らくらくスマートフォンとは、富士通がNTTドコモ向けに開発・製造しているスマートフォンのシリーズ名である。略称は「らくスマ」。
概要
らくらくスマートフォンは富士通が持つAndroidスマートフォンの技術をベースに、これまでガラケーで培ってきたらくらくホンシリーズの操作性を融合させた機種である。
その最大の特徴は独特なタッチパネルの操作感であろう。普通のスマートフォンでは軽くタッチしただけで反応することがあるが、らくらくスマートフォンではタッチするとカーソルの色が変わり、さらにその状態で押しこむことで初めてボタンクリックを行ったと判定するシステムを採用。これにより誤操作を格段に抑えている。
かつてはらくらくスマートフォンには専用のパケット料金プランが存在し、プレミアムを除き安価な設定になっていたが、現在は料金面の優遇は廃止されている。
なお、3以前の旧モデルではapkファイルのインストールおよびPlayストアには非対応なので勝手アプリをインストールすることは不可能(プレミアム除く)。逆に言えば、悪質なアプリが入り込む隙が小さいのでセキュリティ面では安全性が比較的高いと言える。
一方で4以降はPlayストアを標準搭載しており、アプリの追加は可能になったが一方でセキュリティ面では不安度が増している。Playストアが不要な人は従来式携帯電話のらくらくホンもXiプランに対応した新型機(F-02J、F-01M)が出ているので、こちらを選ぶのも選択肢に入る。また単純にスマホプランよりケータイプランの方が維持費が安いという側面もある。
ラインナップ
- F-12D らくらくスマートフォン
2012年8月発売。らくスマ初号機。F-11Dをベースにディスプレイを少し大型化したほか、カメラ画素数も向上している。2013年6月にはフランスに輸出されている。 - F-08E らくらくスマートフォン2
2013年8月発売。F-06Eをベースにしており全体的なパフォーマンスが向上。最大の特徴はXi(LTE)に対応したこと。ほかにも、CPUがクアッドコアに進化し、液晶は従来のものと比べて消費電力が半分になった「ホワイトマジック」を採用し、消費電力を抑えながら輝度がアップし晴天時の日中の屋外でも見やすくなっている。 - F-09E らくらくスマートフォンプレミアム
2013年10月発売。F-06Eをベースとしている。らくスマシリーズでようやくGoogle Playストアの利用が可能になり勝手アプリをインストールすることが可能になった。カメラ画像処理エンジンの性能がらくスマ2よりも向上している。 - F-06F らくらくスマートフォン3
2014年7月発売。現在の富士通のスマートフォンでは標準搭載されているSuper ATOK ULTIASが初めて搭載されたのもこの機種。機能追加や定番アプリを標準搭載し、さらに使い勝手は向上したが、わかりやすさ重視のためにGoogle Playは非対応。どのみちスペックはF-08EやF-09Eより大幅ダウンしているので、アプリを落とせたとしても使い勝手がいいとは限らないのだが…… - F-04J らくらくスマートフォン4
2017年2月発売。F-08EとF-06Fの両機の後継機であり、この機種以降はGoogle Playに標準対応している。SoCはミドルレンジのSnapdragon625を搭載しており、処理性能だけならフラグシップのF-01Jとも同等で意外と性能も高い。迷惑電話対策機能や耐衝撃にも新たに対応。 - F-03K らくらくスマートフォン me
2018年2月発売。使用書体が変更された以外はほぼF-04Jのマイナーチェンジで、docomo with対応のらくらくスマートフォンとして売り出された側面が強い。 - F-01L らくらくスマートフォン me
2019年2月発売。F-03Kの後継で処理性能自体は大差ないが、arrows名義のF-01KやF-04K同様にハンドソープで洗えるようになっている。ほかにも撮影した花の種類を判別する「花ノート」やAmiVoice搭載による迷惑電話対策機能の強化などが行われている。 - F-42A らくらくスマートホン
2020年9月発売。F-01Lの後継だが、ほぼOSバージョンアップのみのマイナーチェンジ。一応追加機能はあるにはあるが、F-41Aで実装されたかんたんモードなどをそのまま移殖しただけなので目新しさはない。
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関連項目
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