曖昧さ回避 当記事ではあるファミコンソフトに関する情報を記述しています。 他の「りり」については、カタカナの「リリ」の記事を参照してください。 |
りり(※ひらがな)とは、徳間書店(旧:徳間書店インターメディア、通称:TIM)の発売したファミコンソフト「ゴーストバスターズ」のエンディングに表示される文字列である。
なお当ゲームの本編の内容については「ゴーストバスターズ」の記事を参照。
前述の通り、「りり」のたった2文字だけがエンディングメッセージである。
「無茶苦茶なゲームシステムな上に酷いゲームエンディング」として、伝説や隠語として語り継がれている。
それ故に、最近リリースされた新作のほうの「ゴーストバスターズ」の動画にも何故かコメントされることもある。
「ゴーストバスターズ」 (わーい、勝ったー) |
概要
1986年9月22日に徳間書店から発売された「ゴーストバスターズ」の日本語ローカライズ版において登場。
その内容は、VIP先生にそっくりなラスボス「ZULL(?)」を倒したら暗転したままBGMが流れるが何も表示されず、しばらくすると、左下から「りり」の文字がゆっくりとあがってくるというもの。
非常に苦行に近い本編の内容も相まって、ゲーム界で、ありえない不可解なエンディングとして語り継がれている。
IOSYSの「HVCファミコン放送局」では、「画面の故障ではありません」とテロップまでされたほど。
これは多くの憶測を呼び、例えば「りり」は目を表現しているのではないか、などと諸説が挙がっていた。だがその真相は、単純なプログラムミスであったようだ。
有志による解析によって「プログラムミスにより正常にエンディングメッセージが表示されず、 かなりの時間を置いて「りり」のみが表示される事態となった」という事実が判明している。ソース上のとある箇所をわずかに書き換えるのみで正常にエンディングメッセージとスタッフロールが流れ、そのことを実証した動画も作られている。
ファミマガのプレゼント企画
諸説の中で、当時ファミマガ[1]とのタイアップ企画で、この「りり」というキーワードを徳間書店に送ると、ゴーストバスターズのグッズが貰えた……という噂もあった。
例えば2004年に、インターネット掲示板サイト「2ちゃんねる」(2020年現在の「5ちゃんねる」)の以下のスレッド(掲示板)において、「徳間書店のプレゼントキャンペーンのパスワードだったような」といった内容の書き込みが確認できる。
しかし、そういった断片的な情報を元に国立国会図書館にまで足を運んで、収蔵されている当時のファミマガに掲載された「ゴーストバスターズ」の記事を見て回ったにも関わらず該当のキャンペーンは確認できなかった、という調査報告を行った2016年のブログ記事もあった。
そのため、確固たるソースの存在しないガセ情報であるとも見られていたが……。
2020年7月18日、YouTubeチャンネル「4ST」(よんすた)が行っていたライブ配信のチャットにおいて、「その企画が載っているのはファミマガの1986年11月7日号」という視聴者からの情報が寄せられた。スーパーチャット(有料で目立つコメントにする機能)コメントだったので目立ち、配信者の目にも止まった[2]。
そこで配信者が所有する1986年11月7日号のファミマガで確認するも、なかなか発見できない。しかし、さらに同じ視聴者から「「ハイスコアルーム」のページにその企画の記事が載っている」との追加のスーパーチャットも寄せられ、ついに該当の記事が見つかった。
その「ハイスコアルーム」のページの片隅には確かに、「ゴーストバスターズをクリアすると秘密のパスワード(※「りり」のこと)が表示される。このパスワードを送ると、徳間ソフトから抽選で300名の方にファミマガ特製テレフォンカードをプレゼントする」との内容が記された小さな囲み記事が存在していた。
なお、この囲み記事の掲載位置から、上記の2016年のブログ記事主がこの記事を発見できなかった理由も導き出される。ブログ主は当然プレゼントキャンペーンは「ゴーストバスターズ」の特集記事内で告知されていると想像してそういった特集ページの中から探していたが、実際には全く関係が無いページの片隅に乗っていた小さな囲み記事だったためだ。
この情報を提供した視聴者は「takapoo ミュージアム」というウェブサイトからこの記事の情報を得たとのこと。たしかに同サイト内のファミマガ1986年11月7日号を扱ったページにおいて、
★この号のハイスコアルームコーナーにて「ゴーストバスターズ秘密のパスワードを探せ!」という企画があり、ゴーストバスターズのエンディングに表示される「りり」という2文字を探すプレゼントつきキャンペーンが行われている。
との記述がされていた。
こうして、ガセ情報では無かったと判明した。この検証経緯はその後、同チャンネルによる下記のYouTube動画にもまとめられている。
「じゃあプログラムミスではなく意図した仕様だったのか?」という疑問もわいてくるが、上記の動画内では「おそらく、プログラムミスをしてしまったがそれを認めたくなかったので、後からキャンペーンだということにしてごまかしたのではないか」と推測されている。
秘密のメッセージを表示したいだけならそうプログラムすればいいわけで、あえて関係者を明記する正常なスタッフロールやエンディングメッセージを犠牲にするような妙なプログラムにする意味などなく、たしかに「意図した仕様です」というには苦しい。
海外版では・・・
海外版では前述のバグが修正され、「りり」ではない正常なエンディングメッセージが表示される。
内容は初歩的な英語のミスが多く、以下の動画でAVGNが丁寧に赤ペン先生してくれています。
「りり」2文字だけの日本版メッセージと比較すれば、まだ羨ましいと思うよ。わーい負けたー!
なお、実はこれでも日本版で本来表示されるはずだったメッセージから修正されている。GRATEとなっていたのがGREATと修正されているのだが、なぜ他の部分も校正しなかったのだろうか……。
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脚注
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