『みどりのマキバオー』とは、週刊少年ジャンプに連載されていたつの丸の漫画作品、またはテレビアニメ化作品である。
概要
一見馬には見えないうんこたれ蔵=ミドリマキバオー(父:タマーキン。トニービンがモデル)が持ち前の負けん気と努力と根性で競馬界を席巻する物語である。1990年代前半の競馬界を舞台としており、作中でも当時実在した競走馬が登場人物の口から語られている。
カスケードやアマゴワクチンといったライバル達としのぎを削り、時には苦難を乗り越えながらも一流の競走馬として成長していくジャンプ漫画の定番に加え、迫り来る怪我や引退、予後不良との戦いについても描かれている。
1996年にはフジテレビ土曜6時半枠でアニメ化された。原作とアニメでは結末が異なる。また2009年2月20日にアニメ全61話が収録されたDVD-BOXが発売された。
2007年からは『週刊プレイボーイ』において、マキバオーの半妹・マキバコ(父:サンデーサイデンス。サンデーサイレンスがモデル)の最後の産駒で、やはり矮小な白毛馬・ヒノデマキバオー(父はタマブクロス。タマモクロスがモデル)を主人公とする『たいようのマキバオー』の連載を開始。コミックスは16巻まで刊行。2011年5月からは掲載媒体をweb上の『週プレNEWS』へと移し、タイトルも『たいようのマキバオーW』と変えて連載を続行。こちらは2017年に最終巻が発刊されている。
→たいようのマキバオー
登場キャラクター
競走馬
ミドリマキバオー(うんこたれ蔵)
本作の主人公。白毛、一部の登場人物から犬と勘違いされるほど小柄な体格、カバのような顔など、とてもサラブレッドには見えない見た目をしているが、他の強豪馬にも勝るとも劣らない末脚と勝負根性を持つ。小柄な体に強靭な心肺機能が備わっている事から生み出される能力である。
幼い頃は他の仔馬と交わらず母のミドリコに甘えっきりだったが、ミドリコが牧場の借金の肩に連れて行かれたことをきっかけに立派な競走馬として成長していく。
口癖は「んあ~」、語尾に「のね」「なのね」などがつく。競走馬としての名前は、ミドリマキバオー(彼の生まれであるみどり牧場の王という意味)だが、それとは別にうんこたれ蔵という名前がある。彼がところかまわず便を垂れるところから、彼の兄貴分であるチュウ兵衛がつけた名前である。
カスケード
「漆黒の帝王」と呼ばれるマキバオーのライバル。青鹿毛。その実力は同期の中でも抜きんでていて、2歳時点で人を乗せて調教できるほど体格が仕上がっており、3歳時のデビュー前に行われた二冠馬のピーターⅡとのマッチレースでは彼をあと一歩のところまで追い詰め、後に彼を引退させる要因となった。強烈な末脚で最後方から一気に先頭に躍り出るいわゆる追い込みを得意としており、特に頭を目いっぱい下げて走る「地を這う走法」は強力である。
当初はマキバオーのことを下に見ていたが、朝日杯での激闘以降マキバオーのことをライバルと認め、以後マキバオーや他の同期たちと切磋琢磨を繰り返し実力を高めていく。
アマゴワクチン
ピーターⅡの全弟。ステイヤーで長距離のレースにはめっぽう強く、また様々な策を用いて他の馬をかく乱することを得意とする。
デビュー当初はパッとしなかったものの、兄の引退をきっかけに兄や彼に関わる人たちの想いを背負い頭角を現していき、後にマキバオー、カスケードと並び三強の一角となる。
ニトロニクス
外国産馬。性格は短気で喧嘩っ早い。外国産馬故に三冠レースには出走できず、それをコンプレックスに思うところがある。
パワーのある馬で特に重馬場やダートを得意とし、またマキバオーに負けず劣らずの勝負根性も兼ね備える。
アンカルジア
牝馬。マキバオーとは函館3歳ステークスでニトロニクスとともに出走して以来の付き合い。チュウ兵衛とはお互いに憎からず思う仲である。
短~中距離のレースを得意とするが、重要なレースで中々勝ちきれないことが続く。
サトミアマゾン
地方から中央クラシックに挑戦する船橋所属の競走馬。地方所属馬としての誇りは高い。
レース時にはメンコとブリンカーを装着するのが特徴。出走馬の中で一番強い馬を見抜き、その馬を常にマークし続け、ゴール直前で差し切る戦法を行う所から「ヒットマン」の異名を持つ。実は作中で唯一実名の種牡馬が使われている競走馬でもある。
ベアナックル
調教に出たがらない、雨や泥を嫌がる、レース中騎手の指示を聞かないなど気性難という言葉では収まらない不良馬。お調子者かつ自信過剰で他の馬からも嫌われがち。
しかしその潜在能力は秀でており、青葉賞では、マキバオーが騎手の山本菅助が不調で不利だったとはいえ、マキバオー以上の末脚を発揮して勝利した。だが前述の気性難により力を出しきれず終わることが多い。
競馬関係者
チュウ兵衛
マキバオーの兄貴分であるネズミ。マキバオーからは「親分」と呼ばれる。森で自由気ままに暮らしていたところに、連れ去られた母親と会うために牧場を脱走していたマキバオーと出会う。当初は利己的な目的でマキバオーを利用していたが、徐々に本物のマキバオーの兄貴分としてマキバオーを引っ張っていくようになる。
強気で喧嘩っ早い性格。騎手としての腕は菅助に劣るが、持ち前の根性でレース中はマキバオーや菅助に発破をかける役割を果たし、二人にとっての精神的な支柱となっている。マキバオーをダービーで奇跡の同着優勝に導くも全てが終わった後、力尽きて命を失った。
山本菅助
ミドリマキバオーの鞍上を務める騎手。非常に小柄な体格で騎乗が困難なマキバオーに乗れる数少ない騎手。かつてはフウリンカザンという馬の騎手を務めていたが、とあるレース中カザンが故障を起こし死亡、それ以来騎乗しようとすると体が拒絶してしまい、騎手生命を絶たれたかに思われたが、飯富昌虎の口利きによってマキバオーと出会い、以降マキバオーの主戦騎手として活躍していく。
常識外れな者が多いマキバオー陣営の中では常識的な人物。騎手としての腕はあるが気が弱いところがある。大レースを経験していくうちに騎手としても成長し、マキバオーの能力を引き出していく。
飯富昌虎
マキバオーの調教師で、マキバオーの生産者飯富源次郎の兄。偶然山登りをしていたマキバオーを発見して高い素質を見抜いた。スパルタ調教で馬を鍛えることを得意とするが、スパルタ故に馬主からは敬遠され預かっている馬の数は少ない。スパルタかつ常識外れな調教によって、マキバオーを一流の競走馬として鍛えていく。後にマキバオーの妹のマキバコも預かっている。
飯富源次郎
みどり牧場のオーナーであり、マキバオーの生産者。多額の借金を抱えておりそれを清算するためにミドリコにタマーキンの種をつけるが、産まれてきたのはサラブレッドとは思えないマキバオーで、加えて近所で捜索願が出されていたロバがマキバオーにそっくりだったためマキバオーをロバの子だと思い、当初は冷遇していた。しかし、マキバオーが競走馬としての高い素質を持つことを知ってからは反省し大切にするようになる。みどり牧場はその後経営が安定し、最終回ではひげ牧場に奪われたミドリコを取り戻してマキバコの子の面倒を見させている。
関連動画
↑公式
左:原作者のつの丸が単行本で動画サイトについて触れた際、「それはそうと、この「GONGのマ●バオー」って動画凄いね・・・。」とコメントしている。
右:アニメ版のオープニング。1970年にソルティーシュガーが歌った『走れコウタロー』という曲をカバーして改変したものがある。
左:マキバオーでウッーウッーウマウマ(゚∀゚)
右:カスケードが倒せない((エアーマンが倒せない+みどりのマキバオー)現在MTG版の同名作品のみ視聴可)
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関連項目
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