キャラクターが持っている特技とは別に「ひみつの特技」を入手することもできる。
キャラクター | GBC版での特技 | 効果 |
アルル・ナジャ | おじゃまバリア | 12段目に壁を作り、おじゃまぷよの落下を3組ぷよを落とすまで防ぐ |
スケルトンT | ほねの呪い | 相手のぷよを10秒間回せなくする |
アーちゃん | ストレート | 自陣のどこか1段とくっついているぷよを同色のぷよに変える |
キキーモラ | トランスファー | 上から3段目までにあるぷよを相手に送りつける(範囲のおじゃまは消える) |
パノッティ | スローダウン | 2組ぷよを落とすまで、相手が高速落下できなくする。 |
ドラコケンタウロス | ダイエット | 上から2段分のおじゃまぷよをすべて消す |
のほほ | ラインクリア | 自陣のどこか一段をすべて消す |
セリリ | シンパシー | 孤立しているぷよを最も多い色に変える(他機種と唯一同じ) |
すけとうだら | ビルドアップ | 相手陣地の下から3段を壁に変える。6個以上同時消しで解除される |
ハーピー | ジャマーウォール | 相手陣地に壁を2個送り込む。6個以上同時消しで解除される |
ウィッチ | カラーコート | おじゃまぷよを上から2段目まで同色の色ぷよに変える |
ドラゴン | フリーズ | 相手陣地のおじゃまぷよを固ぷよに変える |
チコ | ワイルドカード | おじゃまぷよをランダムに色ぷよに変える |
シェゾ・ウィグィィ | ネオスラッシュ | 相手陣地のどこか1段を固ぷよに変える |
ルルー | てつぷよドロップ | 相手陣地に鉄ぷよを6個送り込む。6個の同時消しで解除される |
サタン | バニッシュ | おじゃまぷよを下から順に最大18個まで消去する |
Dアルル | ダークスラッシュ | 相手陣地のどこか1段を鉄ぷよに変える。6個の同時消しで解除される |
ラグナス・ビシャシ | かたぷよドロップ | 相手陣地に固ぷよを6個送り込む |
ハニービー | サンダー | 自陣のどこか一列をすべて同じ色のぷよに変える |
インキュバス | ウォールボム | おじゃまぷよに壁が混じるようになるが、おじゃまぷよの量は減る。 既にあったおじゃまぷよは太陽ぷよに変わる |
ミノタウロス | たのむぞBIGぷよ | 横2列を全て押しつぶして消去するビッグぷよを出現させる |
カーバンクル | おねがいカーくん | ランダムに歩きまわったところを同色に変えるカーバンクルを出現させる |
ひみつの特技 | ハードシールド | 12段目の左から2~4行に壁を作り、おじゃまぷよの落下を防ぐ。 効果が8ターンと長いが、壁のないところにはおじゃまぷよは落ちてくる |
スラッシュ | 相手陣地のどこか1段をおじゃまぷよに変える | |
おじゃまドロップ | 相手陣地におじゃまぷよを6個送り込む | |
アイアンボム | おじゃまぷよに鉄ぷよが混じるようになるが、おじゃまぷよの量は減る | |
バーチカルクリア | 自陣のどこか一列すべてと、隣接するぷよ最大4個を消去する | |
だいトランスファー | 上から5段目までにあるぷよを相手に送りつける(範囲のおじゃまは消える) |
ステージ
特殊なルールが設けられたステージが存在し、ストーリーモードでは進んでいくとステージが移り変わっていく。基本的には以下のルールになっているが、ストーリーモードではキャラごとに別のルールが付くこともある。
対戦などでは任意にステージを選ぶことができる。また、ルールエディットでカスタマイズすることも可能。
GBC版や「ぷよぷよBOX」ではこれらの要素は無くなっている。
ステージ | 特徴 |
サーカスステージ | 特に無しの通常ルール(「通」と同じ) |
火山ステージ | 一度に降るお邪魔ぷよの数が1列(6個)に制限される。つまり、予告に岩ぷよがあっても、一度にドサッと降らず1列ずつ×5回降ってくる。 |
水中ステージ | ちぎりの速度が遅くなる。後述するが本作はちぎり速度が元から遅いため、いかに「ちぎらずに」連鎖を組むかが更に重要となる。 |
空中都市ステージ | ぷよを高い所で消すほど得点に倍率がかかり、相手に送れるおじゃまぷよの数が増える。 |
遺跡ステージ | 固ぷよやおじゃまぷよで得点ぷよが下に埋められている。ドラゴン、チコの特技を使用すると、底にある得点ぷよを即効で掘り起こすことが可能。 |
異次元ステージ | 画面の左右が繋がっており、画面端にあるぷよ同士が隣接判定になる。 |
キャラクターについて
ぷよぷよCDなどでは導入されていたが、コンパイル開発の作品では初めてプロの声優を起用している。また会話パートが漫才デモから「立ち絵+ウィンドウ」というノベルゲーム風のものになった。
これまでの多くのシリーズを担当してきた壱に代わって戸部淑がキャラクターイラストを務めたことで、絵柄が変わった。GBC版以外ではデフォルメキャラが登場しなくなったので、6頭身くらいのキャラが中心となった。
これらの要素により全体的に印象がギャルゲーに近くなったので、旧来のファンの間では好みが分かれた。
GBC版でも連鎖ボイスを聞くことができるほか、「ぽけっとぷよぷよSUN」に登場したキャラを使うこともできる。復活組と一部キャラはSUNの連鎖ボイスを流用しているが、ミノタウロスはボイスが無かったので連鎖しても無言である。
ちなみに復活組5名と「ももも」はGBC以外ではデモや「とことんなぞぷよ」で登場し、声を聞くことができる。ボイスを流用しているGBC版とは声優が異なる。下の表のカッコ内にはGBC版(SUN時代)の声優を記している。
その他
ほかに変わった点では、「ちぎり」の速度が遅くなったことがある。そのため、対戦においてはいかに「ちぎらずに」連鎖を組むかがポイントとなってくる。「テンポが悪い」と旧来のファンには比較的不評だった。
GBC版は「ぽけっとぷよぷよSUN」をベースにしているため、ちぎりの速度は従来のものに近い。
名称 | 収録作品 | 特徴 |
さばいばるぷよぷよ | PS | コンピューターとランダムに連続して対戦していく。積まれたぷよは継続し、特技は3回使用出来るのみでSPの回復がない。 |
とことんなぞぷよ | DC、N64、PS | 次々出される「お題」をタイムアタック形式でクリアしていく。 |
カレーすと~り~ | PS | ぷよぷよ勝負でカレーの材料を集めるショートストーリー。作ったカレーはポケステ用のミニゲーム「カーくんといっしょ」で、カーバンクルに食べさせられる |
チャレンジ | GBC | ランダムに登場する全キャラと対戦していく。成績に応じて特技がもらえる。 |
みんなでぷよぷよ | DC、N64 | DCは3人、N64では4人まで同時に対戦できる。特技のない「通」ルール。 |
ばくだんぷよぷよ | N64 | 4人同時に遊べる。隣でぷよを消すと排除できる「爆弾ぷよ」を押し付けあい、爆弾ぷよが自陣で爆発したプレイヤーが負け。おじゃまぷよは降らないが、連鎖すると他人のゲージが上がり、爆弾ぷよがそこに落ちやすくなる。 |
こうしきせん | GBC | 「通」ルールの中辛準拠で二人対戦を行う。電源起動時に表示される「ぷよ腕前××級」の看板を奪い合い、勝てば級数が上がっていく。 |
関連動画
よくわかる特技動画
ぷよぷよ7アレンジ版(Ruins stage from Puyopuyo-n)
関連項目
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